お菓子作りに挑戦!

ミントブルー

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お菓子作りに挑戦!

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 「あー暇。」
 中二の佐藤ルミはソファに寝っ転がる。日曜日の昼、何もすることがない。平和といえば平和だが何もすることがない。しかし、やりたいことが見つからない。イラストが好きな子はSNSにアップしたり、アイドルにあこがれている子はダンススクールに通っている。同年代の子がキラキラして夢中になっているのをみると羨ましい。
 あーなんかやりたい。しかし、楽器が演奏できるわけでもなし、歌もうまくない。同じ中学生が顔出しでユーチューブとか作っているの見るとホント凄いと思う。
 部活も帰宅部、両親も出かけていない。無意識に起き上がり、本棚からお菓子作りの本をひっぱりだす。
 ルミはパラパラとお菓子の本を読むのが好きだ。佐藤家には5冊もお菓子作りの本がある。ケーキ、クッキー、パイなど色とりどりのお菓子が並ぶ。子供の頃、ママがよく手作りのお菓子をつくってくれた。なので、昭和のかなりページがくたくたになった本もある。それを時々取り出しては眺めている。ただ、ルミは一度もお菓子作りをやったことがない。なぜ?そう聞かれるとうーんだが、いつか作ろうと思って時が過ぎるのである。
 その時、ピンときた。そうだ!お菓子を作ってみよう。眺めてるだけじゃだめだ。よーし、決めた!毎週お菓子をつくるぞ!急にワクワクした。

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