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愛縁奇祈
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ふと、見てみると。
外は、赤くなっていた。
人同士が罵り合っている。
人同士が殺し合っている。
「くだらない」
と呟いて、私は見ていた。
自分は悪ではないと言い張りあうのは、もうやめてくれ、と思った。
あの子を殺した時点で、もう、この町の人は悪なのだ。
「あれ……」
あの子?
自分で話して、不思議に思う。
私は、誰を思っていたのだろう。
その誰かは、なぜ、殺されたのだろう。
「……どうでも良いか」
と言って、私はこの町から出る。
すると、きっと。
何も罪のない人の怨魂が私の中に入ってくる。
「うっ」
なんとも言えない苦しみが私を支配する。
その苦しみは、憎しみに変わる。
「い……タい』
ああ、苦しい。
けど。
けど、それが愉しいと感じてしまう。
だって。
それは、私に理由を与えてくれるから。
まあ、理由がなくても、良いと思うけど。
だけど、それではつまらないと思う。
「だって、私は……」
私は だから。
外は、赤くなっていた。
人同士が罵り合っている。
人同士が殺し合っている。
「くだらない」
と呟いて、私は見ていた。
自分は悪ではないと言い張りあうのは、もうやめてくれ、と思った。
あの子を殺した時点で、もう、この町の人は悪なのだ。
「あれ……」
あの子?
自分で話して、不思議に思う。
私は、誰を思っていたのだろう。
その誰かは、なぜ、殺されたのだろう。
「……どうでも良いか」
と言って、私はこの町から出る。
すると、きっと。
何も罪のない人の怨魂が私の中に入ってくる。
「うっ」
なんとも言えない苦しみが私を支配する。
その苦しみは、憎しみに変わる。
「い……タい』
ああ、苦しい。
けど。
けど、それが愉しいと感じてしまう。
だって。
それは、私に理由を与えてくれるから。
まあ、理由がなくても、良いと思うけど。
だけど、それではつまらないと思う。
「だって、私は……」
私は だから。
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