46 / 86
ラウンド40 ルルア国立ドラゴン研究所セレニア支部
しおりを挟む
理性と感情は裏腹なもの。
セレニアに帰るまでの間、その言葉の意味をひしひしと感じた。
離ればなれになることは仕方ない。
海を越えるほどに遠い距離でも互いを感じて安心できるように、誕生木のネックレスまで用意したんだ。
口ではそう言って強がるくせに、二人きりになるや否や、子供のように全力で甘えてくる彼女。
ちょっとでも離れようとすると、慌てたり泣きそうになったり、かと思えば無言で後ろについてきたり。
本当は離れたくない。
いつだって一緒にいたい。
態度が語るその想いにほだされて、何度〝もう少しだけルルアにいようか?〟と言いそうになっただろう。
それでも大人である以上、互いが抱えている事情を整理しないまま、感情だけで突っ走るわけにはいけないので。
めいいっぱいに涙を浮かべる彼女に〝絶対にまた来るから〟と約束のキスをプレゼントして、ルルアに別れを告げた。
あの後の彼女は、必死に強がった反動でしばらく泣き止まなかったらしい。
『現地でのフォローは俺たちで頑張るから、研究でノアのことを忘れないであげてね。』
そう言ってくれたキリハ君には、感謝するしかない。
正直、あの子の頼みなら、無実の人間を理不尽に叩き潰すことだってやってあげるだろう。
あの子がそんなことで道を切り開かないというのが、あの子をここまで認めている理由の一つではあるのだけどね。
ともかく、これから忙しくなる。
ノアと付き合っているという事実を伏せたまま、どうやってルルアに通う建前を取り繕うか、早急に対策を練らないといけない。
この自分が態度を百八十度ひっくり返すわけだから、妥当性以上に必然性があって〝それはルルアに通うしかないな〟と思われる理由が必要なのだけど……
―――なんて悩みは、ものの数日でぶち壊されることになる。
「研究所の……所長…?」
研究部に出勤して、いの一番に呼び出しを受けた会議室。
オークス、ケンゼル、ターニャを筆頭に、各部の幹部が揃い踏みという厳格な雰囲気の中、言われたことがこれであった。
「実は数週間前から、友好同盟の次なる一歩として、セレニアにもドラゴン研究所の支部を置きたいと、ルルアから正式に打診が来ていたのです。」
ターニャがざっくりとした事情を告げた後、オークスが苦い表情で話の続きを引き継ぐ。
「そんで、所長の役目を担う人間として白羽の矢が立ったのが君というわけだ。ゆくゆくはキリハに任せてもいいが、それまでの繋ぎは君にしか果たせないって、ルルア大統領御殿とルルア国立ドラゴン研究所総意のご指名だ。」
「おーい……また僕になんの相談もなしに……」
権力者なのは重々承知ですけど、そんな簡単に国家規模で動かないでくださいよ。
そんなことを思いながら、とりあえず渡された資料に目を通す。
「というか、支部の件は了承するつもりなんですか? 普通の研究所ならともかく、ドラゴン研究所ともなると、国民の理解を得るのに苦労しそうなところですが。」
「もちろん。一筋縄とはいかないでしょう。」
もっともな疑問をぶつけると、ターニャは冷静に一つ頷いた。
「しかし、セレニアも変わらなければなりませんからね。私が初代大統領に就いたことで、竜使いに対する偏見は一気に軽減されてきています。どうせなら、人にも恵まれてタイミングも合っている今のうちに、この国の根本までもを変えてしまおうと……そう思ったのです。」
「まあ確かに、人材とタイミングはバッチリでしょうね。」
ペラペラと資料をめくりながら、ジョーはターニャの意見を支持する。
「研究所の場所は、今はドラゴンとの交遊空間になっている空軍施設跡地……安全性の実証は済んでますね。あそこの管理システムは定期的にメンテナンスしてあるんで、研究所用に改良するのも簡単でしょう。」
「やはりな。お前さんなら、絶対にレベルアップさせてあると思ったわ。」
口を挟んだのはケンゼルだ。
他の皆も、特に驚いた様子はない。
これは、大統領選で彼らと一緒に暴れすぎたようで。
今の肩書きは一介の平社員に過ぎないのだが、一定以上の地位を持つ人間の間では、自分が裏で情報とシステムを支配していることが常識となってしまった。
眠れる獅子は好きに遊ばせておけ。
そういう感じで、自分の行いは黙認が最適解となっているのが現状。
まあ、間違っちゃいないよね。
やられたらやり返すけど、やられない限りは大人しくしているのが僕ですもの。
得た情報とネットワークを個人的に悪用して、イージーモードで豪遊生活?
この僕が、そんな低俗な考えで動くわけないでしょ?
嫌味に聞こえたら申し訳ないけど、天才にとっちゃこの世界なんて、生まれた瞬間からイージーモードなんです。
汚い手に出る価値も理由もないんです。
自分がこの力を悪用したのなんて、アルシードの情報を操作する時だけ。
それ以外は、ちゃんと全うな手段で世渡りしてきましたからね?
「キリハ君が了承するのであれば、将来的な所長が彼になることを公表しておくのもありですね。ドラゴンすらもひざまずく救国の騎士がそこを治めるとなれば、それだけで批判はなくなるでしょう。唯一の懸念は、その繋ぎが僕で納得されるのかってところですが……」
「寝ぼけたことを言うな。むしろ、君以外に務まるかって話じゃないか。」
そこで横槍を入れてきたのはオークスだ。
「君にはすでに、安全にレティシアたちを管理しきった実績があるだろう。功労者受勲の際に、ドラゴン管理の責任者が君だったことを公表したのを忘れたのか?」
「あ…」
「それに、そろそろ解禁してもよさそうだから言うけど……君、キリハやターニャ様と同じで、ドラゴンと話せるだろう?」
「なっ…!?」
衝撃に揺れる会議室。
そんな中、指摘を受けた本人はというと……
「あら、ばれてました?」
これだけであった。
「この場限りの話にするから、僕の陰に隠れてやってる研究の中身を言ってみろ。」
「……竜使い特有の瞳を元に戻す技術開発および、偶発性脳機能障害他、ドラゴン疾病の治療薬開発。」
ジョーの答えを聞いたオークスは、溜め息を一つ。
「それを吐かせた上で訊くが、逆に所長をやりたくないのか? まったく……セレニアじゃ色んな意味で危ないドラゴン研究のために、躊躇いなくサンプルの血を飲んじゃってからに。」
「だって……人体は飽きた。」
「これこれ。素の君が出ちゃってるよ。」
騒然とする周囲には構わず、オークスとジョーによるとんでもない会話は続く。
「これは、相談どころでは済まなくなりましたね。」
最終的に、この場に収集をつけたのはターニャだった。
彼女は席を立ち上がってジョーの傍に近寄ると、女王の雰囲気を放ちながら口を開いた。
「ジョー・レインさん。宮殿を統括する大統領として、先進技術開発部のあなたに辞令を下します。本日付で、ルルア国立ドラゴン研究所セレニア支部の所長に就任するように。開発部との掛け持ちになりますので大変かとは思いますが、頑張ってください。」
大統領直々の辞令。
拒否権は、ほとんどない。
一息に通達を突きつけてきたターニャは、そこで表情を和らげた。
「どうかキリハと共に、ルルアとセレニア、人とドラゴンを繋ぐ架け橋となってください。あなたの優しさに満ちた先進的な研究の成果に、期待していますよ。あなたが望めば……国を挙げて、応援しましょう。」
〝アルシードに戻りたいなら、いつでも力を貸します。〟
暗に込められたメッセージは、もちろん理解している。
しかしそこには触れず、ジョーは静かに頭を下げた。
「謹んでお受けいたします。ターニャ大統領。」
セレニアに帰るまでの間、その言葉の意味をひしひしと感じた。
離ればなれになることは仕方ない。
海を越えるほどに遠い距離でも互いを感じて安心できるように、誕生木のネックレスまで用意したんだ。
口ではそう言って強がるくせに、二人きりになるや否や、子供のように全力で甘えてくる彼女。
ちょっとでも離れようとすると、慌てたり泣きそうになったり、かと思えば無言で後ろについてきたり。
本当は離れたくない。
いつだって一緒にいたい。
態度が語るその想いにほだされて、何度〝もう少しだけルルアにいようか?〟と言いそうになっただろう。
それでも大人である以上、互いが抱えている事情を整理しないまま、感情だけで突っ走るわけにはいけないので。
