67 / 96
梅が教師
何っ、梅が担任だと?
しおりを挟む
さて、どうしたものか。
オレがこのまま野球に打ち込めば、真奈美や阿莉紗と会う事は無いだろう。
かと言って、野球を辞めるワケにはいかない。
歴史が変わってはいけないと言うが、オレがこの世界に戻ってきた時点で歴史は変わってるんじゃないだろうか。
うーん、こりゃどうすればいいのやら…
野球をやりつつ、将来は真奈美と出会い、結婚する。
そんなうまくいくだろうか。
「あぁーっ!考えても解らん!」
「何1人で騒いでるのっ!!」
あ…そう言えば授業中だった。
『いい加減にしろよ!』
『ったく、何がしたいんだお前は!』
『一体何が見えるんだろうか、アイツには』
『変なクスリやってんじゃないのか』
いかん、また皆に変な目で見られてる。
「山本くん、あなたは毎回毎回…うっ、…」
佐伯が苦悶の表情を浮かべ、しゃがみこんだ。
「どうした、先生?」
「おい、保健係!先生を保健室に連れていけよ!」
「先生、大丈夫?」
ザワザワザワザワ…
「保健室より、救急車呼んだ方がいいんじゃないのか?」
佐伯は動けない。
まさか、ヤバい病気にでもなったのか?
「オレ、森高先生連れてくる!」
「オレも」
龍也と泰彦は森高を呼びに保健室へ行った。
「先生、早く早く!」
息を切らせて、森高が教室に入って来た。
「佐伯先生、大丈夫?」
森高はその場で佐伯を触診した。
「うう…お腹が…」
佐伯はお腹を押さえ、顔には脂汗が。
「もしかしたら、盲腸かも」
盲腸?
「それじゃ、早く病院に連れていかないと!」
「オレ、職員室に行って救急車呼ぶように言ってくる」
オレはダッシュで職員室へ向かった。
職員室には学年主任の北川がいて、事情を話すと、すぐさま救急車の手配をした。
しばらくして、救急隊員が駆け付け、佐伯は担架で運ばれた。
「明日から誰が担任受け持つんだろうか?」
「そりゃ、学年主任がやる事になるだろ」
北川かよ!アイツうるさいからなぁ…
「担任はともかく、国語の授業は誰が代わりにやるんだよ?」
北川は社会科だから、国語は専門外だし。
「それよかさぁ、盲腸って事は下の毛剃るんだろw」
「何言ってんのよ、イヤらしい!」
「だって、ホントの事だろうが!」
まぁ、異性の身体に興味津々な年頃だから、仕方ないと言えば仕方ないんだが。
森高の予想通り、佐伯は盲腸でしばらくの間入院する事となった。
「やっぱり、お見舞いに行かなきゃなんないだろうな」
帰り道、泰彦はボソッと呟いた。
「お見舞いか…何持って行けばいいんだ?」
「花とか、果物だろうな」
「じゃあ、いつお見舞いに行く?」
「そりゃ、手術した後だろ。今はまだ、そんな時期じゃないよ」
「そうだな、山本の言う通りだ。でも、いつ手術するんだろ?」
「さぁ?」
オレたちはそんな事を話しながら、家路に着いた。
盲腸か…なった事無いからわからないけど、かなり痛いんだろうな。
そんな事より、明日から誰が国語の授業やるんだろうか?
