アラサーOLが転生したら巫女になり婚約破棄されたが、イケメン大名にプロポーズされ結婚するために赤龍の宝を探す旅に出る

lavie800

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第九話

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「鶴姫様が入ります。」
鶴姫は、女中頭に付いて、イケメン大名の部屋に入った。
「これは、先ほどにも増して美しい姫。早く私と結婚してほしい。三種の神器を早く集めねば。」
鶴姫は頷いた。
はい、すぐにでも結婚OKです。抱いていただく準備も完了です。
と思ったが、声には出なかった。
女中頭は墨と和紙を用意した。
「殿、鶴姫様は声が出ない状況ですが、和紙と墨で文字を書くことでお話の代わりになるかと存じます。」
「そうだな。鶴姫は元が巫女だったかた、不思議な文字を使うが、私が書いた文字は理解できるか試してみる。」
経好が、筆を取り和紙に文字を書いた。
流暢な字体ね、かなりな文字数だわ。
えっと何て読めばいいのかな。これって漢文?
鶴姫は少し首を傾げた。
女中頭が助け船を出した。
「殿は声を出してお話していただければいいかと存じます。鶴姫様がもし理解できれば和紙に回答を書くはずです。
経好が話した。
「鶴姫はこの世で一番美しい姫。三種の神器を手に入れて、鶴姫を私の妻として早く契りを交わした。婚約の儀の禁足事項は知っているが、婚約の儀の初日が終わったら、今宵は閨で口吸いをして抱きしめたい。」
鶴姫が筆を取った。
アルファベットは使わないようにしないと。
OKという文字は前に通じなかったから。
#METOOもダメよね。漢字が思い出せない。
『わたしも』
鶴姫は四文字書いて、和紙を経好に見せた。
「おおっ。通じた。さよ。私の気持ちが鶴姫に通じた。
天にも上る気持ちとは此のことよ。
今宵まで待てぬ。あれも元気になってきた。」
経好は袴の間から、褌をチラリと出した。
鶴姫が褌からうっすらと透けてみえる膨らみを確認した。
経好様のものは、結構な大きさね。入るか心配。
鶴姫の茂みが濡れ始めていることを意識した。乳首も尖っているわ。
殿、早く強く抱きしめてください。

女中頭が諫めた。
「殿、婚約の儀の禁足事項を守って頂かないとなりません。今宵はまだ前夜祭でございますゆえ、お食事を鶴姫様と取って頂き、鶴姫様のお美しいお姿を目に焼き付けていただきますが、今宵の閨は別々でございます。
明日の婚約の儀に再び鶴姫様をお連れ致します。」

一汁一菜の簡素な食事だったが、鶴姫はお腹が空いていたので、人目も気にせず、ご飯も大盛りを三杯ぺろりと平らげた。
「これは鶴姫、食べ方も豪快よ。さすが、私の正妻になる姫。
そういえば、先日、大内の軍船が私の船に襲い掛かってきて私の軍があやうくやられそうになった時を思い出した。
もうこれまでかと観念した矢先、特大三島神社のほうから一艘の船がやってきたのが見えた。
先頭に巫女姿で胴に鎧をつけた勇ましい女性が、手に何かをもって天にかざして祈ると、雷鳴と強風と大雨が一度にやってきた。
まるで嵐をつかさどる海の竜神が大内の軍船だけに襲い掛かったようだった。
大内の軍船は走行不能になり、からくも退却して我々の船から退却していったのは豪快で勇敢だった。今の食べ方でその豪快でかつ勇敢さを思い出した。
あの時の礼をしていなかった。改めて礼を言う。」

鶴姫は全く覚えていなかった。私が転生する前の巫女の鶴姫には何か不思議な力が宿っていたようね。
今の私にもそのチート能力が残っているのかしら。

「殿、鶴姫様、名残惜しいと存じますが、今宵はこれにて鶴姫様を控室にお連れします。明日の昼過ぎに婚約の儀として鶴姫様を広間にお連れします。」
離れたくなかった。こんな気持ちになったのは久しぶり。これが恋なのかも。アラサーだって恋していいはずよ。
鶴姫は再び筆を取った
『経好様好き』
愛という漢字が思いだせなかった。残念。
「おおっ。これは私も愛しているぞ。明日は必ず抱きしめるからな。」

鶴姫は女中たちに案内され、樽の湯船のある控室に戻った。
殿の部屋から和紙と筆をもってきたので女中たちに書いて見せた。
『巫女のときの私が持っていた持ち物や衣服は、ありますか。』
私より少し若そうな女中が、「私が預かっております。今お持ちします。」
みよ、早く鶴姫様にお渡ししなさい。
女中頭が、みよと言った女中が小走りに部屋を出ていき、巫女の衣装と衣装の中に入っていた持ち物を持って戻ってきた。
女中頭が鶴姫に声をかけた。
「明日は朝食をお持ちするまでここでお休みください。お食事のあと、また湯船と化粧をさせていただきます。私たち女中は隣の女中部屋に待機しております。
何かご座いましたら女中部屋の扉をたたいてお呼びください。」

鶴姫が頷くと、女中たちは引き上げていった。
持ち物を確認したあと、その日は疲れていたのか鶴姫は寝床に横たわるとすぐに意識を失った。

「鶴姫様 朝でございます。朝食をお持ちしました。」
一番幼い女中の、はなの声だ。
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