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3巻
3-1
第一章 新生活のはじまり
街の入り口が開くと同時に、迷宮都市ラブリュスの朝が賑やかに始まる。
「プラム、ロペル! 僕、パン屋さんに行ってくるね!」
僕――ロイは窓際で、品質の高い薬草が絶え間なく生えてくる錬金術製の魔道具、『永久薬草壁』に水をあげるスライムのプラムへ声を掛ける。
それと、僕の姿でキッチンに立つロペルにも声を掛けた。
ロペルはドッペルスライムという珍しい種類のスライムで、目を合わせた人や生き物そっくりに変化することができるんだ。
『うん! ロイ、きをつけていってきてね~』
プラムは『プルル』と手(?)を振り、僕が持っている【友誼】というスキルの効果、《以心伝心》で言葉を伝えてくる。
「うん。まってる」
僕に変化しているロペルは、僕と同じ声だけどちょっと落ち着いた口調でそう言い、最新式の魔導コンロでスープ鍋を温める。
人に変化したロペルは、こうして言葉を喋ることができる。
僕以外の人間とも話せるので、お使いや店番なんかも任せられる。
「あ、ロペル、できたらソーセージも焼いてくれる?」
昨日、一緒に夕食を作って焼いて見せたから、人真似が上手なロペルならできると思うけど……どうだろう?
「できるとおもう」
「ありがとう! じゃ、いってきまーす」
僕は財布を握りしめ、中庭を抜け、裏口から出ると細い路地を走っていった。
僕は迷宮都市ラブリュスの青銅級冒険者で、最近自分のお店を開くために奮闘中の錬金薬師だ。
そして僕が今住んでいるのは、これからオープン予定の『錬金薬師ロイの店』。
薬師通りにあるこの店は、元は僕の奉公先でもあったバスチア魔法薬店だった。
孤児である僕を弟子見習いにしてくれたのは、優しくて評判のいい薬師だった先代さんだ。
だけど先代さんが急死し、勘当されたはずの息子親子が跡を継ぎ、店は変わってしまった。
評判も薬師の腕もガタ落ちで、僕は見習いからただの奉公人に格下げ。奉公人仲間といつもお腹を空かせて働き詰めになった。
――でも、あの日から僕の人生は変わったんだ!
僕は左腕で輝く青銅色の腕輪を見て微笑む。冒険者登録をした新人冒険者はこの青銅色の腕輪をもらうことができる。
冒険者には青銅級、白銅級、銀級、黄金級、白金級と級位があって、青銅級が一番下。
十三歳の誕生日。僕は冒険者になって、通称ハズレと呼ばれる迷宮――『西の崖のハズレ』へ行った。
迷宮は、大昔、錬金術により栄えていた古王国が天変地異で沈み、できたものらしい。
王国一の迷宮都市、ラブリュスの中央には『地下迷宮城ラブリュス』がある。
浅層部、中層部、深層部と、深くなるにつれて魔素――魔力の素となる物質の濃度は高まり、出現する魔物が強くなる。しかも採取できる素材も増え、高品質になるんだ。
迷宮城は、未攻略の巨大な迷宮だ。
だが、西の崖のハズレは違う。
西の崖のハズレはとっくに攻略済みと思われていた小さな迷宮だったけど、最近、僕が新エリアを見つけた。
『ハズレ』と名が付く迷宮は、大部分が地上に露出しており魔素が薄い。出現する魔物は弱く、採取できる素材の品質もそれなりだ。
その代わり、冒険者登録前の子供でも入れるんだけどね。
ラブリュス近郊には、他にもいくつかハズレがあって、地下迷宮城ラブリュスからはぐれた、『ハズレ迷宮』なんて呼ばれ方もする。
僕は、その西の崖のハズレでプラムに出会い、不思議な塔を見つけて前世を思い出した。
僕の前世は、かつて錬金術で栄えた古王国の『製薬スライム』だ。
そんな僕が今世で得たスキルは【製薬】と【友誼】。
冒険者ギルドで鑑定してもらった時に判明した、スキルの内容はこんな感じ。
スキル【製薬】
一級:望む薬を完璧に生成できます
スキル効果:《調合良》《時短》《素材解》《レシピ解》《高品質》
スキル【友誼】
四級:心を通わせた魔物をテイムできます
スキル効果:《スライム》《以心伝心》
【製薬】はかつて製薬スライムだった僕が持っていた能力だと思う。
これは短時間で高品質の薬が作れたり、目の前にある薬を《素材解》と《レシピ解》で分析して完璧に作れたりするスキルだ。
今はスキルが進化して、新たな薬を創り出せる【創薬】になったけどね。
【創薬】になってからはまだ鑑定していないから、級位やスキル効果がどうなっているかは分からない。
僕の感覚では、スキル効果はそのまま引き継いでいる気がする。だけど級位は五級に下がっているかも?
スキルのレベルは一級から五級まであって、一番低いのが五級で最高が一級だ。
そのうち冒険者ギルドで鑑定してもらおうと思う。今、冒険者ギルドは忙しいみたいだから、落ち着いた頃にやってもらえたらいいや。
もう一つのスキル、【友誼】は……これもやっぱり前世の影響かな。
「プラムやロペルと友達になったし、スキル効果のところに《スライム》ってあったから、スライム限定でテイムできるってことだよね、きっと」
【友誼】のスキル効果である《以心伝心》も面白い。
最初はプラムの言ってることがなんとなく分かるだけだったけど、今はプラムの『声』が、心を通じて聞こえてくる。
会話もできるし、まさに以心伝心だ。
これまでプラムと一緒に迷宮を探索したり、キラキラポーションを作ったり、ハズレの塔で僕を襲ってきた、バスチア魔法薬店の若旦那さんを撃退したり。いろいろやったから【友誼】の級位が上がったのかも。
あ、キラキラポーションは、初級よりは高価で、中級よりは安価なポーションだ。
初級よりは効果が高く、それほど値段が高くないので、駆け出しや中堅の冒険者からの人気が高い。
それと、バスチア魔法薬店の薬師親子は捕縛され、僕とはきっちり縁が切れた。
とはいえ不思議な縁で、建物のほうは僕のお店……というか、厳密に言うと今はまだ僕の師匠のお店なんだけど、いつか一人前になった時は僕のものになると決まった。
「ん? お店と新しい師匠ができたのは、実は若旦那さんたちの悪事のおかげ……?」
散々巻き込まれたけど、今となっては全てが丸く収まるどころか、大きな丸になって幸運ごと転がり込んできたようで、よかったとしか言えない。
「縁って不思議だよね……よっ、と」
僕は建物の隙間を流れる用水路を飛び越え、少し近道をする。
だって朝のパン屋さんは混むからね!
遅くなると売り切れてしまう。
前まではバスチア魔法薬店の名前で毎朝取り置きをお願いしていた。僕はそれを受け取るだけだったけど、今は違う。
「これからも買いに来ますって伝えないとね」
僕がほぼ毎日、このくらいのパンを買っていくんだなって覚えてもらわなくっちゃ!
買うのは僕、プラム、ロペル、それにケットシーのククルルくんの四人(?)分だけで、数が少ないから取り置きなんてしてもらえない。
そもそも、僕は素材採取で迷宮に泊まることもあるかもしれないから、取り置きはできない。
「あ、一度くらいみんなも連れて買いに来たほうがいいかな? プラムやククルルくんが買いに行くこともあるかもしれないから、顔を覚えてもらわないと」
ロペルは僕に変化できるから、その必要はないかな。
そろそろ通称『朝食通り』だ。
街を貫くこの大通りの正式名称は『迷宮大路』。ここ迷宮都市で一番古くて一番長い通りだ。
長すぎる迷宮大路には、朝食通りのようにあちこちに通称が付いてるんだ。
この街の中心部には迷宮城があって、そこから領主の城までのエリアが一番古い。
古い城壁の名残がある中心部は放射状だが、人が増えるたびに二重、三重と壁が増え、それに沿って拡張された街は、迷路のようになっている。
「わ、パン屋さんすごい列!」
これはもっと早く出てくるべきだった。
「あ、そっか。街の住人だけじゃなくって、素泊まり宿に泊まる旅人とか、これから迷宮に行く冒険者も並んでるんだ」
失敗した~! と、僕は急いで列に並ぶ。
この辺りは食堂を兼ねている宿屋が多いけど、それと同じくらい、食事は出さない素泊まり宿もたくさんある。
そこに泊まった者が向かうのは、この先にある『朝食屋台市』だ。僕も大好き!