その夜はいつも通りに素振りをして、早めに寝た。
翌日学校に行くと、教室内では誰が国語の授業をやるのかという話題をしていた。
【キーンコーン、カーンコーン】
朝のホームルームが始まった。
【ガラッ】
案の定、北川がしばらくの間担任を受け持つ事になった。
「先生、国語の授業はどの先生がやるんですか?」
チャッピーが北川に質問した。
「国語の授業は臨時で新しい先生に来てもらう事にした」
『新しい先生?』
『どんな先生だよ?』
『若いのかな』
ザワザワザワザワ…
「静かに!とにかく、今日からしばらくの間は新任の先生が国語の授業を受け持つから、お前らちゃんと授業受けろよ!」
新しい先生ねぇ…
新卒の若い先生なんだろうな、多分。
今日は国語の授業は2時限目にある。
1時限目の授業が終わり、休み時間になった。
「どんな先生なんだろうな?」
「若い女の先生がいいよな」
「そんなワケないだろう!どうせ、口うるさいヤツに決まってるよ」
オレたちは窓際の席でそんな事を言い合っていた。
【キーンコーン、カーンコーン】
さぁ、どんな先生なんだろうか?
【ガラッ】
来たっ!
「うぉっ、若い先生だ!」
「何だ、あの格好は!」
ん?…ゲッ!!あれは梅!!
アマゾネスみたいなキャリアウーマンっぽいツーピースのスーツに身を包み、これでもか、とばかりに身体のラインを強調している。
「アマゾネスよりも若いぞ!」
「あれで先生かよ」
「スタイルいいな、あの先生…」
皆、梅のスタイルに見とれている。
何で、コイツが国語の教師なんだよ!!
梅はチョークを手にすると、黒板に名前を書いた。
【綾野サヤカ】
「はぁ?」
思わず声を上げてしまった。
「はい、そこのキミ!静かにしなさい!」
お前、ウソの名前を書くなっ!!
「えー、今日から佐伯先生の代わりに国語の授業を担当する事になりました、綾野サヤカです。年は23才、ヨロシクね、ウフッ」
「ウソつけ!!」
「コラ!さっきからキミは何ですか!えーっと、確か…」
出席簿を見ている。
わざとらしいぞ、おいっ!
「山本くんか…山本くん、キミは私の美しさに見とれているのかな、ん?」
何が美しさだ!
まさか、梅が国語の臨時教師とは…
オレがこのまま野球に打ち込めば、真奈美や阿莉紗と会う事は無いだろう。
かと言って、野球を辞めるワケにはいかない。
歴史が変わってはいけないと言うが、オレがこの世界に戻ってきた時点で歴史は変わってるんじゃないだろうか。
うーん、こりゃどうすればいいのやら…
野球をやりつつ、将来は真奈美と出会い、結婚する。
そんなうまくいくだろうか。
「あぁーっ!考えても解らん!」
「何1人で騒いでるのっ!!」
あ…そう言えば授業中だった。
『いい加減にしろよ!』
『ったく、何がしたいんだお前は!』
『一体何が見えるんだろうか、アイツには』
『変なクスリやってんじゃないのか』
いかん、また皆に変な目で見られてる。
「山本くん、あなたは毎回毎回…うっ、…」
佐伯が苦悶の表情を浮かべ、しゃがみこんだ。
「どうした、先生?」
「おい、保健係!先生を保健室に連れていけよ!」
「先生、大丈夫?」
ザワザワザワザワ…
「保健室より、救急車呼んだ方がいいんじゃないのか?」
佐伯は動けない。
まさか、ヤバい病気にでもなったのか?
「オレ、森高先生連れてくる!」
「オレも」
龍也と泰彦は森高を呼びに保健室へ行った。
「先生、早く早く!」
息を切らせて、森高が教室に入って来た。
「佐伯先生、大丈夫?」
森高はその場で佐伯を触診した。
「うう…お腹が…」
佐伯はお腹を押さえ、顔には脂汗が。
「もしかしたら、盲腸かも」
盲腸?
「それじゃ、早く病院に連れていかないと!」
「オレ、職員室に行って救急車呼ぶように言ってくる」
オレはダッシュで職員室へ向かった。
職員室には学年主任の北川がいて、事情を話すと、すぐさま救急車の手配をした。
しばらくして、救急隊員が駆け付け、佐伯は担架で運ばれた。
「明日から誰が担任受け持つんだろうか?」
「そりゃ、学年主任がやる事になるだろ」
北川かよ!アイツうるさいからなぁ…
「担任はともかく、国語の授業は誰が代わりにやるんだよ?」
北川は社会科だから、国語は専門外だし。
「それよかさぁ、盲腸って事は下の毛剃るんだろw」
「何言ってんのよ、イヤらしい!」
「だって、ホントの事だろうが!」
まぁ、異性の身体に興味津々な年頃だから、仕方ないと言えば仕方ないんだが。
森高の予想通り、佐伯は盲腸でしばらくの間入院する事となった。
「やっぱり、お見舞いに行かなきゃなんないだろうな」
帰り道、泰彦はボソッと呟いた。
「お見舞いか…何持って行けばいいんだ?」
「花とか、果物だろうな」
「じゃあ、いつお見舞いに行く?」
「そりゃ、手術した後だろ。今はまだ、そんな時期じゃないよ」
「そうだな、山本の言う通りだ。でも、いつ手術するんだろ?」
「さぁ?」
オレたちはそんな事を話しながら、家路に着いた。
盲腸か…なった事無いからわからないけど、かなり痛いんだろうな。
そんな事より、明日から誰が国語の授業やるんだろうか?
その夜はいつも通りに素振りをして、早めに寝た。
翌日学校に行くと、教室内では誰が国語の授業をやるのかという話題をしていた。
【キーンコーン、カーンコーン】
朝のホームルームが始まった。
【ガラッ】
案の定、北川がしばらくの間担任を受け持つ事になった。
「先生、国語の授業はどの先生がやるんですか?」
チャッピーが北川に質問した。
「国語の授業は臨時で新しい先生に来てもらう事にした」
『新しい先生?』
『どんな先生だよ?』
『若いのかな』
ザワザワザワザワ…
「静かに!とにかく、今日からしばらくの間は新任の先生が国語の授業を受け持つから、お前らちゃんと授業受けろよ!」
新しい先生ねぇ…
新卒の若い先生なんだろうな、多分。
今日は国語の授業は2時限目にある。
1時限目の授業が終わり、休み時間になった。
「どんな先生なんだろうな?」
「若い女の先生がいいよな」
「そんなワケないだろう!どうせ、口うるさいヤツに決まってるよ」
オレたちは窓際の席でそんな事を言い合っていた。
【キーンコーン、カーンコーン】
さぁ、どんな先生なんだろうか?
【ガラッ】
来たっ!
「うぉっ、若い先生だ!」
「何だ、あの格好は!」
ん?…ゲッ!!あれは梅!!
アマゾネスみたいなキャリアウーマンっぽいツーピースのスーツに身を包み、これでもか、とばかりに身体のラインを強調している。
「アマゾネスよりも若いぞ!」
「あれで先生かよ」
「スタイルいいな、あの先生…」
皆、梅のスタイルに見とれている。
何で、コイツが国語の教師なんだよ!!
梅はチョークを手にすると、黒板に名前を書いた。
【綾野サヤカ】
「はぁ?」
思わず声を上げてしまった。
「はい、そこのキミ!静かにしなさい!」
お前、ウソの名前を書くなっ!!
「えー、今日から佐伯先生の代わりに国語の授業を担当する事になりました、綾野サヤカです。年は23才、ヨロシクね、ウフッ」
「ウソつけ!!」
「コラ!さっきからキミは何ですか!えーっと、確か…」
出席簿を見ている。
わざとらしいぞ、おいっ!
「山本くんか…山本くん、キミは私の美しさに見とれているのかな、ん?」
何が美しさだ!
まさか、梅が国語の臨時教師とは…
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
「わざわざ始まるまでまたないで、今のうちに手を打ったってよくない?」
イチイ アキラ
恋愛
アスター公爵令嬢エステルは、夢をみる。それは先を映す夢。
ある日、夢をみた。
この国の未来を。
それをアルフレッド王太子に相談する。彼女を愛して止まない婚約者に。
彼は言う。
愛する君とぼくの国のためなら、未来を変えるのも仕方なくない?
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる