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「……は、恥ずかしかった……」
私、光城 真姫七は、自分で自覚するほどのツンデレである。特に、男の子の前では、人格が変わったようになってしまう。
「大体、何で普通に飲むのよ……ほんとにもう!」
からかうだけのつもりだったのに、まさか本当に飲んでしまうとは。こういうところ、大胆なのよね充理くん。
「さあ、仕事よ仕事」
この積みあがった山のような書類を片付けねば。さっきは彼の手前、三十分と言ったものの、最低でも三時間は掛かりそうだ。
「よし、頑張るわよ私」
「……本当にミスが多すぎ……」
何がどうなったらこうなるのか、私にはさっぱりわからない。
遠征費、六十万って何なのよ。ファーストクラスにでも乗ったの?
「んー、少し休憩……」
私は机に突っ伏した。
「…………はっ」
いけないいけない、うたた寝してしまったようね。今の時間は……九時!? 不味いわ、このままだと書類が終わりきらな……
「……え?」
私の机には、書類はもう一枚も無かった。その代わりに、書記の机に改定済みの書類の山が。
「一体誰が……」
私が立ち上がると、肩からパサッとブレザーが落ちた。
「ブレザー?」
私のブレザーではない。じゃあ、一体――
「充、理くん……?」
電卓を片手に力尽きて、地面に転がって寝ている彼がいた。
「どうして……?」
家に返したはずなのに、何故此処にいるの!?
「んあ……心配になったんで、戻ってきたんですよ。ほら、先輩、嘘を付くの下手じゃないですか」
寝ぼけた顔で笑う充理くん。でも、この量の書類を一人で?
「いやー、疲れた疲れた。あ、これは僕の独断でやったことなので、ご褒美とか、貸しとかはいいです。まあ、貴方の忠実なる犬の戯れだとでも思っといて下さい」
「……嘘が下手なんて、そんな嘘を主人に吐くものじゃないわ」
「ははは、すいません。じゃあ、僕は帰るんで。後始末はやっておくので、どうぞお先に――」
「何故真田くんはそこまでできるの? 私に何を期待しているの? 無駄よ、貴方に見返りなんて無いの」
「別に良いですよ」
さらっと応える充理くん。
「僕は見返りが欲しいんじゃありません。好感度が欲しい訳じゃありません。ただ、一人で奮闘している先輩を放おっておくなんて、男として、先輩の犬として恥ずかしいじゃありませんか」
と、涼しい顔で答えた。
「……凄いのね、貴方は」
私は自分の変わっていくのを感じた。いつも言い寄って来るのは、下心丸出しの醜い男たち。平然と、「あなたのために」なんて言い捨てる。でも彼は、充理くんは――
「本当に馬鹿ね」
純粋で、男の子としてかっこいい。そして、清々しい馬鹿。
「ええっ!? ここはありがとうとか、よくやったとか、そーゆー言葉じゃないんですか!?」
情けない彼の顔を見て、ついつい笑ってしまった。
「さ、ご褒美よ、手をだして」
「いや、別に大丈」
私は彼の手をとり、手の甲にキスをした。
「これでいいかしら」
「…………………」
充理くん、フリーズ。
「じゃあ、お言葉に甘えて帰らせてもらうわね。お疲れ様」
「…………え? あの、これは一体――」
後ろから声が聞こえるが、無視して生徒会室の扉を閉めた。
「……本当にお疲れ様」
私、光城 真姫七は、自分で自覚するほどのツンデレである。特に、男の子の前では、人格が変わったようになってしまう。
「大体、何で普通に飲むのよ……ほんとにもう!」
からかうだけのつもりだったのに、まさか本当に飲んでしまうとは。こういうところ、大胆なのよね充理くん。
「さあ、仕事よ仕事」
この積みあがった山のような書類を片付けねば。さっきは彼の手前、三十分と言ったものの、最低でも三時間は掛かりそうだ。
「よし、頑張るわよ私」
「……本当にミスが多すぎ……」
何がどうなったらこうなるのか、私にはさっぱりわからない。
遠征費、六十万って何なのよ。ファーストクラスにでも乗ったの?
「んー、少し休憩……」
私は机に突っ伏した。
「…………はっ」
いけないいけない、うたた寝してしまったようね。今の時間は……九時!? 不味いわ、このままだと書類が終わりきらな……
「……え?」
私の机には、書類はもう一枚も無かった。その代わりに、書記の机に改定済みの書類の山が。
「一体誰が……」
私が立ち上がると、肩からパサッとブレザーが落ちた。
「ブレザー?」
私のブレザーではない。じゃあ、一体――
「充、理くん……?」
電卓を片手に力尽きて、地面に転がって寝ている彼がいた。
「どうして……?」
家に返したはずなのに、何故此処にいるの!?
「んあ……心配になったんで、戻ってきたんですよ。ほら、先輩、嘘を付くの下手じゃないですか」
寝ぼけた顔で笑う充理くん。でも、この量の書類を一人で?
「いやー、疲れた疲れた。あ、これは僕の独断でやったことなので、ご褒美とか、貸しとかはいいです。まあ、貴方の忠実なる犬の戯れだとでも思っといて下さい」
「……嘘が下手なんて、そんな嘘を主人に吐くものじゃないわ」
「ははは、すいません。じゃあ、僕は帰るんで。後始末はやっておくので、どうぞお先に――」
「何故真田くんはそこまでできるの? 私に何を期待しているの? 無駄よ、貴方に見返りなんて無いの」
「別に良いですよ」
さらっと応える充理くん。
「僕は見返りが欲しいんじゃありません。好感度が欲しい訳じゃありません。ただ、一人で奮闘している先輩を放おっておくなんて、男として、先輩の犬として恥ずかしいじゃありませんか」
と、涼しい顔で答えた。
「……凄いのね、貴方は」
私は自分の変わっていくのを感じた。いつも言い寄って来るのは、下心丸出しの醜い男たち。平然と、「あなたのために」なんて言い捨てる。でも彼は、充理くんは――
「本当に馬鹿ね」
純粋で、男の子としてかっこいい。そして、清々しい馬鹿。
「ええっ!? ここはありがとうとか、よくやったとか、そーゆー言葉じゃないんですか!?」
情けない彼の顔を見て、ついつい笑ってしまった。
「さ、ご褒美よ、手をだして」
「いや、別に大丈」
私は彼の手をとり、手の甲にキスをした。
「これでいいかしら」
「…………………」
充理くん、フリーズ。
「じゃあ、お言葉に甘えて帰らせてもらうわね。お疲れ様」
「…………え? あの、これは一体――」
後ろから声が聞こえるが、無視して生徒会室の扉を閉めた。
「……本当にお疲れ様」
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