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第24歩目 特訓の始まり
小さな手助け
しおりを挟む「はあ…。疲れた……」
ベッドに飛び込んだシュルクは、全身の力を抜いて溜め息を零す。
霊子と意志疎通を図るなんて、実際にやってみれば大したこともないだろう、なんて。
そう思っていた昨日までの自分をぶん殴りたい。
「俺、直感派じゃないんだよなぁ…。感覚でコツを掴むとか、マジで苦手なんだよ……」
今さらながらに、自分の特性を思い出す。
十歳まで家から一歩も出ず、知識ばかりが先行した影響なのか。
自分は、言語能力以外についての技術は短期間で身に付けられた試しがない。
今持っている技術は、繰り返しの勉強と訓練による賜物だ。
こと体を動かすような技術では、この特性が顕著に出てしまう。
体術を習い始めた当初なんて、ザキやウィールに運動音痴かと疑われたくらいだ。
「くっそー…。今さら、またこんな苦労をするなんて思わなかった……」
言語能力と会計能力で頭は十分。
ザキとの特訓もあり、身体能力も周りに遜色ないレベルにはなった。
これである程度のことには対応できるだろうと思っていたのに、ここで原点回帰とは。
「書庫に出入りしていいって言われたから、色々と見たかったのにな……」
ガルドの部屋の隣にある書庫。
今日はそこにこもって新しい情報を得るつもりだったのだが、そんな気力は残っていない。
口ばかりが愚痴を吐き出す今も、意識の半分はすでに微睡みの向こうへと飲み込まれていて……
「―――……」
あっという間に、シュルクは目を閉じて夢の中へと旅立ってしまっていた。
「……にゃはは。眠った眠った♪」
ずっとこの時を待っていたのだろう。
シュルクが眠ってから十秒と経たず、シノンがひょっこりとそこに現れた。
「今日はお疲れ様ー。すんごく頑張ったね。」
深い寝息を立てるシュルクの頭をなでて、シノンはとても嬉しそうに笑った。
「大好きなお兄ちゃんのために、わたしがお助けしてあげるのだー。」
自信満々にそう宣言したシノンは、シュルクの体に毛布をかけてやる。
そして―――
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