98 / 108
仲良くなりたいなぁ
淋しい3人
しおりを挟む
食堂では、いつものように彩音のマシンガントークが炸裂している。
「今のプロレスは大技の連発ばかりで、もう少し間とか試合の組み立てを考えて闘って欲しいと思います!」
「UFCでようやくレスリングの選手が総合で通用するという事を証明してくれました!」
「K-1は第1回のアーネスト・ホーストがモーリス・スミスに出した見えない角度からのハイキックが素晴らしかったです!」
「パウンドフォーパウンドは何だかんだいっても、モハメド・アリでしょうね!ワタシ的にはパッキャオも捨てがたいんですが」
四六時中、格闘技の事ばかり考えてるんだろうな。
気がつくと食堂にはオレたち3人しかいない…
格闘技の話もいいけど、もう少し女子力高めは話は無いのかよ。
「酒井さん…その、アタシそこまで詳しくないからそこまで話しをされても…ねぇ?」
沙織もさすがにうんざりした顔をしている。
「酒井さんて、何でそんなに格闘技が好きなの?」
きっかけを聞いてみた。
「中学の時、受験勉強で夜中まで起きてたんです。で、たまたまテレビつけたらプロレスを中継していて。
ワァー、スゴいなぁ、カッコいい!って感じで、気がついたらプロレス雑誌買ってました!はい!」
「プロレスがきっかけなんだ」
「はい、それからK-1やPRIDE、UFCやRIZINを観るようになって。ワタシ総合格闘技観たさにお父さんに頼んでCS放送のチューナー買ってもらいましたから」
「スゴい格闘技マニアね…」
「でも…そこまで観てたら、自分でもやってみたいなぁとか思わなかったの?」
やってみたいとは思わなかったのだろうか。
「それが…ワタシ、スポーツは苦手で。運動神経ゼロだし、痛いのイヤだから観る専門なんです」
確かに彩音は少しトロいところもあるな。
「格闘技もいいけど、彼氏とかいないの?」
沙織は身を乗り出した。
「え、いや…その、あの…いません…」
「え~っ、ウソ?こんなに可愛いのに彼氏いないの?」
まぁ、こんなんじゃいないだろうな。
「あの…ワタシ、まだ男の人と付き合った事が無くて…」
顔を赤らめる。
彼氏いない歴=年齢となれば…
【処女】なのか?
付き合った事が無いんだからそうなるよな、ヤッパリ。
…オレ童貞、彩音処女。
…初めて同士じゃん!
どうしよう、上手くいくかな?
「そう言えば、仲村くんも彼女いないわよね?」
…それを言うな!
「は、はい。まぁ、その…」
「いっそ、酒井さんと付き合っちゃえば?仲村くんボクシングやってるし、格闘技好きなら仲村くんはうってつけよ」
余計なお世話だ!
…でも、そうなったらいいよなぁ。
「仲村さんですか?…えと、その、会社の先輩ですし、そういう風に見たことは無いですから…」
彩音は困惑する。
…オレは恋愛の対象ではないと言うのかっ!
…何かショック!
午後から仕事したくねぇっ!
「でも、仲村さんて頼れるなぁって。いつも仕事でワタシの事助けてくれますし…」
頼れるパイセンなのは嬉しいが…
「あぁ~、アハハハハ…まぁ、一緒に仕事してるからねぇ、うん」
頼れるパイセン止まりか。
「そうねぇ、仲村くんももうそんな立場になったからね。でも、たまにドジやらかすからねw」
…大きなお世話だ。
「高橋さんはぁ、今付き合ってる人いるんですかぁ?」
今度は沙織に聞いてみた。
「えっ、ワタシ?ワタシはほら、今それどころじゃないしさぁ」
アンタもしばらくご無沙汰だろうが。
沙織の彼氏になるには、余程神経が図太いヤツじゃないと無理だ。
「それじゃ、3人とも相手がいないって事ですよね。ワタシ、こんなマニアックな話しか出来ないから、彼氏なんてとても無理です~」
…マニアック過ぎて相手が引いてしまうんだろうな。
「まぁ、何て淋しい3人なんでしょうね。さぁ、午後も頑張りましょう!」
あっという間に昼休みが終わってしまう。
この日も彩音の格闘技話で終わってしまった…
だが、昼休みも彩音と一緒にいられるんだから、コミュニケーションとっていれば何れは…
それなら、オレだけでも彩音の格闘技話にとことん付き合ってやろうじゃないか!
オレの前途はチョー明るい!