「うーん。屋台市のほうも混んでるっぽいな」
僕は並ぶ列から顔を出し、大通りをぐるりと見渡した。
今日は本当に人が多い。
城門の方面から歩いてくるのは、昨晩遅くに到着し、城門前に停めた馬車で夜を明かした旅人や商人、冒険者たちだ。
その人たちが一斉に街へとなだれ込んできている。
冒険者が多いラブリュスは夜中も城門を閉め切らないけど、街の住人以外は壁外で夜を明かすことが多いんだって。
夜中に街へ入ったとしても宿はとっくに閉まり、人気のない道端で眠るしかない。
隊商を引き連れた商人も同じくだ。取引先が閉まっていれば馬車を停める場所がない。
それなら衛兵が多くいる門の近くで野宿するほうが、下手に街へ入るよりも安全を確保できるそうだ。
疲れ切った顔の者、意気揚々と大股で歩く者、「腹減った~!」と言いながら走る者もいる。あれは、もしかしたら朝食屋台市の評判を聞いてきた食いしん坊かもしれない。
「冒険者が増えてるって本当なんだなぁ」
冒険者っぽくない人たちも、たぶん迷宮や冒険者に関連した職業の人だろう。
なぜって、ここは街の中心部に近い場所だ。
迷宮城や冒険者ギルド、領主の城に用がなければ、朝食はもっと街の外側の、混んでいない場所で済ませたっていいからね。
十二年に一度、迷宮城に異変が起こる『十二迷刻』を控えた今の時期は冒険者が増える。
十二迷刻で起こる異変は、魔素が濃くなったり、逆に薄くなる場所もあったり、迷宮の内部が組み変わる。
すると魔素濃度により出現する魔物が変わり、採取できる魔物由来の素材や、自然素材も変化する。これまでは迷宮城の深層部まで行かなければ採取できなかったものが、浅層部で採取できるようになる。到達するのに十日かかっていた階層が、往復二日で済むかもしれない。安上がりだ。
そりゃ、腕に覚えがある冒険者が国中から集まるのも納得だ。
だけど迷宮は利益だけをくれるほど優しくはない。
魔素が濃くなって魔物が増えたり、強力な魔物が出現したり、他にも予想外のことが起きたりもする。
それでも一攫千金や一気に名声を得られるかもしれない『十二迷刻』は、冒険者にとって魅力的なんだろうね。
それと、迷宮遺物が発見される率も上がるらしい!
