Baseball Love 主砲の一振り

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ペナントレース中盤

不毛な兄弟喧嘩

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キヨシは元春と違い、珍太朗に恨みなど無い。

むしろ、自分に野球を教えプロとして現役生活を過ごせたのは、珍太朗のおかげだと感謝している。


しかし、酒に溺れゲスな人生を歩んだ兄と、何から何まで理解不能で、見た目もマヌケな弟とは関わりを持ちたくない。


そうなると、この件は父親である珍太朗にどうにかしてもらおうと思い、球場へ来た。


やがて駐車場から、珍太朗を乗せた車が出ようとしていた。

キヨシは前に立ちふさがり、車を止めた。

「父さん!お久しぶりです、キヨシです!覚えてますか?」

珍太朗に呼び掛けた。

後部座席にいるナダウ・ヤマオカこと、宇棚 珍太朗は運転手に「構わん、轢け!」と言って車を発進させた。

ドガーン!!!


「ギャンッ!!」

キヨシはふっ飛んだ。


車は走り去って行った。


(何故、バカ3人が私の前に…不穏だ。あの3人に関わるのはよそう)

血も涙もない、冷酷な珍太朗だった。


「私わかります(^-^)」

ひろしが口を開いた。

「そういうことです(^-^)」

…意味が解らない。

「朝の朝食にカルボナーラに海藻サラダ、お吸い物はありですか?」


「朝の朝食ってなんだ!朝だから朝食に決まってんだろがっ!!」

元春が突っ込むが、全く聞いちゃいない。

「うだな(^-^)」


「だから、それが1番ムカつくんだよっ!!」

元春とキヨシがストンピングを浴びせる。


「アニキ!父さんは俺たちの事はどうでもいいと思っているんだ!俺だって、アニキやコイツの事に構ってる暇はないんだっ!」

いい加減、付きまとうのは止めて欲しい。


「んだと、テメー!オレは兄だぞっ!兄の言うことを聞けない弟なんかいねぇんだ!
兄の方が、上なんだ~っ!!兄より優れた弟なんて、存在しねぇ~っ!!」


元春はかなり酔っている。

そして弟は、飲んでないけど酔っている。


ダメだこりゃ…こいつら置いて、とっとと帰ろう。


「ひろし!アニキ連れて、さっさと帰れ!もう2度と現れるなっ!」

2人に三下り半を突きつけた。


「私、アドバイスしました(^-^)負担かからないようしました(^-^)」

「意味がわかんねぇんだよ!!」

「うだな(^-^)」

「あぁ~、イライラするっ!」

「キヨシっ!酒買ってこい、バカヤローっ!」

「うるせ~っ!!この、パンチドランカーっ!」

「兄に向かって、その口の聞き方は何だ~っ!!」

「やかましい、このクズが~っ!!」

「静岡県はサーカー大国です(^-^)」

「テメーが1番ややこしくしてんだろがっ、この童貞がっ!!」

結局、ひろしがボコボコにされる。

「私、若い言われました(^-^)」

「テメーは、頭ん中が幼稚過ぎんだよっ!!」

「若者あふれて、パワーたっぷりです(^-^)」

「マジ、殺すっ!!」

「もういいっ!テメーら、俺に付きまとうなっ!」

「ウルセー!酒持ってこい!」

「恋人でいいかな~(^-^)」

「黙ってろ、童貞っ!!」


…そんなこんなで、3人はあーでもない、こーでもないと言い争い、結局バラバラに散った。


その後、元春はまた酒に溺れる生活に。

キヨシは、有名企業の野球部監督に就任した。

問題のひろしは、初体験の相手を探しながら週刊誌の連載で意味不明な人生相談をしていた。


それらをほったらかしにした、珍太朗が1番の原因なのだが…


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