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魔剣は良い値段で売れますわ♪
1週間後になりました。
「さぁ!勝負といこうか!」
自信満々の族長のガゼフは言ってきた。
「まずは族長さんの打った剣を見せて貰えますか?」
「ふん!良いだろう!」
テーブルにドンッと出してきた。鞘に入っていたので鞘から抜き出すと、光り輝く刀剣が現れた。
「ほう……これはなかなか……」
「ふふん、わかるかね?」
「ええ、希少なミスリルの鉱石を90%以上使用した純ミスリルの剣と言っても良いでしょう」
「ほほう!見る目は確かなようじゃのぅ!?」
自分の仕事がわかる人に誉められて悪い気がしないガゼフであった。
「刃の部分も手が込んでいますね?片方は刃を尖らせて、反対側は急角度にすることで斬り込み易くしているわ」
「素晴らしい!ここまで剣の工夫がわかる人物であれば、賭けは謝るだけで許してやるわい!」
ご機嫌になったガゼフだったが、シオンはこちらの【魔剣】も見て下さいとテーブルに出した。
「むう!これは!?」
シオンの出した剣は真っ黒な刀剣であった。
「これは、そこにいる【鍛冶見習い】の【彼女】が私の新しい鍛冶技術で作った物です」
!?
「なんだと!この剣をワシの娘のガーネットが作っただと!?」
「えっ!?貴方、族長の娘だったの!?」
シオンも何気に驚いた。ガーネットは頭を掻きながらそうですと答えた。
「しかし、なんじゃこの素材は?鉄にしか見えんが普通の鉄とは何かが違う。しかも魔力が込められているようだが……?」
「族長、これはあらかじめこの者が何処からか持ってきた物では?」
隣にいたドワーフが耳打ちしたがガゼフは首を振った。
「素材はわからんが、この剣先の打ち方はガーネットの仕事じゃ。間違いない……」
まじまじとガーネットの打った剣を調べるガゼフ。
「私の技術では素材は、ほぼ鉄で出来ています。希少鉱石(素材)で作った物が名刀になる時代は終わりました。鉄に多少の別の鉱石を混ぜることで強度が劇的に上がる技術を編み出したのです。私はこれを【超合金】と呼んでます。意図的にオリハルコン以上の金属を産み出す技ですわ♪」
!?
「な、なんと!?」
「鍛冶見習いのガーネットさんを比較に出すのは申し訳ないのですが、鍛冶見習いの方ですらここまでの品物が作れるのですよ?」
「ま、待て!確かに見た目はなかなかの出来だが、族長の剣が負けた訳ではないぞ!」
「そ、そうだ!切れ味など試していない!」
族長側のドワーフ達が反論してきた。まぁ、間違ってはいないが根本的に勘違いしているわね。
ルーン文字を刻んで魔剣になっている剣が負ける訳がないのだから。
「はぁ~、すでに勝負は着いています。鍛冶見習いですら【魔剣】が作れる技術が負ける訳がないでしょう?」
「なに!?」
「魔剣だと!!?」
「確かに魔力を感じるが……?」
私はガーネットにどんな効果を付加したのか説明させた。
「はい、【シオン様】の技術によりルーン文字を刻む事によって誰でも魔力の秘めた魔剣、聖剣を手軽に作れるようになりました。この剣には2つのルーン文字を刻みました。効果は持ち主の腕力向上と力を込めて振るうと火炎が刀身から出ます!」
「「「はっ!?」」」
族長側は目を丸くした。新しい技術で安価でオリハルコン以上の耐久性を持つ剣を作れるだけではなく、魔剣まで作れるようになるなど考えもしなかったのだ。ガーネットは試しに外に出ると、刀身を強く握って振り落とした。すると剣が炎に包まれた。
実演されては反論出来ず、族長ガゼフにも振らせた。
「ワシが使っても炎に包まれるとは……間違いなく魔剣じゃな」
「魔剣を鍛冶見習いが作ったのよ?これがベテラン鍛冶職人が打つと、どうなるのかしらね?」
族長ガゼフはぶるぶると震えた。一流の鍛冶職人として魔剣を打ってみたいという欲求が強かったからだ。そこへシオンがダメ押しの一言をいった。
「まぁ、無理にとは申しませんわ。ただこの技術が南の方で主流になれば誰でもドワーフの武具を見向きもしなくなるでしょうね。自分の技術を磨くのも良いですが、市場調査をして自分の所の技術が劣っていないのか調べる事も大事ですわ」
!?