ククルルくんみたいに古王国の遺物を趣味で収集する人、売ってお金にしたい冒険者、遺物を取り扱う商人、研究者……本当にいろいろな人が集まってくる。
人が増えれば物も多く必要になる。だからこうして街に集まる人を目当てにした商売人まで増える。
だけど安くてもいい物でなければ淘汰されてしまう。
お客が多くても、ライバルも多いからね。
僕もお店をやるんだから、よく考えなくっちゃ。
まずは冒険者ギルドで評判になったキラキラポーションを売るつもりだけど……
「他にも何かあったほうがいいかなぁ……?」
僕は香ばしいパンの匂いを嗅ぎながら、店のことを考えていた。
◆ ◆ ◆
「ただいまー! 遅くなってごめん!」
大きなバゲットを抱え、僕は階段を駆け上がる。
『あ、ロイ! おそかったね~』
プラムがポヨンポヨンと階段の踊り場で飛び跳ねる。どうやら小窓に飾った花籠に水をあげてくれていたようだ。
「ごはんにしよ、プラム」
『はーい』
プラムは手(?)を上げ、嬉しそうにプルルルン! とゆらゆら踊る。
スライムは雑食だ。彼らは大抵【分解】のスキルを持っているので、ゴミや残飯を処理する目的で飼育されることがある。
だけど僕は、プラムには好きなものを食べてほしいと思ってる。
前世のぼくは、飢えることはなかったけど、食べたいものを美味しく食べていたわけじゃない。
だから僕の手が届く範囲――【友誼】を結んだスライムたちには、美味しいものを食べ、楽しく生きてほしいと思うんだ。僕の自己満足だけどね。
『プルン?』
どうしたの? とプラムが僕の肩に飛び乗り、首(?)を傾げた。
前世のことを思い浮かべたからか、寂しい気持ちが《以心伝心》で伝わってしまったようだ。
「なんでもないよ。ロペルはまだキッチンかな? ロペル、お待た……わぁ! すごい!」
『ごちそう!』
ビョン、ビョン! と、プラムが大きく伸び縮みした。
食卓にはこんがり焼けたソーセージが山盛りになっていた。どのくらいの量かといえば、大皿三つに山盛り。
大容量の氷冷庫に浮かれた僕が、どっさり買い溜めしたもの全てだと思う。
「ロイ、おかえり。ソーセージやけたよ」
「う、うん……ちょっと多いけど、ありがとうロペル」
「これ、ちょっとおおかった……?」
僕の言葉にロペルが首を傾げる。
そうだった。ロペルは器用にいろいろこなすけど、それはドッペルスライムが持つ、人の姿や行動を真似る特性によるもの。
今はまだ、物事を理解して行動しているわけじゃないんだった。
「うん。多いけど大丈夫! ベアトリスさんが錬金術で保管庫を作ってくれたから!」
国一番の錬金術師で僕の師匠であるベアトリスさんが作ってくれた、この『保管庫』はすごい。
倉庫の一室丸ごとに【状態保存】の効果が付与されているんだ!
この倉庫の中は時が止まっていて、新鮮なものは新鮮なまま、ちょうどよく熟成されたものも、その状態を保つことができる。
だから『時止めの保管庫』なんて呼ばれる。
【状態保存】は珍しい魔法効果ではないけど、ここまで大きな空間に付与することはなかなかない。
よくあるのは小箱や袋、金庫などだ。
僕には高価で手が届かないけど、見た目よりも大容量のアイテムをしまうことができる収納バッグに【状態保存】を付与したものもある。
こんなすごい倉庫、もし製作を依頼したら、金貨どころか白金貨が何枚も必要になると思う。
だというのにベアトリスさんは、「弟子になったお祝いよぉ」と言って、ぽーんと僕に贈ってくれたのだ。
さすが国一番の錬金術師さんだ。
「あれ? そういえば【状態保存】って匂いはどうなるんだろう……状態が保存されるんだから匂いだってそのままか」
ちゃんと密閉しないと、倉庫がソーセージのいい匂いになってしまう。
素材や作った薬を保存するために作ってくれた倉庫に、最初に入れるのが食材ってだけでもちょっと申し訳ないのに、いい匂いまでさせてたら師匠に怒られそうだ。ふふふ。
『え? これしまっちゃうの? ぼくいっぱいたべたいなー』
テーブルに飛び乗ったプラムはソーセージの周りをクルクル踊るように歩いて言う。
「ロイ。おおかったぶん、あとでおしえて? おおくないぶんは、ロイとプラムとククルルとたべたい」
ロペルはそんなプラムを見つめ、真剣な顔でそう言った。
「うん、パンも冷めちゃうし早く食べよ……っていうか、あれ? ククルルくんはどこ?」
部屋を見回すが、テーブルの下にも戸棚の陰にもククルルくんの姿はない。
まさか、まだ寝てる……?