…ハズ。
「今のプロレスは大技の連発ばかりで、もう少し間とか試合の組み立てを考えて闘って欲しいと思います!」
「UFCでようやくレスリングの選手が総合で通用するという事を証明してくれました!」
「K-1は第1回のアーネスト・ホーストがモーリス・スミスに出した見えない角度からのハイキックが素晴らしかったです!」
「パウンドフォーパウンドは何だかんだいっても、モハメド・アリでしょうね!ワタシ的にはパッキャオも捨てがたいんですが」
四六時中、格闘技の事ばかり考えてるんだろうな。
気がつくと食堂にはオレたち3人しかいない…
格闘技の話もいいけど、もう少し女子力高めは話は無いのかよ。
「酒井さん…その、アタシそこまで詳しくないからそこまで話しをされても…ねぇ?」
沙織もさすがにうんざりした顔をしている。
「酒井さんて、何でそんなに格闘技が好きなの?」
きっかけを聞いてみた。
「中学の時、受験勉強で夜中まで起きてたんです。で、たまたまテレビつけたらプロレスを中継していて。
ワァー、スゴいなぁ、カッコいい!って感じで、気がついたらプロレス雑誌買ってました!はい!」
「プロレスがきっかけなんだ」
「はい、それからK-1やPRIDE、UFCやRIZINを観るようになって。ワタシ総合格闘技観たさにお父さんに頼んでCS放送のチューナー買ってもらいましたから」
「スゴい格闘技マニアね…」
「でも…そこまで観てたら、自分でもやってみたいなぁとか思わなかったの?」
やってみたいとは思わなかったのだろうか。
「それが…ワタシ、スポーツは苦手で。運動神経ゼロだし、痛いのイヤだから観る専門なんです」
確かに彩音は少しトロいところもあるな。
「格闘技もいいけど、彼氏とかいないの?」
沙織は身を乗り出した。
「え、いや…その、あの…いません…」
「え~っ、ウソ?こんなに可愛いのに彼氏いないの?」
まぁ、こんなんじゃいないだろうな。
「あの…ワタシ、まだ男の人と付き合った事が無くて…」
顔を赤らめる。
彼氏いない歴=年齢となれば…
【処女】なのか?
付き合った事が無いんだからそうなるよな、ヤッパリ。
…オレ童貞、彩音処女。
…初めて同士じゃん!
どうしよう、上手くいくかな?
「そう言えば、仲村くんも彼女いないわよね?」
…それを言うな!
「は、はい。まぁ、その…」
「いっそ、酒井さんと付き合っちゃえば?仲村くんボクシングやってるし、格闘技好きなら仲村くんはうってつけよ」
余計なお世話だ!
…でも、そうなったらいいよなぁ。
「仲村さんですか?…えと、その、会社の先輩ですし、そういう風に見たことは無いですから…」
彩音は困惑する。
…オレは恋愛の対象ではないと言うのかっ!
…何かショック!
午後から仕事したくねぇっ!
「でも、仲村さんて頼れるなぁって。いつも仕事でワタシの事助けてくれますし…」
頼れるパイセンなのは嬉しいが…
「あぁ~、アハハハハ…まぁ、一緒に仕事してるからねぇ、うん」
頼れるパイセン止まりか。
「そうねぇ、仲村くんももうそんな立場になったからね。でも、たまにドジやらかすからねw」
…大きなお世話だ。
「高橋さんはぁ、今付き合ってる人いるんですかぁ?」
今度は沙織に聞いてみた。
「えっ、ワタシ?ワタシはほら、今それどころじゃないしさぁ」
アンタもしばらくご無沙汰だろうが。
沙織の彼氏になるには、余程神経が図太いヤツじゃないと無理だ。
「それじゃ、3人とも相手がいないって事ですよね。ワタシ、こんなマニアックな話しか出来ないから、彼氏なんてとても無理です~」
…マニアック過ぎて相手が引いてしまうんだろうな。
「まぁ、何て淋しい3人なんでしょうね。さぁ、午後も頑張りましょう!」
あっという間に昼休みが終わってしまう。
この日も彩音の格闘技話で終わってしまった…
だが、昼休みも彩音と一緒にいられるんだから、コミュニケーションとっていれば何れは…
それなら、オレだけでも彩音の格闘技話にとことん付き合ってやろうじゃないか!
オレの前途はチョー明るい!
…ハズ。
0
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
せんせいとおばさん
悠生ゆう
恋愛
創作百合
樹梨は小学校の教師をしている。今年になりはじめてクラス担任を持つことになった。毎日張り詰めている中、クラスの児童の流里が怪我をした。母親に連絡をしたところ、引き取りに現れたのは流里の叔母のすみ枝だった。樹梨は、飄々としたすみ枝に惹かれていく。
※学校の先生のお仕事の実情は知りませんので、間違っている部分がっあたらすみません。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる