(快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体)アナザーストーリー

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第二章 彼女

母親に植え付けられた性の喜び

フロントに表示してあるパネルを見ながら、どの部屋がしようか決めあぐねていた。

楓は恥ずかしいのか、オレの背後で下を向き、缶ビールの入ったビニール袋を持ったまま無言だ。

ラブホなんて入った事が無い。

どの部屋にする?と後ろを振り向いたが、亮ちゃんに任せると言われ、選んだのは306号室の部屋だ。

何となく高級感溢れるような部屋に見えたからだ。

フロントで前金を払い、キーを受け取ってエレベーターに乗る。
二人しか居ない狭い空間の中でオレは鼓動が速くなるのを感じた。

三階でドアが開き、右を曲がって手前にある306号室の部屋にキーを差し込んだ。

ガチャっとドアが開いた瞬間、部屋の照明がパッと点いて、外観はもちろん、内装の細かな部分までこだわり抜いて作られた高級感溢れる部屋だった。
赤や青、黄色など、鮮やかなライトを使った各部屋はスペーシーな雰囲気。
まるで未来の高級ホテルにタイムスリップしたかのようで、非日常的空間がオレたちを迎え入れてくれた。

ベッドはキングサイズで、カーテンが備え付けられている。

「うゎ~、すごくキレイな部屋…」

先程の恥ずかしい表情とは打って変わって、感嘆している。

部屋では有線のヒーリングミュージックらしき波の音が微かに聴こえてくる。

「スゲー部屋だなこりゃ」

オレは持っていたビニール袋をガラス製のテーブルの上に置き、周りを見渡した。

洗面台には数多くのアメニティグッズが完備されている。

バスルームはジャグジーで、浴槽からでも観られるように液晶テレビが設置してあった。

ラブホというか、高級ホテルの一室にさえ感じる。

窓を閉めているせいか、この空間があまりにも現実から離れているようにさえ感じた。


オレは部屋の内装にしばし呆気に取られていた。
楓はソファーに座って、もう缶ビールを飲んでいた。

まさか、ここにある酒全部飲むんじゃないだろうな?

どんな状況でも飲めるって、ある意味スゴいと思う。

「亮ちゃん飲まないの?」

どういう肝臓してるんだろう。

「飲むのはもういいよ。それよかルームサービスで色んな物が注文できるみたいだよ」

オレはテーブルの脇に置いてあったラックからメニューを手にし、パラパラとめくった。

「オレ、腹減った。楓、もう酒はいいだろ。飲みすぎだよ」

いくらでも飲めると言ったが、この飲み方は異常だ。

「えぇ、そうかなぁ?そんなに飲んでるつもりは無いけど…」


あれだけ飲んで、【そんなに飲んでない】って…開いた口が塞がらない。



一缶空けた楓は「シャワー浴びてくるね」

と笑顔で脱衣場へ向かった。

脱衣場といっても、ここから丸見えだ。
オレはベッドで逆の方向を向き、枕元にある有線のチャンネルをあちこちと変えた。

不安と興奮と期待が入り混じる。
落ち着け、と自分に言い聞かせるが、胸の鼓動は速まるばかりだ。


楓が出たら、オレもシャワーを浴びなきゃならないよな…当たり前か。


やがて楓がバスタオルを巻いた状態でバスルームから出て来た。

頭を結い上げ、うなじが何とも言えず艶かしい。
スレンダーでスタイルの良い身体をしている。

ふくらはぎがキュッと締まっていて、生足でも美脚だ。


ヤバい、興奮してきた…


「…あ、あの。じゃあオレもシャワー浴びてくる」

何テンパってるんだ、オトコだろ!しっかりしろ!と自分に言い聞かせる。

「うん…」

楓は後ろを向いたまま、返事をした。

オレは急いで服を脱ぎ、全裸になりバスルームに入った。

「…えっ?」

オレは一瞬声を上げた。

気がつかなかったのだが、マジックミラーのようにバスルームが丸見えだ。

「おいおい、マジかよ…」

オレは楓がくつろいでいるソファーの方へ後ろを向け、頭を洗い、身体をスポンジでゴシゴシと洗った。

こっちを見るな、楓!
と心の中で念じながら、さっさとシャワーで泡を洗い流し、タオルでゴシゴシと全身を拭いて腰にタオルを巻いた状態でソファーに腰かけた。

楓は既にベッドに入っており、目を閉じ、ジッとしている。

(いよいよか…)

オレも覚悟を決め、ベッドに入ろうとした。

楓はベッドの左側で身を硬くしているようにも思える。

オレはベッドの右側に周り、掛け布団をめくった。

「…っ!」

楓は全裸だった。

推定Bカップのやや小さな胸に、ウエストは細く、そして秘部を覆うような陰毛…

母親がパイパンだったせいか、陰毛が珍しく感じる…

これが楓の裸…

オレは頭の中で母親の裸体を思い浮かべた。
豊満で妖艶な雰囲気を醸し出す淫靡な肉体。


それに比べ、楓の裸体にはエロスを感じない。

オレはその瞬間、母親の言葉を思い出した。

【果たしてアナタの相手が務まるのかしら?】

そういう事だったのか!
オレはいつしか、母親の肉体じゃなければ興奮しない脳になっていた。



だが、何もしないワケにはいかない。
オレは楓の唇を奪い、右の乳房を愛撫した。

「…あぁ…」

微かに聞こえるため息のような喘ぎ声…
オレは母親譲りのテクニックで、首筋から乳房、脇や背中を愛撫し、秘部に触れた。

愛液で濡れており、硬く閉じていた足を開き、股の間に入るような体勢でクリトリスを舌や指で念入りに愛撫した。

「あぁっ!うっ…」

楓の身体がビクンと反応する。

この非現実的な空間で互いに裸になり、抱き合う。

徐々にオレの肉棒もそそり勃ち、楓の手を取って肉棒を握らせた。

「…えっ?何、何?」

楓はオレの肉棒を握らされ、ただ驚いている。

「舐めて欲しいんだけど」

オレはフェラチオをしてもらいたかった。

「えっ…舐める?どこを?」

おい、フェラぐらいは知ってるだろ?

「どこって、今握ってるじゃん」

耳たぶを甘噛みしながら囁くように言った。

「えっ?そんな…無理…ゴメンね」

フェラすらしてくれないのかよ…
母親ならば言わなくても嬉しそうに肉棒を咥えてくるのに。



あぁ、ダメだ!比較するなと言っても比較してしまう。

一気に肉棒は萎えてしまい、ヤル気が失せた…

挿入なんてとてもじゃないが無理だ…

「今日はもう寝よう…」

楓に重なるようにしていた身体を離れ、そのまま背を向け、寝てしまった。

処女ってめんどくせぇな。

比べるな、と言っても無理だ。
母親の肉体とテクニックに慣れてしまったオレは、楓相手じゃ物足りない。

楓が悪いワケじゃない。


母親の言葉はこの事を意味していたのか…

結局、何もせずに朝を迎えた。
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