めいいっぱいに涙を浮かべる彼女に〝絶対にまた来るから〟と約束のキスをプレゼントして、ルルアに別れを告げた。
あの後の彼女は、必死に強がった反動でしばらく泣き止まなかったらしい。
『現地でのフォローは俺たちで頑張るから、研究でノアのことを忘れないであげてね。』
そう言ってくれたキリハ君には、感謝するしかない。
正直、あの子の頼みなら、無実の人間を理不尽に叩き潰すことだってやってあげるだろう。
あの子がそんなことで道を切り開かないというのが、あの子をここまで認めている理由の一つではあるのだけどね。
ともかく、これから忙しくなる。
ノアと付き合っているという事実を伏せたまま、どうやってルルアに通う建前を取り繕うか、早急に対策を練らないといけない。
この自分が態度を百八十度ひっくり返すわけだから、妥当性以上に必然性があって〝それはルルアに通うしかないな〟と思われる理由が必要なのだけど……
―――なんて悩みは、ものの数日でぶち壊されることになる。
「研究所の……所長…?」
研究部に出勤して、いの一番に呼び出しを受けた会議室。
オークス、ケンゼル、ターニャを筆頭に、各部の幹部が揃い踏みという厳格な雰囲気の中、言われたことがこれであった。
「実は数週間前から、友好同盟の次なる一歩として、セレニアにもドラゴン研究所の支部を置きたいと、ルルアから正式に打診が来ていたのです。」
ターニャがざっくりとした事情を告げた後、オークスが苦い表情で話の続きを引き継ぐ。
「そんで、所長の役目を担う人間として白羽の矢が立ったのが君というわけだ。ゆくゆくはキリハに任せてもいいが、それまでの繋ぎは君にしか果たせないって、ルルア大統領御殿とルルア国立ドラゴン研究所総意のご指名だ。」
「おーい……また僕になんの相談もなしに……」
権力者なのは重々承知ですけど、そんな簡単に国家規模で動かないでくださいよ。
そんなことを思いながら、とりあえず渡された資料に目を通す。
「というか、支部の件は了承するつもりなんですか? 普通の研究所ならともかく、ドラゴン研究所ともなると、国民の理解を得るのに苦労しそうなところですが。」
「もちろん。一筋縄とはいかないでしょう。」
もっともな疑問をぶつけると、ターニャは冷静に一つ頷いた。
「しかし、セレニアも変わらなければなりませんからね。私が初代大統領に就いたことで、竜使いに対する偏見は一気に軽減されてきています。どうせなら、人にも恵まれてタイミングも合っている今のうちに、この国の根本までもを変えてしまおうと……そう思ったのです。」
「まあ確かに、人材とタイミングはバッチリでしょうね。」
ペラペラと資料をめくりながら、ジョーはターニャの意見を支持する。
「研究所の場所は、今はドラゴンとの交遊空間になっている空軍施設跡地……安全性の実証は済んでますね。あそこの管理システムは定期的にメンテナンスしてあるんで、研究所用に改良するのも簡単でしょう。」
「やはりな。お前さんなら、絶対にレベルアップさせてあると思ったわ。」
口を挟んだのはケンゼルだ。
他の皆も、特に驚いた様子はない。
これは、大統領選で彼らと一緒に暴れすぎたようで。
今の肩書きは一介の平社員に過ぎないのだが、一定以上の地位を持つ人間の間では、自分が裏で情報とシステムを支配していることが常識となってしまった。
眠れる獅子は好きに遊ばせておけ。
そういう感じで、自分の行いは黙認が最適解となっているのが現状。
まあ、間違っちゃいないよね。
やられたらやり返すけど、やられない限りは大人しくしているのが僕ですもの。
得た情報とネットワークを個人的に悪用して、イージーモードで豪遊生活?
