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188,混ざりあった二人
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188,混ざりあった二人
……繋がっていく、俺とリーヴァの魂が。そして――
「……これが、クロスユニゾン……」
俺が目を開けると、爪の生えた手が目に映る。それに、背中の方には翼の感触。
「……成功、したのか……」
しかも、前回のような、鳥型ではない。しっかりとした人形だ。俺の髪はくすんだ灰色になり、身長も少し伸びている。
「……何だそれハ?」
野良神は少したじろいだものの、大きな動きはない。
(ご主人様! やりました!)
リーヴァの声が頭の中で響く。
「やったな! 力が溢れてくる」
内側から湧き出るような力に俺は早く動きたい衝動に駆られる。
「だけど、あまり長くはもたないみたいだな」
ぶっつけ本番で成功したことが奇跡に近い。でも、そのためか、まだまだ不安定だ。一瞬でも集中を解いてしまえば、またふたりに戻ってしまいそうだ。
「……やったんだねネリアくん!」
急いで結界の修復をしている梨沙も、嬉しそうな声を上げる。
「ああ。マルバスのおかげでもあるけどな」
そう、先ほどマルバスが俺に渡してくれた膨大な魔力が、不安定な繋がりを強固にしてくれている。
「それじゃあ……行くぜ!」
俺は地面を蹴る。すると、地面が凹み、俺は数メートル先まで飛んでいた。
「なっ!?」
野良神は、俺の大跳躍に驚いたのか、数匹の低級野良神を寄越してくる。
「……すげえなクロスユニゾン」
俺はクロスユニゾンがもたらす身体能力の強化に感嘆の声をあげる。
「はっ!」
そして、今まさに俺に襲いかかろうとする野良神に向けて無造作に手を振る――
「グゥぅ……!」
「ガッ!」
すると、風圧で野良神が吹き飛んだ。
「おお……」
俺は想像以上の力に驚きつつ、あくまで冷静に対処する。
「な、なんだその力ハ!」
流石に焦ったのか、先ほどの数倍もの数の野良神を寄越してくる。それに、低級だけでなく、中級程度も混じっているが――
「俺たちの敵じゃねぇな」
背中の翼に力を入れ、空を飛ぶ。
「……これが空か」
初めて飛んだ空は、鉛色の雲で覆い尽くされていた。でも、俺にはなんだか輝いて見えた。
「やっと同じ景色を共有できたな、リーヴァ」
(はい! 私も嬉しいです!)
自分と同じ感覚を共有できたことが嬉しいのか、いつもよりも声が弾んでいる。
「じゃあ、あの技を試してみるか」
俺はこの前リーヴァが使っていた技を思い出す。
「羽手裏剣!」
背中の翼を目いっぱいに広げ、そこから羽を打ち出す。
「がハッ!」
「ゥおっ!?」
「グ……」
超高速で打ち出された羽は、野良神に当たり、またたく間に黒い灰に変えてしまった。
「お、おのれ……!」
しかし、腐っても神は神。浮かび上がり、俺の喉元へ向かって手を伸ばしてくる。
「くっ!」
足でその手を蹴り、拳を打ち込む。しかし――
「……効かんナ。ヌルい攻撃だな」
「……堅ぇな」
コイツは中級以上の野良神みたいだ。あそこにいるボスよりかは弱いものの、十分に強い。それなら――
「コイツはどうだ! リースト流体術! 螺旋掌!」
螺旋掌。これは、回転エネルギーを拳に乗せ放った技である。一見ただのパンチに見えるかもしれない。ただ、それはあくまでも表面上は、だ。
例えばボクシングにおける、ジャブとストレートのようなものだ。ジャブは、けん制のために繰り出されるパンチで、腰が入っていない、いわゆる手打ちと呼ばれるパンチである。そのため、威力は低い。そして、ストレート。ストレートは、主に、相手にダメージを与えたいときのパンチで、腰をしっかり回して打つ、強力なパンチだ。
今回の螺旋掌は、この話でのストレートにあたる。螺旋掌は、体全体を捻り打ち出すパンチだ。螺旋による貫通力で敵を倒す。無論、それだけの貫通力を生み出すためには、生半可な捻りでは不可能だ。腰、足、手などの体全体を使って一撃を叩き込む。その時の体の負荷は尋常でないものの、驚くべき威力を発揮する。
――其の拳は汝の目の前の壁を打ち砕くもの成。其の拳は汝の道を切り開く、開拓の礎となろう――
「ごっ……」
俺の繰り出した螺旋掌は、綺麗に野良神に当たり、胴体に穴を開けた。そして、塵芥となり、野良神は消えた。
「いちち……」
クロスユニゾンによる身体強化があっても、この技の俺にかかるダメージはでかい。しかし、足の捻りは使わずに繰り出したのにこの威力。ヤバすぎだぜ全く。
「はっ!」
そして迫ってくる他の野良神を地上へ降りながら対処する。
「……強いナ。よくそんな脆弱な肉体デ頑張るものよ」
コイツらの親玉である、黒ローブと対面する。
「そりゃどーも。汚れた存在と言っても、元神様に褒められるのは悪い気分じゃねぇな。だがよ、もう時間もないからさっさと決着つけようぜ!」
……繋がっていく、俺とリーヴァの魂が。そして――
「……これが、クロスユニゾン……」
俺が目を開けると、爪の生えた手が目に映る。それに、背中の方には翼の感触。
「……成功、したのか……」
しかも、前回のような、鳥型ではない。しっかりとした人形だ。俺の髪はくすんだ灰色になり、身長も少し伸びている。
「……何だそれハ?」
野良神は少したじろいだものの、大きな動きはない。
(ご主人様! やりました!)
