お菓子作りに挑戦!

ミントブルー

文字の大きさ
2 / 6
1、シュークリーム

あれ?

しおりを挟む
 一週間後の日曜日、私はタンスの奥から猫柄のついたエプロンと三角巾を引っ張り出し、意気揚々とキッチンの前にたった。
 傍らには、何度も読んだお菓子の本。シュークリームのページが開いている。
 私は、お菓子作り第一回目は「シュークリーム」にした。
 子供の頃、ママがよく作ってくれたお菓子ナンバー1だ。ぷくぷくとふくれるシュー皮をオーブンから眺めるのがすきだった。
 
 えーっと、まずカスタードクリーム作りだ。
  卵黄と砂糖を薄力粉をまぜまぜ。シャカシャカと泡立て器の音が鳴る。そして、温めた牛乳を少しずつ入れ丁寧にかき混ぜる。
 おおっ、クリームらしくなってきたぞ。だいぶトロリとしてきた。よし、まず熱をとろう。
 お次はシュー皮。鍋を火にかけ水、バター、薄力粉をいれ木べらでまぜまぜ。一旦、火から下して卵を少しずつ加えて混ぜると、だんだんもったりとしてきた。これを生クリームなので使う絞り口に入れる。よし、いくぞ。ぐぐっと天板の上に絞り出す。ふう、こんなもんか。さあ、いよいよオーブンの中に投入。時間をセットし後は待つだけ。
 紅茶でも飲もうっと。テレビをつけたが何か気になる。そっと中を見る。あれ?膨らんでない。何で?そっか、まだいれたばっかだもんね。テレビを15分位みてもういいだろう。ワクワクドキドキ。再度、のぞく。あれ?…
 ちょっと待って!全然膨らんでなーい(*_*; 普通はお餅のようにぷくぷくと膨らむものだが、オーブンの中のシュー皮はうんともすんとも変化なし。呆然としているうちに焼き時間終了…。
 取り出すと、それはシュー皮とは程遠い薄い煎餅とクッキーを足して割ったようなものだった。それを包丁で薄く更に2枚にしてクリームをはさむ。まるで形はどら焼きだ。恥ずかしくて、ママには見せらんないよ。弟に半分食べてもらう。
 「あっ、でも美味いよ」 弟のケンジはパクパク二つも食べてくれた。弟よ、ありがとう(-.-)。確かに、カスタードクリームは美味しいが、シュー皮がペタンコのカチカチ。
 後で、ネットで調べると理由は簡単。シュー皮の生地を冷やしてなかったのだ。作り方をよく読まず、熱々のままオーブンに入れた私の原因だ。
 1回目のお菓子作りは、カチカチシュー皮のシュークリームで終了した。ママの声が聞こえた。
 「ちょっと、ルミ!あんたでしょ。早く片付けなさい!」
 そしてお菓子作りは大量の洗い物がセットになってついてくることを知った。
 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。

石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。 自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。 そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。 好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。 この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。 扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。

没落貴族とバカにしますが、実は私、王族の者でして。

亜綺羅もも
恋愛
ティファ・レーベルリンは没落貴族と学園の友人たちから毎日イジメられていた。 しかし皆は知らないのだ ティファが、ロードサファルの王女だとは。 そんなティファはキラ・ファンタムに惹かれていき、そして自分の正体をキラに明かすのであったが……

ちゃんと忠告をしましたよ?

柚木ゆず
ファンタジー
 ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。 「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」  アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。  アゼット様。まだ間に合います。  今なら、引き返せますよ? ※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。

【完結】お父様に愛されなかった私を叔父様が連れ出してくれました。~お母様からお父様への最後のラブレター~

山葵
恋愛
「エリミヤ。私の所に来るかい?」 母の弟であるバンス子爵の言葉に私は泣きながら頷いた。 愛人宅に住み屋敷に帰らない父。 生前母は、そんな父と結婚出来て幸せだったと言った。 私には母の言葉が理解出来なかった。

王族に婚約破棄させたらそりゃそうなるよね? ……って話

ノ木瀬 優
恋愛
ぽっと出のヒロインが王族に婚約破棄させたらこうなるんじゃないかなって話を書いてみました。 完全に勢いで書いた話ですので、お気軽に読んで頂けたらなと思います。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

【1話完結】あなたの恋人は毎夜わたしのベッドで寝てますよ。

ariya
ファンタジー
ソフィア・ラテットは、婚約者アレックスから疎まれていた。 彼の傍らには、いつも愛らしい恋人リリアンヌ。 婚約者の立場として注意しても、アレックスは聞く耳を持たない。 そして迎えた学園卒業パーティー。 ソフィアは公衆の面前で婚約破棄を言い渡される。 ガッツポーズを決めるリリアンヌ。 そのままアレックスに飛び込むかと思いきや―― 彼女が抱きついた先は、ソフィアだった。

処理中です...