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鬼
005
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理緒は恵実の元に行き、文弘から聞いた話を全て話した。
恵みは数回頷くと「先輩」と理緒を見る。
「深く関わらない方が身のためかもしれません」
「え? どういうこと?」
「……『S教』は、本当に危ないところです。いつ殺されても良いような。そういう怖いところなんですよ」
「雪城……?」
「……私の友人で一人、『S教』の信者がいました。が、もう今はいません」
「…………」
「彼女は正義感の強いジャーナリストでした。どんな悪も許さない、そんな……。だから、『S教』のことも記事にして、悪を滅ぼそうとして、殺されました」
「そんな……」
「もう大切な人を失いたくないんです。先輩、この事件から手を引きましょう」
「…………」
「お願いですから」
「……ごめん。雪城」
理緒は恵実に言う。
「『どんな犯罪も見逃すな。見逃した瞬間から、お前も共犯になる』と教わったんだ。だから、見逃せないよ」
「っ」
「泣くなって」
全く、と理緒は恵実の涙を指で拭う。
「お前はさ、笑った方が一番可愛いんだから」
「先輩……。ちょっと格好をつけすぎですよ」
へへ、と恵実は笑い、理緒を見る。
「仕方がないですね。じゃあ、約束ですよ」
「ん?」
「死なないでください。危なくなったら、逃げてください」
「わかってる」
「あと、私も一緒にいます。先輩、一人にすると何をするかわかりませんから」
「何だよ、それ」
ははは、と理緒は笑う。
「それじゃあ、お前のことを守りながら、てことになるだろうが」
「頼んでませんよ」
「頼まれなくても守るよ。大事なパートナーなんだから」
「っ! 先輩って、どうして独身なんですか」
「はあ? 今、関係ないだろ。それ」
「ありますよ。こんなに素敵な人なのに……」
恵実は呟くように言い、ハッとする。
「別に先輩のこと、好きとかではないですよ!? 仕事上のパートナーとしては好きですが! その、恋愛とかではないのでありんす!」
「わかっとるわい」
くしゃりと、恵実の頭を理緒は撫でる。
「こんな美人に惚れられるような男じゃねえっつうの」
「へ? は? 美人?」
「冗談かどうかはお前が決めろ」
「はあ? 何ですか、それ!」
「あはは」
理緒が笑うと、恵実もつられて笑う。
「じゃあ、『S教』を調べますか」
「おう」
二人は並んで資料室に向かった。
恵みは数回頷くと「先輩」と理緒を見る。
「深く関わらない方が身のためかもしれません」
「え? どういうこと?」
「……『S教』は、本当に危ないところです。いつ殺されても良いような。そういう怖いところなんですよ」
「雪城……?」
「……私の友人で一人、『S教』の信者がいました。が、もう今はいません」
「…………」
「彼女は正義感の強いジャーナリストでした。どんな悪も許さない、そんな……。だから、『S教』のことも記事にして、悪を滅ぼそうとして、殺されました」
「そんな……」
「もう大切な人を失いたくないんです。先輩、この事件から手を引きましょう」
「…………」
「お願いですから」
「……ごめん。雪城」
理緒は恵実に言う。
「『どんな犯罪も見逃すな。見逃した瞬間から、お前も共犯になる』と教わったんだ。だから、見逃せないよ」
「っ」
「泣くなって」
全く、と理緒は恵実の涙を指で拭う。
「お前はさ、笑った方が一番可愛いんだから」
「先輩……。ちょっと格好をつけすぎですよ」
へへ、と恵実は笑い、理緒を見る。
「仕方がないですね。じゃあ、約束ですよ」
「ん?」
「死なないでください。危なくなったら、逃げてください」
「わかってる」
「あと、私も一緒にいます。先輩、一人にすると何をするかわかりませんから」
「何だよ、それ」
ははは、と理緒は笑う。
「それじゃあ、お前のことを守りながら、てことになるだろうが」
「頼んでませんよ」
「頼まれなくても守るよ。大事なパートナーなんだから」
「っ! 先輩って、どうして独身なんですか」
「はあ? 今、関係ないだろ。それ」
「ありますよ。こんなに素敵な人なのに……」
恵実は呟くように言い、ハッとする。
「別に先輩のこと、好きとかではないですよ!? 仕事上のパートナーとしては好きですが! その、恋愛とかではないのでありんす!」
「わかっとるわい」
くしゃりと、恵実の頭を理緒は撫でる。
「こんな美人に惚れられるような男じゃねえっつうの」
「へ? は? 美人?」
「冗談かどうかはお前が決めろ」
「はあ? 何ですか、それ!」
「あはは」
理緒が笑うと、恵実もつられて笑う。
「じゃあ、『S教』を調べますか」
「おう」
二人は並んで資料室に向かった。
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