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こりゃ筋金入りだ
公衆の面前で
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大丈夫なんだろうか、弾丸は。
あんなにパンチもらったら、相当なダメージが残るのでは?
加えて減量もあるし、弾丸にとっちゃ地獄みたいなもんだ。
オレだったらソッコーで逃げ出してる。
でも、これがボクシングだ。
ホント、過酷なスポーツだ。
オレは見守るしかない。
そのオレは仕事が終わり、駅前のスーパーに入ろうとした際、
「おぅ、ヨシヒコ!仕事の終わりか?」
と、声をかけられた。
誰かと思ったら、デブじゃねーか。
「何だよデブ!こんなとこで何やってんだよ」
「デブじゃねーっ!」
ここにいる人全員に、お前がデブかどうか聞いて回るぞ!
デブという自覚をもて!
「で、こんなとこで何やってんだよ」
「ん?いや、ちょっと飲みにいこうかなぁって」
確か、嫁と別居してるって片チンが言ってたな。
「お前、もう別居したのか?」
「何だ、もう片チンから聞いたのか?
そうだよ、色々と話し合ってしばらくは別々に暮らそうって事になったんだよ」
気まずそうな顔をしている。
「結婚して何ヵ月だよ?あんだけ盛大に式挙げて、すぐに別居かよ?何が原因なんだ?」
性格の不一致というヤツか?
「いや、特に原因っていうのはないんだが。
まぁ、オレが一人になりたいっていうか…」
何だったんだ、あの披露宴は。
「…何だ一人になりたいってのは?デブの分際でふざけた事言ってんじゃねぇぞ!」
「あぁ?一人モンに何が解るんだよ!
テメーなんざ、相手もいねーくせにガタガタ言ってんじゃねぇぞ!」
「何だと、クソデブ!
テメーはまぐれで結婚しただけじゃねーか、このキモヲタが!」
「ウルセ~っ!ポークビッツの分際で解ったような事言ってんな、このタコ!」
「何だとコラー!」
「やんのか、コラー!」
口論しているうちに、いつの間にか人だかりが出来た。
ケンカだと思ったのだろう。
ここでオレがデブを殴ったら傷害罪でパクられてしまう。
オマケにボクシングやってるから、パンチは凶器と化す。
ここはぐっと堪えるしかない。
「もう、いいよ!オレの事はほっといてくれよ!」
ほっといてくれだと?
テメーのふざけた原因ってのが許せねぇんだよ!
「あーそうか!
じゃ、勝手にバツイチでも何でもなってろ!
オレらはテメーの離婚祝いしてるからよ、ウワハハハハ!」
「ふざけんな、コノヤロー!」
「一生悩んでろ、デブ!
悔しかったら痩せてみろ!
ブハハハハハハ!」
「テメーもポークビッツから卒業しやがれ、ダーッハッハッハッハッハッ!」
何っ!オレのコンプレックスを公衆の面前で…
なんて事言うんだ、このクソデブは!
オレも言い返す。
「皆さんっ!
コイツは結婚して、僅か3ヶ月で別居するようなろくでなしです!
しかも、別居して毎晩キャバクラに通うようなクズです!
どうか、冷ややかな視線を投げ掛けてください!」
「ワッ…バカ!人前でそんな事言うなよ!」
デブが慌てふためく。
この隙にオレはダッシュでその場から逃げた。
ザマーミロだ!
それにしても…ホント、どうしようもねぇヤツだ。
オレはスーパーに寄らず、家の近くのコンビニで飯を買って帰った。
はぁ~、旧友の馬鹿さ加減にはホトホト疲れる。
あんなにパンチもらったら、相当なダメージが残るのでは?
加えて減量もあるし、弾丸にとっちゃ地獄みたいなもんだ。
オレだったらソッコーで逃げ出してる。
でも、これがボクシングだ。
ホント、過酷なスポーツだ。
オレは見守るしかない。
そのオレは仕事が終わり、駅前のスーパーに入ろうとした際、
「おぅ、ヨシヒコ!仕事の終わりか?」
と、声をかけられた。
誰かと思ったら、デブじゃねーか。
「何だよデブ!こんなとこで何やってんだよ」
「デブじゃねーっ!」
ここにいる人全員に、お前がデブかどうか聞いて回るぞ!
デブという自覚をもて!
「で、こんなとこで何やってんだよ」
「ん?いや、ちょっと飲みにいこうかなぁって」
確か、嫁と別居してるって片チンが言ってたな。
「お前、もう別居したのか?」
「何だ、もう片チンから聞いたのか?
そうだよ、色々と話し合ってしばらくは別々に暮らそうって事になったんだよ」
気まずそうな顔をしている。
「結婚して何ヵ月だよ?あんだけ盛大に式挙げて、すぐに別居かよ?何が原因なんだ?」
性格の不一致というヤツか?
「いや、特に原因っていうのはないんだが。
まぁ、オレが一人になりたいっていうか…」
何だったんだ、あの披露宴は。
「…何だ一人になりたいってのは?デブの分際でふざけた事言ってんじゃねぇぞ!」
「あぁ?一人モンに何が解るんだよ!
テメーなんざ、相手もいねーくせにガタガタ言ってんじゃねぇぞ!」
「何だと、クソデブ!
テメーはまぐれで結婚しただけじゃねーか、このキモヲタが!」
「ウルセ~っ!ポークビッツの分際で解ったような事言ってんな、このタコ!」
「何だとコラー!」
「やんのか、コラー!」
口論しているうちに、いつの間にか人だかりが出来た。
ケンカだと思ったのだろう。
ここでオレがデブを殴ったら傷害罪でパクられてしまう。
オマケにボクシングやってるから、パンチは凶器と化す。
ここはぐっと堪えるしかない。
「もう、いいよ!オレの事はほっといてくれよ!」
ほっといてくれだと?
テメーのふざけた原因ってのが許せねぇんだよ!
「あーそうか!
じゃ、勝手にバツイチでも何でもなってろ!
オレらはテメーの離婚祝いしてるからよ、ウワハハハハ!」
「ふざけんな、コノヤロー!」
「一生悩んでろ、デブ!
悔しかったら痩せてみろ!
ブハハハハハハ!」
「テメーもポークビッツから卒業しやがれ、ダーッハッハッハッハッハッ!」
何っ!オレのコンプレックスを公衆の面前で…
なんて事言うんだ、このクソデブは!
オレも言い返す。
「皆さんっ!
コイツは結婚して、僅か3ヶ月で別居するようなろくでなしです!
しかも、別居して毎晩キャバクラに通うようなクズです!
どうか、冷ややかな視線を投げ掛けてください!」
「ワッ…バカ!人前でそんな事言うなよ!」
デブが慌てふためく。
この隙にオレはダッシュでその場から逃げた。
ザマーミロだ!
それにしても…ホント、どうしようもねぇヤツだ。
オレはスーパーに寄らず、家の近くのコンビニで飯を買って帰った。
はぁ~、旧友の馬鹿さ加減にはホトホト疲れる。
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