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レンタルボーイ、金持ちの玩具
切断された首
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オーナーが死んだ…?
オレは目の前が真っ暗になり、息苦しくなった。
鼓動が速くなる…
「ところで、君は被害者の佐山さんとはどういう関係かな?」
迂闊に変な事は言えない。
養子だと言っても、正式に養子縁組をしていない。
「…あ、あの…し、知り合いで…はぁ、はぁ、はぁ…」
ダメだ、苦しくて上手く呼吸出来ない…
「知り合いとは具体的にどんな関係なのかな?」
刑事の問い掛けにも満足に応えられない。
「あ、あの…はぁ、はぁ…ただの知り合いで…はぁ」
オレはその場でうずくまり、激しく鼓動する心臓の動きに耐えきれず、動けなくなった。
「おい、大丈夫か?しっかりしろ!」
刑事がオレを肩に手をかけ、心配そうに顔を覗きこむ。
激しい心拍数によって、オレはとっさに手で口を覆い、鼻でゆっくりと呼吸した。
だが、オーナーが遺体で発見されたというショックからか、一向に治まらない。
「…苦しい、はぁ、はぁ、はぁ…息が…出来ない…」
「過呼吸みたいですね。これじゃ、治まるまで何も聞けない状態です」
「大丈夫、大丈夫。ゆっくりと息を吐いて。そう、そして鼻から息を吸って。そうそうゆっくりとね。はい、息を吐いて~、まだまだ吐いて~、そして鼻から息を吸って…」
もう一人の刑事のお陰で、少しずつ落ち着きを取り戻した。
「大丈夫かな?まだ辛い?」
「い、いえ、何とか大丈夫です…」
この発作に悩まされるのか…
「じゃ、聞くけど、佐山さんとはどんな関係なのかな?見たところまだ高校生ぐらいだけど、何でこの部屋にいるのかな?」
…言えない。レンタル会員なんて事は…
「あの、よく仲良くしてもらって…たまにここに来て遊んでたりしてます」
とにかくごまかすしかない。
「遊ぶって具体的にどういう遊びかな?」
質問攻めにあった。
「い、いやだからその…ご飯ご馳走になったり、ゲームやったりとか…」
こんな答えじゃごまかせない。
「ところで君の名前は?」
更にもう一人の若い刑事が、オレの名前を訊いた。
「古賀亮輔です…」
「古賀くんだね。何か身分を証明できるのはあるかな?」
「…はい、ちょっと待ってください」
オレ部屋に入って、財布の中の保険証を刑事に見せた。
「古賀亮輔、まだ16才だね。高校生かな?」
しつこい…だが、どうにか切り抜けないと。
「い、いえ、今は働いてます…」
「どこで働いてるのかな?ここに書いてある住所だとこの場所から離れてるが、よくこの部屋には来るのかな?」
怪しまれてる。
「働いてる所は、近くにあるんですが…」
「うーん、ちょっと引っ掛かるなぁ…」
刑事相手にウソは通用しないか。
「とにかく君も署に同行してもらうけど、ホントに佐山さんとは知り合いなの?何か隠してないかな?」
バレたら、オレは売春斡旋の会員として、しばらく外に出られないだろう。
「古賀くん、詳しい話は署でゆっくり聞こう。とりあえず一緒に来てもらおうか」
刑事に取り囲まれるように、オレはマンションを出た。
パトカーに乗せられ、署に着いて早速取調室に連れていかれた。
「もう一度言うけど、被害者の佐山泰彦さんとはどういう関係なのかな?出来るだけ詳しく教えてくれないか?」
「…」
言いたくても言えない…
「古賀くん、佐山さんて何で女みたいな格好してるのかな?そんな人の家に、16才の少年が出入りしてるなんて聞いたら、お父さんやお母さんは何て思うだろうね?」
「父も母もいません…」
「また、そうやってウソつくとここから出られないよ?」
「ホントです!父は出張先の海外で強盗にあい殺されて、母は今、施設にいます」
「施設というは、どんな施設かな?」
「…あの、麻薬中毒者の更正施設という所で…母の名前は、古賀千尋、調べれば解ります」
施設の連絡先を教えた。
若い刑事が取調室から出ていった。多分、母の確認のためだろう。
ドラマで見たような、簡素な机にパイプ椅子に座らされ、事情聴取をされている。
どう言えば納得してくれるんだ?