この僕が、そんな低俗な考えで動くわけないでしょ?
嫌味に聞こえたら申し訳ないけど、天才にとっちゃこの世界なんて、生まれた瞬間からイージーモードなんです。
汚い手に出る価値も理由もないんです。
自分がこの力を悪用したのなんて、アルシードの情報を操作する時だけ。
それ以外は、ちゃんと全うな手段で世渡りしてきましたからね?
「キリハ君が了承するのであれば、将来的な所長が彼になることを公表しておくのもありですね。ドラゴンすらもひざまずく救国の騎士がそこを治めるとなれば、それだけで批判はなくなるでしょう。唯一の懸念は、その繋ぎが僕で納得されるのかってところですが……」
「寝ぼけたことを言うな。むしろ、君以外に務まるかって話じゃないか。」
そこで横槍を入れてきたのはオークスだ。
「君にはすでに、安全にレティシアたちを管理しきった実績があるだろう。功労者受勲の際に、ドラゴン管理の責任者が君だったことを公表したのを忘れたのか?」
「あ…」
「それに、そろそろ解禁してもよさそうだから言うけど……君、キリハやターニャ様と同じで、ドラゴンと話せるだろう?」
「なっ…!?」
衝撃に揺れる会議室。
そんな中、指摘を受けた本人はというと……
「あら、ばれてました?」
これだけであった。
「この場限りの話にするから、僕の陰に隠れてやってる研究の中身を言ってみろ。」
「……竜使い特有の瞳を元に戻す技術開発および、偶発性脳機能障害他、ドラゴン疾病の治療薬開発。」
ジョーの答えを聞いたオークスは、溜め息を一つ。
「それを吐かせた上で訊くが、逆に所長をやりたくないのか? まったく……セレニアじゃ色んな意味で危ないドラゴン研究のために、躊躇いなくサンプルの血を飲んじゃってからに。」
「だって……人体は飽きた。」
「これこれ。素の君が出ちゃってるよ。」
騒然とする周囲には構わず、オークスとジョーによるとんでもない会話は続く。
「これは、相談どころでは済まなくなりましたね。」
最終的に、この場に収集をつけたのはターニャだった。
彼女は席を立ち上がってジョーの傍に近寄ると、女王の雰囲気を放ちながら口を開いた。
「ジョー・レインさん。宮殿を統括する大統領として、先進技術開発部のあなたに辞令を下します。本日付で、ルルア国立ドラゴン研究所セレニア支部の所長に就任するように。開発部との掛け持ちになりますので大変かとは思いますが、頑張ってください。」
大統領直々の辞令。
拒否権は、ほとんどない。
一息に通達を突きつけてきたターニャは、そこで表情を和らげた。
「どうかキリハと共に、ルルアとセレニア、人とドラゴンを繋ぐ架け橋となってください。あなたの優しさに満ちた先進的な研究の成果に、期待していますよ。あなたが望めば……国を挙げて、応援しましょう。」
〝アルシードに戻りたいなら、いつでも力を貸します。〟
暗に込められたメッセージは、もちろん理解している。
しかしそこには触れず、ジョーは静かに頭を下げた。
「謹んでお受けいたします。ターニャ大統領。」
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました
大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』
鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、
仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。
厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議――
最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。
だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、
結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。
そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、
次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。
同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。
数々の試練が二人を襲うが――
蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、
結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。
そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、
秘書と社長の関係を静かに越えていく。
「これからの人生も、そばで支えてほしい。」
それは、彼が初めて見せた弱さであり、
結衣だけに向けた真剣な想いだった。
秘書として。
一人の女性として。
結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。
仕事も恋も全力で駆け抜ける、
“冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる