41才の中学二年生(改訂版)

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楽しい中2ライフ

クリスマスパーティー

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オレたちはオレたちなりのクリスマスパーティーをやろう。

参加するメンバーは、マサ、沙織、唯に女子の中山陽子(なかやまようこ)と阿久津香織(あくつかおり)の6人。

男子はオレとマサの2人だけだ。

まぁ、男子はオレとマサだけが90点以下だったんだが…

陽子は優希と同じソフトボール部に所属して、ピッチャーをやっている。

優希曰く、陽子はサウスポーでカーブが物凄く曲がって打つのは至難の業らしい。

野球部で1学年上の4番バッターが打てなかったキレのある変化球で、名門校からスカウトが来る程の逸材だ。

顔は…まぁ、パッとしないんだがw

もう1人の香織は手芸部に所属。

ミーハーな性格で、光GENJIの諸星和己のファンだ。

泰彦とは幼稚園からの幼なじみで、最終的には結婚する事になるんだが、この時は互いに意識してるのか、学校ではあまり会話をしない。

泰彦は実家の家業を継いで、香織との間に3人の子供を持つんだが、勉強しろしろとうるさい。


あの泰彦が勉強しろって言うとはw



それはさておき、沙織の家を知ってるヤツはいるのだろうか?


沙織と仲の良い女子はいないんじゃないか?

いつも独りでいる事が多くて、話をするのを見た事が無い。

コイツ、何が楽しくて学校に来てるんだろうか。

オレなんか、誰とも話をしないなんて、とてもじゃないが耐えられない。

見た目がヤンキーっぽいから、恐がられているのかもしれない。


「マサ、内海の家って何処にあるか知ってるか?」

「いや、知らない。確かチャッピーの家の近くだったような…」

マサも知らないのか。

女子は知ってるのだろうか。

「なぁ、内海の家知ってるか?」

唯に聞いてみた。

「えっ…私知らないよ」

陽子にも聞いてみた。


「えっと、確か…あれ、何処だったっけ?」

この様子じゃ香織も知らないだろうな。


「アハッ、アハハハハハ」

笑ってごまかされた。


本人に直接聞くしかないか。

「なぁ、内海。お前の家って何処ら辺にあるの?皆知らないんだよ」


沙織は帰る支度をしていた。


「あー、そうか…クラスの皆は私の家知らないんだっけ」


「らしいんだよ。んで、何処?」


「んーと、コンビニがあるでしょ?」

「コンビニって、商店街のセブンイレブンの事か?」

この近くのコンビニはセブンイレブンしかない。


「そうそう。その裏に高い塀の家があるんだけど、知ってるかな?」

「あー、あのデッカイ家だろ?えっ、て事はあのデカい家がそうなのか?」

「何だマサ、知ってるのか?」

「ほら、あのデッカイ家だよ!確か庭がスゲー広くて三階建てのシャレた建物あるだろ?」

デッカイ家…あっ、思い出した!


何か、デザイナーズマンションみたいなシャレた建物だった筈。

「あの家が内海の家なのかーっ?」

コイツ、お嬢様だったのかよ!

何せ、コイツは卒業したら消息が不明になって誰とも連絡をとってなかったから、死亡説まで流れたんだよな。


「あんまり、デカいデカいって言わないでよ、気にしてるんだから」

「何言ってんだよ、ウチなんか賃貸のマンションでお前の家みたいなデカい土地付きの家に憧れてんだよ」

羨ましい限りだ。

「いや、だから大きい声でデカいデカいって言わないでよ」

何だ、イヤなのか?あんな大きな家に住んでるのに。


「まぁ、いいや。ところで明日は何時から始めようか?」


「えっと、そうだな…こっちも午後から始めない?」

「私は何時でも大丈夫だけど、午後からにしようか」

「うん、私も大丈夫。内海さん、明日はヨロシク」


オレたち6人も午後から始める事となった。








翌日、オレはマサと一緒に沙織の家の前にあるコンビニで女子たちが来るのを待っていた。


「お待たせー、今頃、皆は先生の所でパーティの支度とかしてるのかなぁ」

「いいじゃないか、オレたちもパーッとやろう!」

「智、ところでホントにパーティの費用全部出すのかよ?」

あったりめーだろ、言いだしっぺはオレだし、おまけに有馬記念のお陰で財布は潤ってる。



「で、まずは何を買いに行くの?」

何を買おうか…アイツらのパーティに負けない程、豪勢にしよう。


「よし、まずはチキンを買おう!」

「いいねぇ、じゃあケンタッキーに行こうぜ!」

ケンタッキーは駅前にある。


それにしても、女子の私服姿は珍しいからついつい見とれてしまう。

特に沙織はスレンダーな身体を生かしたスリムのデニムにトレンチ風のPコート。

中学生にしては、少し大人びたファッションだ。

なんと言うか、優希やデザイアーとは違った大人の雰囲気を漂わせている。

大人びたというか、少し陰のある印象だ。


いつも独りでいるけど、何かあるんだろうか。

あんな大きい家に住んでお嬢様なのに。


「よし、皆好きなの注文してくれ!金なら心配すんな!」


「ホントに大丈夫なの?」

「えー、どれにしようかなぁ?」

とにかく今日はアイツらに負けない盛大なパーティにしよう!
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