「すでにこの技術が広まっているのか!?」
「【今は】まだ私の領地にある直営工房のみに留めています。大量の魔剣が市場に出ると戦争などに使われますからね。でも少しずつ広めていく予定ですわ」
全てのドワーフが口を閉じた。この技術が世に広がれば間違いなく世界的に鍛冶の産業革命が起こるだろう。そしてこの時代の波に乗れなければドワーフは終わりだと認識した。
「一部の方にはお伝えしましたが、亜人といわれた方々を迫害し辺境へと追いやったしまった贖罪としてこの技術をドワーフの方々に譲ろうと思っております」
「貴女はこれほどの技術を譲ると仰るのか!?」
いつの間にか言葉が丁寧になっている族長であったが、ドワーフ全てがすでにシオンが上に立つ者として知らず知らずに認めていた。
「年に5本だけ【そこそこ】な魔剣を税として納めて頂ければ結構です。最上級の魔剣は手元に残したいでしょうし、王国に高レベルの魔剣をヤルのも勿体ないので。ああ、失敗作の魔剣がこれから大量に出来ると思うので一部は近くの獣人族に渡して下さい。利用者の感想と魔物と隣り合わせの獣人族の戦力アップがしたいので」
ガゼフは唸った。
「最初からそこまでお考えだったのですかな?」
「ええ、概ねは……」
ガゼフは負けたといわんやばかりにシオンに膝を付いた。
「ここまでされては完敗ですじゃ!ドワーフはシオン様を領主と認め、シオン様の為に働く事を誓います」
こうして、シオンはドワーフを傘下に収めたのだった。
「さぁ!勝負といこうか!」
自信満々の族長のガゼフは言ってきた。
「まずは族長さんの打った剣を見せて貰えますか?」
「ふん!良いだろう!」
テーブルにドンッと出してきた。鞘に入っていたので鞘から抜き出すと、光り輝く刀剣が現れた。
「ほう……これはなかなか……」
「ふふん、わかるかね?」
「ええ、希少なミスリルの鉱石を90%以上使用した純ミスリルの剣と言っても良いでしょう」
「ほほう!見る目は確かなようじゃのぅ!?」
自分の仕事がわかる人に誉められて悪い気がしないガゼフであった。
「刃の部分も手が込んでいますね?片方は刃を尖らせて、反対側は急角度にすることで斬り込み易くしているわ」
「素晴らしい!ここまで剣の工夫がわかる人物であれば、賭けは謝るだけで許してやるわい!」
ご機嫌になったガゼフだったが、シオンはこちらの【魔剣】も見て下さいとテーブルに出した。
「むう!これは!?」
シオンの出した剣は真っ黒な刀剣であった。
「これは、そこにいる【鍛冶見習い】の【彼女】が私の新しい鍛冶技術で作った物です」
!?
「なんだと!この剣をワシの娘のガーネットが作っただと!?」
「えっ!?貴方、族長の娘だったの!?」
シオンも何気に驚いた。ガーネットは頭を掻きながらそうですと答えた。
「しかし、なんじゃこの素材は?鉄にしか見えんが普通の鉄とは何かが違う。しかも魔力が込められているようだが……?」
「族長、これはあらかじめこの者が何処からか持ってきた物では?」
隣にいたドワーフが耳打ちしたがガゼフは首を振った。
「素材はわからんが、この剣先の打ち方はガーネットの仕事じゃ。間違いない……」
まじまじとガーネットの打った剣を調べるガゼフ。
「私の技術では素材は、ほぼ鉄で出来ています。希少鉱石(素材)で作った物が名刀になる時代は終わりました。鉄に多少の別の鉱石を混ぜることで強度が劇的に上がる技術を編み出したのです。私はこれを【超合金】と呼んでます。意図的にオリハルコン以上の金属を産み出す技ですわ♪」
!?
「な、なんと!?」
「鍛冶見習いのガーネットさんを比較に出すのは申し訳ないのですが、鍛冶見習いの方ですらここまでの品物が作れるのですよ?」
「ま、待て!確かに見た目はなかなかの出来だが、族長の剣が負けた訳ではないぞ!」
「そ、そうだ!切れ味など試していない!」
族長側のドワーフ達が反論してきた。まぁ、間違ってはいないが根本的に勘違いしているわね。
ルーン文字を刻んで魔剣になっている剣が負ける訳がないのだから。
「はぁ~、すでに勝負は着いています。鍛冶見習いですら【魔剣】が作れる技術が負ける訳がないでしょう?」
「なに!?」
「魔剣だと!!?」
「確かに魔力を感じるが……?」
私はガーネットにどんな効果を付加したのか説明させた。
「はい、【シオン様】の技術によりルーン文字を刻む事によって誰でも魔力の秘めた魔剣、聖剣を手軽に作れるようになりました。この剣には2つのルーン文字を刻みました。効果は持ち主の腕力向上と力を込めて振るうと火炎が刀身から出ます!」
「「「はっ!?」」」
族長側は目を丸くした。新しい技術で安価でオリハルコン以上の耐久性を持つ剣を作れるだけではなく、魔剣まで作れるようになるなど考えもしなかったのだ。ガーネットは試しに外に出ると、刀身を強く握って振り落とした。すると剣が炎に包まれた。
実演されては反論出来ず、族長ガゼフにも振らせた。
「ワシが使っても炎に包まれるとは……間違いなく魔剣じゃな」
「魔剣を鍛冶見習いが作ったのよ?これがベテラン鍛冶職人が打つと、どうなるのかしらね?」
族長ガゼフはぶるぶると震えた。一流の鍛冶職人として魔剣を打ってみたいという欲求が強かったからだ。そこへシオンがダメ押しの一言をいった。
「まぁ、無理にとは申しませんわ。ただこの技術が南の方で主流になれば誰でもドワーフの武具を見向きもしなくなるでしょうね。自分の技術を磨くのも良いですが、市場調査をして自分の所の技術が劣っていないのか調べる事も大事ですわ」
!?
「すでにこの技術が広まっているのか!?」
「【今は】まだ私の領地にある直営工房のみに留めています。大量の魔剣が市場に出ると戦争などに使われますからね。でも少しずつ広めていく予定ですわ」
全てのドワーフが口を閉じた。この技術が世に広がれば間違いなく世界的に鍛冶の産業革命が起こるだろう。そしてこの時代の波に乗れなければドワーフは終わりだと認識した。
「一部の方にはお伝えしましたが、亜人といわれた方々を迫害し辺境へと追いやったしまった贖罪としてこの技術をドワーフの方々に譲ろうと思っております」
「貴女はこれほどの技術を譲ると仰るのか!?」
いつの間にか言葉が丁寧になっている族長であったが、ドワーフ全てがすでにシオンが上に立つ者として知らず知らずに認めていた。
「年に5本だけ【そこそこ】な魔剣を税として納めて頂ければ結構です。最上級の魔剣は手元に残したいでしょうし、王国に高レベルの魔剣をヤルのも勿体ないので。ああ、失敗作の魔剣がこれから大量に出来ると思うので一部は近くの獣人族に渡して下さい。利用者の感想と魔物と隣り合わせの獣人族の戦力アップがしたいので」
ガゼフは唸った。
「最初からそこまでお考えだったのですかな?」
「ええ、概ねは……」
ガゼフは負けたといわんやばかりにシオンに膝を付いた。
「ここまでされては完敗ですじゃ!ドワーフはシオン様を領主と認め、シオン様の為に働く事を誓います」
こうして、シオンはドワーフを傘下に収めたのだった。
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