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ようやく馴染んだ高校生活
プラトニックで終わらせるのも恋愛
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動物園に着くと、真っ先にパンダを見に行こうとした。
しかし、沢山の人だかりと順番待ちで諦め、猛獣のコーナーへと向かった。
「うゎ~、ライオンてあんな大っきいんだ?あれで襲われたら死んじゃうよね…」
「うん」
「あ、虎だ!虎もかなり大きいよね…」
「虎だ!」
「え?」
「虎だ、虎だ!」
「ナニナニ?どうしたの?」
「オマエは虎になるのだ~っ!」
「アハハハハハハ、それタイガーマスクじゃん!」
こんなアホみたいな事をして、はしゃぎながら園内を散策した。
(しかしどうしたものか?この後、1発キメるしかないか?)
いつまで経っても、僕の頭の中はそればっかりだった。
動物園で動物と戯れ、夜は動物の様に波多野と戯れる…
いや、それはどうだろう…
あっという間に時間は過ぎていく。
園内を歩き回って一通り動物を見た後、少し休憩した。
「小野っち、ソフトクリーム食べる?アタシが奢るから」
波多野はソフトクリームの売店へ。
その後ろ姿をぼんやり眺めた。
(やっぱり中学の頃と比べて、スタイル良くなったよな)
そうだ!波多野って、まだ処女なのかな?
聞いた事無いし、聞いてもそんな事に答えるワケがない。
でも、僕以外に男の存在もいないみたいだし…
やっぱり処女なんだろうな…と思った。
すると、頭の中で先の事を考えた。
もしかしたら、僕は波多野と長く付き合う事が無いのでは?
だとしたら、初体験云々よりもっと大事な事があるはず…
ついこの間まで、同級生だった相手。
そういう相手と初体験?…
改めて考えると、恥ずかしい気がする。
勿論、波多野がそれに応じてくれたらの話で。
でも、何もしないで終わりにするのがいいのかも…
何故、波多野と長く続かないのか?
明確な理由はない。
直感で、波多野と近いうちに別れるだろうと。
何かが気に入らないとかではなく、やがて自然消滅して終わる…
そんな気がしてならない。
そんな別れる相手とセックスなんてしたら、別れる時はあまりにもショックだろう。
あくまでも僕の勝手な意見なのだが、波多野をそんな目で見てはいけないと思い、プラトニックな関係で終わらせよう。
波多野の後ろ姿を見て、僕は思った。
セックスよりも、バイクよりも、ギターよりも、僕にとって一番大切なのは人に対する思いやり。
だが、どうやって思いやりを形に出せばいいのか…
どう接すればいいのやら。
あれこれと、頭の中で考えすぎるのが僕の悪いクセだ。
とにかく波多野とはプラトニックで終わりにしよう。
賢者タイムというワケではないが、波多野=セックスの対象というイメージは止めるべきだ。
帰りの電車の中、この先に起きる事を自分なりに受け止めなきゃならない。
そんなカッコつけた考えを頭の中で思い浮かべながら、そう長くはないだろう波多野との付き合いをジックリと噛みしめるかのようにして、今まで以上に大切にしなきゃならないんだなぁ…
なんて、センチメンタルな気分に浸っていた。
しかし、沢山の人だかりと順番待ちで諦め、猛獣のコーナーへと向かった。
「うゎ~、ライオンてあんな大っきいんだ?あれで襲われたら死んじゃうよね…」
「うん」
「あ、虎だ!虎もかなり大きいよね…」
「虎だ!」
「え?」
「虎だ、虎だ!」
「ナニナニ?どうしたの?」
「オマエは虎になるのだ~っ!」
「アハハハハハハ、それタイガーマスクじゃん!」
こんなアホみたいな事をして、はしゃぎながら園内を散策した。
(しかしどうしたものか?この後、1発キメるしかないか?)
いつまで経っても、僕の頭の中はそればっかりだった。
動物園で動物と戯れ、夜は動物の様に波多野と戯れる…
いや、それはどうだろう…
あっという間に時間は過ぎていく。
園内を歩き回って一通り動物を見た後、少し休憩した。
「小野っち、ソフトクリーム食べる?アタシが奢るから」
波多野はソフトクリームの売店へ。
その後ろ姿をぼんやり眺めた。
(やっぱり中学の頃と比べて、スタイル良くなったよな)
そうだ!波多野って、まだ処女なのかな?
聞いた事無いし、聞いてもそんな事に答えるワケがない。
でも、僕以外に男の存在もいないみたいだし…
やっぱり処女なんだろうな…と思った。
すると、頭の中で先の事を考えた。
もしかしたら、僕は波多野と長く付き合う事が無いのでは?
だとしたら、初体験云々よりもっと大事な事があるはず…
ついこの間まで、同級生だった相手。
そういう相手と初体験?…
改めて考えると、恥ずかしい気がする。
勿論、波多野がそれに応じてくれたらの話で。
でも、何もしないで終わりにするのがいいのかも…
何故、波多野と長く続かないのか?
明確な理由はない。
直感で、波多野と近いうちに別れるだろうと。
何かが気に入らないとかではなく、やがて自然消滅して終わる…
そんな気がしてならない。
そんな別れる相手とセックスなんてしたら、別れる時はあまりにもショックだろう。
あくまでも僕の勝手な意見なのだが、波多野をそんな目で見てはいけないと思い、プラトニックな関係で終わらせよう。
波多野の後ろ姿を見て、僕は思った。
セックスよりも、バイクよりも、ギターよりも、僕にとって一番大切なのは人に対する思いやり。
だが、どうやって思いやりを形に出せばいいのか…
どう接すればいいのやら。
あれこれと、頭の中で考えすぎるのが僕の悪いクセだ。
とにかく波多野とはプラトニックで終わりにしよう。
賢者タイムというワケではないが、波多野=セックスの対象というイメージは止めるべきだ。
帰りの電車の中、この先に起きる事を自分なりに受け止めなきゃならない。
そんなカッコつけた考えを頭の中で思い浮かべながら、そう長くはないだろう波多野との付き合いをジックリと噛みしめるかのようにして、今まで以上に大切にしなきゃならないんだなぁ…
なんて、センチメンタルな気分に浸っていた。
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