Baseball Love 主砲の一振り

sky-high

文字の大きさ
47 / 134
日米のトラブルメーカー対決

榊VSトーマス

しおりを挟む
ヤマオカはニヤっと笑った。

「勝負?あぁ、なんでもやってやるぜ」

榊は自信満々だ。

「Sure(望むところだ)」

トーマスJr.も異論はないようだ。

「よし、解った!その代わり、今日で必ず決着をつけろ。それでもまだ揉めるようなら、二人共ファーム行きだ」

ヤマオカは二人に試合形式を伝えた。 


二人は了承し、監督室を出た。

しばらくして、垣原が監督室に入ってきた。

「監督、これでよかったんですかね?」

「まぁ、何とかなるだろ。次の手は打ってある」

ヤマオカは垣原の肩をポンポンと叩き、監督室を出た。


グランドに現れたヤマオカは、坂本ヘッドコーチとキャプテンの高梨を呼んだ。

「えぇ~っ!マジっすか?」

「監督!いくらなんでも、それは…」

坂本も高梨も、不安な顔をしていた。

「大丈夫だ。これで決着をつけさせる」

「まぁ、監督がそう言うなら…」

坂本が渋々ながら、監督の意見に従った。

「お~いっ!今から一時練習中断だっ!ゲージどけてくれ!それと皆は、ファールゾーンまで下がってくれ!」

高梨は練習していた選手達に、今すぐ中断するよう叫んだ。

一体何だろう?という顔をしながら、選手達は練習を止めた。
そして、報道陣をシャットアウトした。

マウンドのプレート上には、ヤマオカがいる。

ユニフォームの首元に、ピンマイクを付けていた。

「只今より、時間無制限一本勝負を始めます!」

「何だって~っ?」

「時間無制限って、何だ?」


選手達はざわめく。

「一塁側ベンチより、ウェイン・トーマスJr.選手の入場ですっ!」

ヤマオカがリングアナウンサーさながらの声で、一塁側を指した。

「何だ、何だ?」

一塁側ベンチからトーマスJr.が現れ、マウンドに向かった。

「三塁側ベンチより、榊 恭輔選手の入場ですっ!」

すると三塁側から榊が登場し、マウンドに向かう。

榊とトーマスJr.が、マウンド上で向かい合う。

「一塁側ベンチ、194㌢ 100㌔、ウェイン・トーマスJr.~っ!」

ヤマオカはリングアナウンサーをやっている。

「三塁側ベンチ、183㌢ 82㌔、榊 恭輔~っ!」


「高梨さん!どういう事ですか、これは?あの二人、何やるんですか?」

櫻井は状況が飲み込めていない。

「あれが、完全決着の方法らしい…」

高梨は呆然としている。

「レフェリー、ナダウ・ヤマオカ」

「監督、自分で自分のコールしてるよ…」

坂本も呆れている。

選手やコーチ、裏方の人達はファールゾーンで、ただ立ち尽くすのみだ。

「なぁ…このチームって、こんな事ばっかやってんのか?」

戸惑いながら、大和が櫻井に聞いた。

「いや、こんな事前代未聞ですよ!止めさせないと!」

櫻井は止めに入ろうとするが、高梨が制した。

「大翔(ヒロト)、ここは監督の言う通りに従おう」

止めるだけムダだ、と言った。

当事者の榊とトーマスJr.の両手には、オープンフィンガーグローブが装着されてる。

「スパイクは危険だ。二人とも裸足になれ」

ヤマオカは裸足になるよう、伝えた。

「いいか!どっちかが、ギブアップ  KOするまで試合続行だ。目潰し、噛みつき、急所攻撃は反則だ、わかったな!」

(ヤツラ、プロレスでもおっ始めるのか!?これから試合始まるんだぞ!!)

選手達の心配をよそに、勝負が始まった。

そしてこの様子を、スタンドから見守る二人が。






しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

17歳男子高生と32歳主婦の境界線

MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。 「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

真面目な女性教師が眼鏡を掛けて誘惑してきた

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
仲良くしていた女性達が俺にだけ見せてくれた最も可愛い瞬間のほっこり実話です

熟女教師に何度も迫られて…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
二度と味わえない体験をした実話中心のショート・ショート集です

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...