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退屈な高校の授業
何故告白しなかったんだろう
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「おぅ~、タカ久しぶり!元気か?」
学校帰りにマンションの階段で、康司とサユリにバッタリ会った。
コイツとはしばらく会ってなかった。
僕が住んでいたマンションは5階建てで、エレベーターが無い。
階段を登っている時、コイツと会った。
2人はお揃いのピンクのスエット上下に、カタカタとうるさい女物のサンダルを履いて、頭を金髪に染めてリーゼント。
サユリも茶髪に染めたレイヤードヘアで、仲良く手を繋いでいた。
(ダッセエ…何て格好してんだ、コイツら…)
この頃、ヤンキーファッションをしているヤツはほとんどいなかった。
むしろ、まだそんな格好してるのか?って鼻で笑われるぐらいだ。
僕は当時流行した、両サイドと襟足を刈り上げ、トップと前髪を長くしたツーブロックの髪型をしていた。
「おぅ、康司。お前今何やってんの?」
僕は例の輪ゴムの件以来、コイツと会うのを遠ざけていた。
今時こんなダサい格好して、バカの展示会みたいなヤツとは関わりたくないと思っていた。
しかし同じマンションの住民故に、バッタリ会うのは仕方がないのだが、極力会いたくなかった。
「オレ?何もしてねえよ!相変わらずブラブラしてるよ、ハハハハハハ!」
ろくに中学も出てないで、まだブラブラしてんかよ!
「バイトも何もしてないのか?」
「しねーよ、めんどくせー!サユリは4月から働き始めたけどな」
コイツ、この年でもうヒモかよ!
何だか無性に腹が立ってきた。
「あ、そう。んじゃまたな」
「何だよ、久しぶりに会ったのに。たまには付き合えよ」
(付き合う?何でオレが、テメーみたいなバカに付き合わなきゃなんねーんだよっ!)
「あー、ちょっとやらなきゃなんない事があってな。また今度な」
そう言ってダッシュで階段を駆け上がった。
(冗談じゃねーよ、あんなバカとは中学までの付き合いだ!)
寝たい時に寝て、腹が減れば飯を食い、ムラムラしたら彼女とセックスをする。
それに引きかえ、僕は朝起きて電車に乗って学校に通い、夕方からバイトして終電でウチに着く。
あんな好き勝手にやってたヤツと関わるのはゴメンだ!
でもアイツを見ていると、彼女がいて羨ましいなぁと素直に思った。
彼女かぁ…何であの時、波多野に告白しなかったんだろ…
もしかしたら、上手くいって今ごろは彼女になってるかもな…
いや…だからもう、それは中学時代の思い出だって言ってるだろ!
いい加減忘れろ、女々しいヤツだな、オレは!
そんな風に無理矢理忘れようとしていた。
どうせ時間が経てば忘れるだろうと。
僕は部屋で寝転がって、テレビに映るおニャン子クラブを眺めながらため息をついた。
あぁ~彼女って、どうやったら出来るんだろうなぁ?
学校帰りにマンションの階段で、康司とサユリにバッタリ会った。
コイツとはしばらく会ってなかった。
僕が住んでいたマンションは5階建てで、エレベーターが無い。
階段を登っている時、コイツと会った。
2人はお揃いのピンクのスエット上下に、カタカタとうるさい女物のサンダルを履いて、頭を金髪に染めてリーゼント。
サユリも茶髪に染めたレイヤードヘアで、仲良く手を繋いでいた。
(ダッセエ…何て格好してんだ、コイツら…)
この頃、ヤンキーファッションをしているヤツはほとんどいなかった。
むしろ、まだそんな格好してるのか?って鼻で笑われるぐらいだ。
僕は当時流行した、両サイドと襟足を刈り上げ、トップと前髪を長くしたツーブロックの髪型をしていた。
「おぅ、康司。お前今何やってんの?」
僕は例の輪ゴムの件以来、コイツと会うのを遠ざけていた。
今時こんなダサい格好して、バカの展示会みたいなヤツとは関わりたくないと思っていた。
しかし同じマンションの住民故に、バッタリ会うのは仕方がないのだが、極力会いたくなかった。
「オレ?何もしてねえよ!相変わらずブラブラしてるよ、ハハハハハハ!」
ろくに中学も出てないで、まだブラブラしてんかよ!
「バイトも何もしてないのか?」
「しねーよ、めんどくせー!サユリは4月から働き始めたけどな」
コイツ、この年でもうヒモかよ!
何だか無性に腹が立ってきた。
「あ、そう。んじゃまたな」
「何だよ、久しぶりに会ったのに。たまには付き合えよ」
(付き合う?何でオレが、テメーみたいなバカに付き合わなきゃなんねーんだよっ!)
「あー、ちょっとやらなきゃなんない事があってな。また今度な」
そう言ってダッシュで階段を駆け上がった。
(冗談じゃねーよ、あんなバカとは中学までの付き合いだ!)
寝たい時に寝て、腹が減れば飯を食い、ムラムラしたら彼女とセックスをする。
それに引きかえ、僕は朝起きて電車に乗って学校に通い、夕方からバイトして終電でウチに着く。
あんな好き勝手にやってたヤツと関わるのはゴメンだ!
でもアイツを見ていると、彼女がいて羨ましいなぁと素直に思った。
彼女かぁ…何であの時、波多野に告白しなかったんだろ…
もしかしたら、上手くいって今ごろは彼女になってるかもな…
いや…だからもう、それは中学時代の思い出だって言ってるだろ!
いい加減忘れろ、女々しいヤツだな、オレは!
そんな風に無理矢理忘れようとしていた。
どうせ時間が経てば忘れるだろうと。
僕は部屋で寝転がって、テレビに映るおニャン子クラブを眺めながらため息をついた。
あぁ~彼女って、どうやったら出来るんだろうなぁ?
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