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会話も出来ず
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くそ忙しい残業の日々から開放され、ようやく夏休みに突入した。
休み初日は中野と藤田の3人でボーリングを3ゲームほどやってからファミレスで飯を食うという、いつものパターンで二人と別れた。
僕は1人で駐車場に向かい、マークIIにエンジンをかけた。
そして隣街まで車を走らせ、ビルの一角にテレクラと書かれてある看板を見つけ、マークIIをコインパーキングに停めてビルの中へ入った。
前回入ったテレクラと違う店だが、システムや料金にそれほどの違いはない。
そしてパーテーションで分かれている個室に入り、電話が鳴るのを待っていた。
僕の他にもう1人客がいたが、楽しげに会話をしているらしく、次に電話がかかってきても、悠々と受話器を取れる状態だ。
テレビを観ながら横になっていると電話が鳴った。
僕はゆっくりと受話器を取った。
「あ、もしもし。」
【もしもーし。】
「あ、こんばんは。」
【こんばんはでーす。】
何かノリがいいのか、軽いのかわからんな。
「えーっと、今何才ですか?」
【え?ハタチだよ。】
「あー、オレ19だから、もしかしたら同学年かもね。」
【えーっそうなの?】
「うん、オレ早生まれだから。」
【えーっ、そうなんだ。】
「んと、こういうとこに電話ってよくするの?」
【たまーにするかなぁ。】
「あ、そうなんだ。オレ今回が2回目でまだよくわかんないんだよね、テレクラってのが。」
【…】
「もしもし?」
【ガチャッ、プーップーップーッ…】
くそ!切りやがったな、あの女!
何がいけなかったのか?
さっぱりわかんねえぞ!
よし、こうなったら長く居座ってやる!
僕は個室を出てフロントに向かった。
「すいません、さっき一時間って言ったけど、延長できますか?」
「延長だと更に一時間分の料金をいただきますが。」
僕はフロントに延長料金を払った。
よし、次は上手く会話してやる!
それから30分ほど経過した。
電話が全く鳴らない。
こりゃ延長して損したかなぁと思った時に電話が鳴った。
素早く受話器を取った。
「も、もしもし。」
【…もしもし…】
何だか暗い感じの話し方だな。
「あ、こんばんは。」
【…こんばんは…】
「えーっと、どうかしましたか?」
【…どうして?】
「んー、何かこう、ちょっと話し方が暗いかなぁって思ったから。」
【夜中だから大きい声だせないのよ!】
【ガチャッ、プーップーップーッ…】
はぁ?何だコノヤロー!だったらこんなとこにかけてくんな、バカヤロー!
結局、ロクな会話も出来ずに店を出た。
はぁ、何やってんだろ、オレは?
休み初日は中野と藤田の3人でボーリングを3ゲームほどやってからファミレスで飯を食うという、いつものパターンで二人と別れた。
僕は1人で駐車場に向かい、マークIIにエンジンをかけた。
そして隣街まで車を走らせ、ビルの一角にテレクラと書かれてある看板を見つけ、マークIIをコインパーキングに停めてビルの中へ入った。
前回入ったテレクラと違う店だが、システムや料金にそれほどの違いはない。
そしてパーテーションで分かれている個室に入り、電話が鳴るのを待っていた。
僕の他にもう1人客がいたが、楽しげに会話をしているらしく、次に電話がかかってきても、悠々と受話器を取れる状態だ。
テレビを観ながら横になっていると電話が鳴った。
僕はゆっくりと受話器を取った。
「あ、もしもし。」
【もしもーし。】
「あ、こんばんは。」
【こんばんはでーす。】
何かノリがいいのか、軽いのかわからんな。
「えーっと、今何才ですか?」
【え?ハタチだよ。】
「あー、オレ19だから、もしかしたら同学年かもね。」
【えーっそうなの?】
「うん、オレ早生まれだから。」
【えーっ、そうなんだ。】
「んと、こういうとこに電話ってよくするの?」
【たまーにするかなぁ。】
「あ、そうなんだ。オレ今回が2回目でまだよくわかんないんだよね、テレクラってのが。」
【…】
「もしもし?」
【ガチャッ、プーップーップーッ…】
くそ!切りやがったな、あの女!
何がいけなかったのか?
さっぱりわかんねえぞ!
よし、こうなったら長く居座ってやる!
僕は個室を出てフロントに向かった。
「すいません、さっき一時間って言ったけど、延長できますか?」
「延長だと更に一時間分の料金をいただきますが。」
僕はフロントに延長料金を払った。
よし、次は上手く会話してやる!
それから30分ほど経過した。
電話が全く鳴らない。
こりゃ延長して損したかなぁと思った時に電話が鳴った。
素早く受話器を取った。
「も、もしもし。」
【…もしもし…】
何だか暗い感じの話し方だな。
「あ、こんばんは。」
【…こんばんは…】
「えーっと、どうかしましたか?」
【…どうして?】
「んー、何かこう、ちょっと話し方が暗いかなぁって思ったから。」
【夜中だから大きい声だせないのよ!】
【ガチャッ、プーップーップーッ…】
はぁ?何だコノヤロー!だったらこんなとこにかけてくんな、バカヤロー!
結局、ロクな会話も出来ずに店を出た。
はぁ、何やってんだろ、オレは?
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