…そうだ、瓜田だ!瓜田の事を言えばいいんだ。
「あの、実はその佐山さんて人ともう一人、瓜田さんて人がいて、その人の紹介で佐山さんの所に出入りするようになりました…」
「で、その瓜田って人は今どこにいるのかな?」
「…連絡つかないんです…何度かけても、この番号は現在使われておりません、て」
「ますます怪しいなぁ、君、その瓜田って人は男なの?女なの?それで何才ぐらいの人かな?」
「男です!背が高くてイケメンで、確か26才とか言ってました!」
「でも連絡しても繋がらないんだよね?これって変だと思わない?」
オレは疑われている。
「古賀くん、佐山泰彦さんはね、あのマンションの近くの川で水死体で発見されたんだけど…首がね、無いんだよ」
「…え?」
「第一発見者がね、川で人が浮かんでるって通報があって、駆けつけたんだけど。首が切断されてね…で、川の周辺を調べたら、ちょうど橋の下のテトラポットに首が置いてあったんだ」
…っ!言葉を失った。
殺された…しかも首を切断されて…
「君は何時からあの部屋にいたんだい?」
「えっと…午後の1時ぐらいからいました」
「その間は何してたのかな?」
「帰ってくるのを待ってたんです…」
「何の為に待ってたのかな?」
もう限界だ…全て話した方がいいのかも知れない。
オーナーは殺され、瓜田は連絡がつかない。
もう観念するしかない…
すると、別の刑事が取調室に入ってきて、何やら耳打ちしている。
「古賀くん。君、売春クラブの一員だね?たった今、ある芸能人が覚醒剤所持で逮捕されたんだけど、一緒にいた女の子が、佐山さんの経営しているレンタルクラブの会員だって事を白状したらしいよ。君もその一員なんだろ?」
…終わった。
オレはどうなるんだろうか?
オレは目の前が真っ暗になり、息苦しくなった。
鼓動が速くなる…
「ところで、君は被害者の佐山さんとはどういう関係かな?」
迂闊に変な事は言えない。
養子だと言っても、正式に養子縁組をしていない。
「…あ、あの…し、知り合いで…はぁ、はぁ、はぁ…」
ダメだ、苦しくて上手く呼吸出来ない…
「知り合いとは具体的にどんな関係なのかな?」
刑事の問い掛けにも満足に応えられない。
「あ、あの…はぁ、はぁ…ただの知り合いで…はぁ」
オレはその場でうずくまり、激しく鼓動する心臓の動きに耐えきれず、動けなくなった。
「おい、大丈夫か?しっかりしろ!」
刑事がオレを肩に手をかけ、心配そうに顔を覗きこむ。
激しい心拍数によって、オレはとっさに手で口を覆い、鼻でゆっくりと呼吸した。
だが、オーナーが遺体で発見されたというショックからか、一向に治まらない。
「…苦しい、はぁ、はぁ、はぁ…息が…出来ない…」
「過呼吸みたいですね。これじゃ、治まるまで何も聞けない状態です」
「大丈夫、大丈夫。ゆっくりと息を吐いて。そう、そして鼻から息を吸って。そうそうゆっくりとね。はい、息を吐いて~、まだまだ吐いて~、そして鼻から息を吸って…」
もう一人の刑事のお陰で、少しずつ落ち着きを取り戻した。
「大丈夫かな?まだ辛い?」
「い、いえ、何とか大丈夫です…」
この発作に悩まされるのか…
「じゃ、聞くけど、佐山さんとはどんな関係なのかな?見たところまだ高校生ぐらいだけど、何でこの部屋にいるのかな?」
…言えない。レンタル会員なんて事は…
「あの、よく仲良くしてもらって…たまにここに来て遊んでたりしてます」
とにかくごまかすしかない。
「遊ぶって具体的にどういう遊びかな?」
質問攻めにあった。
「い、いやだからその…ご飯ご馳走になったり、ゲームやったりとか…」
こんな答えじゃごまかせない。
「ところで君の名前は?」
更にもう一人の若い刑事が、オレの名前を訊いた。
「古賀亮輔です…」
