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第2章 失踪
次なる被害の足音
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日も沈んでいき、辺りが夕暮れのオレンジ色に染まる頃。
「三村ぁ」
昇降口で靴を履いていた晴人は、自分を呼ぶ声に後ろを振り返った。
声をかけてきたのは、同じクラスの藤本悠だ。
晴人が立ち止まって悠を待っていると、彼は慌てて靴を履いて晴人に追いついてきた。
それと同時に、晴人は歩き出す。
「今日の補習、理解できた?」
「うーん、三分の二くらいは。」
「うわぁ、マジで? おれはまるでダメ。」
悠は、うんざりと肩を落とす。
「なんか……有名ってだけで頑張って入ったけど、授業のレベルもスピードも半端ないよ。入るとこ、間違ったかなぁ……」
「もうそこまで言っちゃう?」
「つーか、三村。お前、普段あんなにふざけてて、なんでそんなに頭いいんだよ。不公平だ!」
悠が恨めしそうに見てくるが、晴人はそれを吹っ飛ばすように明るく笑った。
「さあ、なんでだろうな? あ、オレってば、意外と天才だったりするのかも?」
「こんのーっ!」
どんっと脇を小突かれて、晴人は面白おかしく笑い声をあげる。
「なんてね。多分、半分くらいは実の影響。」
「ああ……」
そこで、悠が記憶を手繰るように目を泳がせた。
「それって、確か四組の有名人か。」
「そ。実が、昔から勉強が好きでさ。それが移ったって感じ。実はオレ以上に頭いいぞー? 今日分からなかったところも、実に訊けば一発だな。本当は華奈美のためにも一緒に出てもらおうと思ったんだけど、今日は忙しいって言ってたからさぁ……」
残念そうに呟く晴人。
それに、悠は顔をしかめる。
「うーん…。おれは、なんとなく苦手なんだよな。綺麗すぎて別世界の奴って感じがするし、なんか近寄りがたい雰囲気だし……」
「もったいない!」
その瞬間、晴人が目を見開いて叫んだ。
手を口に持っていくその仕草は、信じられないとでも言いたそうだ。
晴人の大袈裟な態度に、悠がぎょっとして肩を震わせる。
「確かに、実は美形だよ。だけど、実ほど面白い奴もそうそういないって。あんな顔してて、どっかしら抜けてるから。あと何より、からかいがいがあるんだよ! 簡単な悪戯には、ほいほい引っ掛かるんだ!!」
拳を握り締めて力説する晴人に、悠は頭痛をこらえるように額を押さえた。
「……無理。あの有名人にそんなことができるのは、お前くらいだよ。」
「えーっ!」
悠の発言を受ける晴人は、それはもう不服そうだ。
「結構気さくでいい奴なのにー。」
「それを否定するつもりはないからな。なんでそんなにムキになるんだよ。」
「なんでってそりゃ、親友のことをそう言われたら言い返したくもなるでしょうよ。今度、一度でいいから絡んでみろ。見た目で判断するのはよくない。」
親友として当然だと言い切る晴人に、悠が苦笑を浮かべる。
その時、校内に控えめな曲調のメロディーが流れてきた。
「あーあ、六時だ。」
悠が虚空を見上げて呟く。
「意外と遅くなっちゃったな。さっさと帰るか。」
おしゃべりをしていたからか、随分ゆっくりと歩いていたようだ。
目の前には、植物のアーチとその先にある校門が。
晴人と悠は早足にアーチを通り、校門に向かう。
そして―――
―――――ザワッ
「え?」
「三村ぁ」
昇降口で靴を履いていた晴人は、自分を呼ぶ声に後ろを振り返った。
声をかけてきたのは、同じクラスの藤本悠だ。
晴人が立ち止まって悠を待っていると、彼は慌てて靴を履いて晴人に追いついてきた。
それと同時に、晴人は歩き出す。
「今日の補習、理解できた?」
「うーん、三分の二くらいは。」
「うわぁ、マジで? おれはまるでダメ。」
悠は、うんざりと肩を落とす。
「なんか……有名ってだけで頑張って入ったけど、授業のレベルもスピードも半端ないよ。入るとこ、間違ったかなぁ……」
「もうそこまで言っちゃう?」
「つーか、三村。お前、普段あんなにふざけてて、なんでそんなに頭いいんだよ。不公平だ!」
悠が恨めしそうに見てくるが、晴人はそれを吹っ飛ばすように明るく笑った。
「さあ、なんでだろうな? あ、オレってば、意外と天才だったりするのかも?」
「こんのーっ!」
どんっと脇を小突かれて、晴人は面白おかしく笑い声をあげる。
「なんてね。多分、半分くらいは実の影響。」
「ああ……」
そこで、悠が記憶を手繰るように目を泳がせた。
「それって、確か四組の有名人か。」
「そ。実が、昔から勉強が好きでさ。それが移ったって感じ。実はオレ以上に頭いいぞー? 今日分からなかったところも、実に訊けば一発だな。本当は華奈美のためにも一緒に出てもらおうと思ったんだけど、今日は忙しいって言ってたからさぁ……」
残念そうに呟く晴人。
それに、悠は顔をしかめる。
「うーん…。おれは、なんとなく苦手なんだよな。綺麗すぎて別世界の奴って感じがするし、なんか近寄りがたい雰囲気だし……」
「もったいない!」
その瞬間、晴人が目を見開いて叫んだ。
手を口に持っていくその仕草は、信じられないとでも言いたそうだ。
晴人の大袈裟な態度に、悠がぎょっとして肩を震わせる。
「確かに、実は美形だよ。だけど、実ほど面白い奴もそうそういないって。あんな顔してて、どっかしら抜けてるから。あと何より、からかいがいがあるんだよ! 簡単な悪戯には、ほいほい引っ掛かるんだ!!」
拳を握り締めて力説する晴人に、悠は頭痛をこらえるように額を押さえた。
「……無理。あの有名人にそんなことができるのは、お前くらいだよ。」
「えーっ!」
悠の発言を受ける晴人は、それはもう不服そうだ。
「結構気さくでいい奴なのにー。」
「それを否定するつもりはないからな。なんでそんなにムキになるんだよ。」
「なんでってそりゃ、親友のことをそう言われたら言い返したくもなるでしょうよ。今度、一度でいいから絡んでみろ。見た目で判断するのはよくない。」
親友として当然だと言い切る晴人に、悠が苦笑を浮かべる。
その時、校内に控えめな曲調のメロディーが流れてきた。
「あーあ、六時だ。」
悠が虚空を見上げて呟く。
「意外と遅くなっちゃったな。さっさと帰るか。」
おしゃべりをしていたからか、随分ゆっくりと歩いていたようだ。
目の前には、植物のアーチとその先にある校門が。
晴人と悠は早足にアーチを通り、校門に向かう。
そして―――
―――――ザワッ
「え?」
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