上 下
40 / 124
退屈な高校の授業

彼女が欲しいよ~

しおりを挟む
バイトをするようになって遅刻は無くなった代わりに、休む事が多くなった。

あまりにも欠席が多いので、学校から「何か家庭に問題でもあったのでは?」という連絡があったらしい。

ただ単に、遅刻するぐらいなら休んだ方がいいやって思い、行かなかっただけの事。

それにしても、1学期は休みまくった。
週休4日…もしくは5日ぐらい休んだのではないか。

「お前、そんなに休んで進級できんのかよ?」

学校の帰り、後楽園に向かう地下鉄の中で園田に言われた。

「え?そん時はそん時に考えるよ」

僕は目の前に座ってる女子高生を眺めながら、テキトーな返事をした。

「おい…前に座ってる子カワイイな。何処の学校だろ?」

園田は僕以上に女子高生をガン見している。

今にも身を乗り出しそうな感じで座っている。

「何処の高校だ…あぁ、あそこだ」

園田に耳打ちした。

「T女子高だよ。バカ高校で有名なトコだぜ」

当時、都内ではバカ女子高として呼ばれていた女子高が数校存在していた。

その女子高のヤツらは、誰にでもヤラせてくれるビッチな女子高生【ヤリマン】と呼ばれていた。

ヤリマン校とか、サセ子とか色々と呼ばれていた。

まぁ、そこに通ってる女子高生全員がビッチとは限らないのだが、僕らはその女子高に通う=ビッチという一括りにしていた。

今思えば、随分と失礼な呼び方をしていたと思うよね…

僕の通ってた学校だって偏差値が低いし、バカ学校って呼ばれていたと思うよ。

そんなヤリマン女子高生に対し、僕はまだ童貞だったのだ。

僕と園田は目の前に座っている女子高生を眺めながら(このヤリマンが。誰でもヤラせてくれるなら、オレにもヤラせてくれよ)と頭の中で良からぬ妄想を広げていた。

多分ヤツも、同じ事を考えていたに違いない。

後楽園に着き、電車を降りた。

「おい、あのヤリマンも降りたぞ」

「バカ、声がデケーよ!聞こえるだろ!」

女子高生も僕らと同じ後楽園で降りた。

もしかして、この子も後楽園でバイトしてるのか?

僕と園田は、女子高生の後を付けるように地下鉄の改札口を出て、後楽園球場の入り口に入った。

「あの女もここでバイトしてるみたいだな」

「あのケツいいなぁ、あぁヤリてぇなぁ~」

「だから聞こえるっつーの!」

一緒にいて恥ずかしくなる程、園田は女に飢えていた。

勿論僕も飢えていたが、コイツは理性というのが無いのだろうか?という程、女を見る時の目付きが変だった。


(彼女欲しいなぁ…そういや、波多野どうしてるだろか?)

波多野の事が頭に浮かんだ…
もし会ったら…無理だろ、それはいくらなんでも!

何て事を頭の中で考えていた…

この時期はしょっちゅう妄想ばかりだった。

やっぱり皆も同じなのかな?

しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

睦月のタイムトラベラー

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:2

私は旦那様にとって…

恋愛 / 完結 24h.ポイント:149pt お気に入り:2,306

転校生にパンツを狙われて困ってます

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:17

(仮)婚約中!!

キャラ文芸 / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:11

兄と妹のイケナイ関係

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:380

モブ子は今日も青春中!

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:76

命を助けてもらう代わりにダンジョンのラスボスの奴隷になりました

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:7pt お気に入り:208

処理中です...