【虐殺姫】としての異名を持つ悪役令嬢は、いつの間にか魔王になっていた!

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【魔王降臨】虐殺姫絶好調!

取り囲み、一斉に攻撃を仕掛けた。獣人達は剣や槍を持ち、あるいは鋭い爪で攻撃したが………

「ぐはっ!!!?」

目の前の獣人にシオンは一転突破で正拳突きを喰らわせた!
顔面に拳を受けた獣人は面白いくらいに吹っ飛んだ!

「まだまだ!!!」

次の獲物は、後ろから槍を突いてきた獣人に槍を手刀で叩き折り、唖然としている隙に両手で10発殴った!

「オラオラオラオラオラーーーーーーー!!!!!!!」

「ほげらっ!!!!!!!?」

鼻血を出しながら空高く吹き飛ぶ!

そして次々に殴り飛ばしていく!魔力で握った拳は鋼より硬く、斬りかかってきた剣も粉々にし、鎧の上から殴っては本人ごと吹き飛ばし、どんどん数を減らしていく。

「あはははははははっーーーーー!!!!!!!」

楽しそうに笑いながら戦うシオンに、獣人達は戦慄した。野性動物の根源ある野性的直感、あるいは心の奥底にある恐怖をここにいる全ての獣人達が抱いたのだ。

話だけでも聞くべきだった。石や弓矢など投げるのでは無かったと………

本来、食料を得る為に戦うものであり、国同士ではお互いの利益の為に憎み合ながら戦うが、笑いながら戦うものなど、気の触れた凶戦士ぐらいな者である。故に、異常なのだ。死ぬかも知れない戦いで笑いながら戦う者に恐怖する。

「あの方は悪魔か……いや、魔の王、魔王だ!」
「虐殺姫……」

50人はいた獣人の武装集団は全て血だらけの地面へと倒れ伏した。

「もう終わり?獣人は人間より強靭な肉体と体力があるんでしょう?もっと戦いましょう!」

こんなに戦ったのは10年前のスタンピード(魔物の氾濫)以来だ。ただまだ5歳の体力では長く楽しめ(戦え)無かったのだ。

「虐殺姫!………いえ、シオン様!申し訳ありませんでした!どうかお許し下さい!!!!!!!」

今度は族長が土下座をしてきた。そして、後ろで戦闘を眺めていた女や子供達もやってきて皆、土下座をしてきた。

「ねぇ、謝らなくて良いからもっと戦いましょうよ♪」
「いえいえ!!!もう戦える者がおりません!もうお怒りを静めて下さい!」

シオンはようやく辺りを見渡し、血だらけの地面に倒れている獣人達に気付いた。

「やべっ!!!?殺っちゃった!?」
(泣)

流石のシオンも善良な民を虐殺したとなってはお叱りを受けてしまう。
(いえ、普通に牢屋行きですよ?)

「お嬢様!大丈夫です!無意識のうちに手加減しています。皆、息はあります。骨折ぐらいで致命傷の者はいないようです!」

クルスの声に安堵するシオン。

「クルス、みんなの手当てをお願い」

「了解しました!」

シオンは族長に向き合うと話掛けた。

「さて、予定とは変わりましたがこちらの用件をすませましょう」

こうしてシオンはクルスが獣人達の戦士を治療している間に族長と話し合った。

「獣人族の皆さんは普段、どうやって暮らしているのですか?」

意外な質問に族長は驚いた。

「えっ?ああ、普段は獣を狩り森の木の実や薬草類を採取して暮らしていますが……」
「王国の領地で暮らしていたときのように、農業はしていないのですか?」

森の恵みだけでは、蓄えに不安があり収穫も安定しない。もし不作だったとき餓死者がでるだろう。

「見ての通り、大樹海はここの様に森が開いて太陽の差す場所が少ないのです。大規模な農業は出来ません」

「では、暗いところでも育つ野菜を育ててみてはどうでしょう?それと、この小川もけっこう水深があり、水量も十分です。少し工事をして移住の中に生け簀を作り、魚の養殖も十分に出来ます!」

族長は何を言っているのかわからない感じで答えた。

「一体なんの話をされておられるのでしょうか?」

「決まっているじゃないですか!どうやったら暮らしが楽になり、豊かになるのか一緒に話して実行してもらいたいのです!」

!?

「なんと!?どうして!」

首を傾げて答えるシオン

「この土地の領主になったのだから、民の暮らしを良くしていくのは当然でしょう?」

ようやく族長や他の獣人達もシオンがどうしてここに来たのか理解したのだった。

そして、どうして早く話を聞かなかったのだろうかと、悔やんでも悔やみきれないと後悔した。

「シオン様の指示に従います。よろしくお願い致します!」

再度、シオンに従うと誓ったのでした。
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