「古賀くんだね。何か身分を証明できるのはあるかな?」
「…はい、ちょっと待ってください」
オレ部屋に入って、財布の中の保険証を刑事に見せた。
「古賀亮輔、まだ16才だね。高校生かな?」
しつこい…だが、どうにか切り抜けないと。
「い、いえ、今は働いてます…」
「どこで働いてるのかな?ここに書いてある住所だとこの場所から離れてるが、よくこの部屋には来るのかな?」
怪しまれてる。
「働いてる所は、近くにあるんですが…」
「うーん、ちょっと引っ掛かるなぁ…」
刑事相手にウソは通用しないか。
「とにかく君も署に同行してもらうけど、ホントに佐山さんとは知り合いなの?何か隠してないかな?」
バレたら、オレは売春斡旋の会員として、しばらく外に出られないだろう。
「古賀くん、詳しい話は署でゆっくり聞こう。とりあえず一緒に来てもらおうか」
刑事に取り囲まれるように、オレはマンションを出た。
パトカーに乗せられ、署に着いて早速取調室に連れていかれた。
「もう一度言うけど、被害者の佐山泰彦さんとはどういう関係なのかな?出来るだけ詳しく教えてくれないか?」
「…」
言いたくても言えない…
「古賀くん、佐山さんて何で女みたいな格好してるのかな?そんな人の家に、16才の少年が出入りしてるなんて聞いたら、お父さんやお母さんは何て思うだろうね?」
「父も母もいません…」
「また、そうやってウソつくとここから出られないよ?」
「ホントです!父は出張先の海外で強盗にあい殺されて、母は今、施設にいます」
「施設というは、どんな施設かな?」
「…あの、麻薬中毒者の更正施設という所で…母の名前は、古賀千尋、調べれば解ります」
施設の連絡先を教えた。
若い刑事が取調室から出ていった。多分、母の確認のためだろう。
ドラマで見たような、簡素な机にパイプ椅子に座らされ、事情聴取をされている。
どう言えば納得してくれるんだ?
…そうだ、瓜田だ!瓜田の事を言えばいいんだ。
「あの、実はその佐山さんて人ともう一人、瓜田さんて人がいて、その人の紹介で佐山さんの所に出入りするようになりました…」
「で、その瓜田って人は今どこにいるのかな?」
「…連絡つかないんです…何度かけても、この番号は現在使われておりません、て」
「ますます怪しいなぁ、君、その瓜田って人は男なの?女なの?それで何才ぐらいの人かな?」
「男です!背が高くてイケメンで、確か26才とか言ってました!」
「でも連絡しても繋がらないんだよね?これって変だと思わない?」
オレは疑われている。
「古賀くん、佐山泰彦さんはね、あのマンションの近くの川で水死体で発見されたんだけど…首がね、無いんだよ」
「…え?」
「第一発見者がね、川で人が浮かんでるって通報があって、駆けつけたんだけど。首が切断されてね…で、川の周辺を調べたら、ちょうど橋の下のテトラポットに首が置いてあったんだ」
…っ!言葉を失った。
殺された…しかも首を切断されて…
「君は何時からあの部屋にいたんだい?」
「えっと…午後の1時ぐらいからいました」
「その間は何してたのかな?」
「帰ってくるのを待ってたんです…」
「何の為に待ってたのかな?」
もう限界だ…全て話した方がいいのかも知れない。
オーナーは殺され、瓜田は連絡がつかない。
もう観念するしかない…
すると、別の刑事が取調室に入ってきて、何やら耳打ちしている。
「古賀くん。君、売春クラブの一員だね?たった今、ある芸能人が覚醒剤所持で逮捕されたんだけど、一緒にいた女の子が、佐山さんの経営しているレンタルクラブの会員だって事を白状したらしいよ。君もその一員なんだろ?」
…終わった。
オレはどうなるんだろうか?
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