リーヴァの声が頭の中で響く。
「やったな! 力が溢れてくる」
内側から湧き出るような力に俺は早く動きたい衝動に駆られる。
「だけど、あまり長くはもたないみたいだな」
ぶっつけ本番で成功したことが奇跡に近い。でも、そのためか、まだまだ不安定だ。一瞬でも集中を解いてしまえば、またふたりに戻ってしまいそうだ。
「……やったんだねネリアくん!」
急いで結界の修復をしている梨沙も、嬉しそうな声を上げる。
「ああ。マルバスのおかげでもあるけどな」
そう、先ほどマルバスが俺に渡してくれた膨大な魔力が、不安定な繋がりを強固にしてくれている。
「それじゃあ……行くぜ!」
俺は地面を蹴る。すると、地面が凹み、俺は数メートル先まで飛んでいた。
「なっ!?」
野良神は、俺の大跳躍に驚いたのか、数匹の低級野良神を寄越してくる。
「……すげえなクロスユニゾン」
俺はクロスユニゾンがもたらす身体能力の強化に感嘆の声をあげる。
「はっ!」
そして、今まさに俺に襲いかかろうとする野良神に向けて無造作に手を振る――
「グゥぅ……!」
「ガッ!」
すると、風圧で野良神が吹き飛んだ。
「おお……」
俺は想像以上の力に驚きつつ、あくまで冷静に対処する。
「な、なんだその力ハ!」
流石に焦ったのか、先ほどの数倍もの数の野良神を寄越してくる。それに、低級だけでなく、中級程度も混じっているが――
「俺たちの敵じゃねぇな」
背中の翼に力を入れ、空を飛ぶ。
「……これが空か」
初めて飛んだ空は、鉛色の雲で覆い尽くされていた。でも、俺にはなんだか輝いて見えた。
「やっと同じ景色を共有できたな、リーヴァ」
(はい! 私も嬉しいです!)
自分と同じ感覚を共有できたことが嬉しいのか、いつもよりも声が弾んでいる。
「じゃあ、あの技を試してみるか」
俺はこの前リーヴァが使っていた技を思い出す。
「羽手裏剣!」
背中の翼を目いっぱいに広げ、そこから羽を打ち出す。
「がハッ!」
「ゥおっ!?」
「グ……」
超高速で打ち出された羽は、野良神に当たり、またたく間に黒い灰に変えてしまった。
「お、おのれ……!」
しかし、腐っても神は神。浮かび上がり、俺の喉元へ向かって手を伸ばしてくる。
「くっ!」
足でその手を蹴り、拳を打ち込む。しかし――
「……効かんナ。ヌルい攻撃だな」
「……堅ぇな」
コイツは中級以上の野良神みたいだ。あそこにいるボスよりかは弱いものの、十分に強い。それなら――
「コイツはどうだ! リースト流体術! 螺旋掌!」
螺旋掌。これは、回転エネルギーを拳に乗せ放った技である。一見ただのパンチに見えるかもしれない。ただ、それはあくまでも表面上は、だ。
例えばボクシングにおける、ジャブとストレートのようなものだ。ジャブは、けん制のために繰り出されるパンチで、腰が入っていない、いわゆる手打ちと呼ばれるパンチである。そのため、威力は低い。そして、ストレート。ストレートは、主に、相手にダメージを与えたいときのパンチで、腰をしっかり回して打つ、強力なパンチだ。
今回の螺旋掌は、この話でのストレートにあたる。螺旋掌は、体全体を捻り打ち出すパンチだ。螺旋による貫通力で敵を倒す。無論、それだけの貫通力を生み出すためには、生半可な捻りでは不可能だ。腰、足、手などの体全体を使って一撃を叩き込む。その時の体の負荷は尋常でないものの、驚くべき威力を発揮する。
――其の拳は汝の目の前の壁を打ち砕くもの成。其の拳は汝の道を切り開く、開拓の礎となろう――
「ごっ……」
俺の繰り出した螺旋掌は、綺麗に野良神に当たり、胴体に穴を開けた。そして、塵芥となり、野良神は消えた。
「いちち……」
クロスユニゾンによる身体強化があっても、この技の俺にかかるダメージはでかい。しかし、足の捻りは使わずに繰り出したのにこの威力。ヤバすぎだぜ全く。
「はっ!」
そして迫ってくる他の野良神を地上へ降りながら対処する。
「……強いナ。よくそんな脆弱な肉体デ頑張るものよ」
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