そう思い階段をひょっこり覗くと、上から、トコン、トトン、と小さな音が聞こえてきた。
ここで暮らし始めて数日。
そろそろ聞き慣れてきた足音だ。
「ククルルくーん! 朝ごはんだよ」
「ンー……眠いのにゃ……でもいい匂いなのにゃ……んにゃ! 山盛りソーセージにゃ!」
「おはよう、ククルルくん」
これも毎朝のこと。
ククルルくんの目を覚ますには、美味しそうな匂いがよく効く。
「おはようにゃ! 朝ごはんにゃね! 起きてよかったにゃー」
ククルルくんがトンタタ、タッタと寝ぼけたリズムで床を踏み鳴らす。
「ふふっ。ククルルくんは仕方ないなぁ」
『ポヨヨン!』
ほんとにね! とプラムも笑い、現金なククルルくんに『テーブルのよういをてつだって』と言って、フォークとスプーンを渡している。
「はいにゃ! ククルルもお手伝いするにゃ」
早く食事にありつきたいククルルくんは、手際よくカトラリーを並べていく。
「ロイ、ぼくはなにする?」
「じゃあロペルはパンを切ってくれる? 昨日教えたの覚えてる?」
「うん。まかせて」
頷くロペルにまだ温かいパンを渡したら、僕はスープをよそう。
一昨日の朝に教えた通り、ロペルは食器の用意をしてくれたようだ。とっても覚えがよくて優しい子だなぁと思う。
今日のスープは野菜たっぷりのミネストローネだ。
お昼はこれにパスタを入れて食べようかな?
僕はそんなことを考えながら、まだ買い揃えていないせいで深さがまちまちの皿に、スープをよそっていく。
「ロイ、ロイ、パセリを散らすにゃ。パラにゃら~」
てててっと駆け寄ってきたククルルくんが、プランターから摘んできたパセリを手でちぎる。
赤いミネストローネに鮮やかな緑色が浮かび、さらに食欲をそそる色合いになった。
「さあ、食べよう!」
「ロイ、まって」
ロペルが僕の袖をつんと引いた。
「へんげやめる。もとにもどってたべる」
「うん」
やっぱり食事の時は、本来の姿でリラックスして食べたいのだろう。
僕とロペルは向かい合い、目と目を合わせる。
すると、僕と鏡映しのようだったロペルの輪郭がゆるゆると溶けていき、元のスライムの姿に戻った。
ロペルはぐぐーっと伸びをすると、『ぷるんっ』と体を揺らし、のんびり椅子を引いた。
僕、プラム、ロペル、ククルルくん。四人(?)揃って食卓に着く。
パンとスープとソーセージのシンプルな朝食だけど、塗ったバターが溶ける温かいパンも、具だくさんのスープも、山盛りソーセージも、どれも美味しくて頬が緩んじゃう。
尽きないソーセージのおかげで、今日は特におなかいっぱいになりそうだしね!
「ふふ! 美味しいね」
『プルルン!』
そうだね! とプラムが嬉しそうに揺れ、大きな体でちょこんと座るロペルも頷く。
ククルルくんは「うみゃい、おいしいにゃ」と言いながら爆食いだ。
――本当に、いい朝だなぁ
今、一緒に暮らしているのはこの四人(?)だ。
でもハーフエルフの女の子、リディもここに住みたいって言ってた。
ベアトリスさんは気が向いた時に突然来るし、ここに来てまだ数日だけど、そのうちもっと賑やかな食卓になるかもしれない。
冒険者ギルド長のギュスターヴさんは初日以降まだ来てないけど、ギルドのみんなも来たいって言ってたし、今度パーティーを開いて招待するのもいいかも!
僕はそんなことを思いつつ、唇をテカらせているだろうバターをペロリと舐め、にんまりと笑った。
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