19 / 20
自由の魔獣召喚編
奪う権利
しおりを挟む
空を自由に飛び回っていた矢先、何やら騒がしい気配を察知した。何なのか確認しようと耳を澄ませて音源を探ってみる。
「略奪か?こんな辺鄙な村に?」
急いで村に飛びながら魔力で遠視する。大体20㎞先だろうか。そこにはオークやオーガが村の家燃やす光景があった。
胸糞悪い。壊す必要のねえ家が壊され、男が殺されかけている。更にまだガキの女を犯そうとしてやがる。
「(さて、どうしようか?)」
前世の感覚としては今すぐにでも助けてやりたい。
俺は獣として暮らしてきたが、まだ人間としての感性や精神が残っている。それが言っているのだ、彼女たちを助けろと。
だが、獣としての精神が言う。手出しは無用。弱者が食われるのは自然の摂理だと。確かにやりすぎる面はあるが、この世界の常識を知らない以上、関係のない俺が下手に手を出すべきではないと。
生物である以上、俺たちは何かを傷つけて生きている。前世の頃だって牛や豚を食って生きてきたじゃないか。
今世なんか特にそうだ。生きるために他の生物をこの牙で直接殺し、時には獲物を奪ってきた。更に縄張りを守るために同類を殺し、逆に奪いもした。
この世界は残酷だ。生きるためには何かから奪うしかない。それは前世も今世も同じ。思えば前世だって陰に隠れて散々他生物から奪いまくっていたし、今世ではそれを直に感じ取った。
なら俺が彼らをとやかく言うのはお門違いではないか。彼らとて生きるためにしてるのだ。今まで似たようなことをしてきた俺に糾弾する権利などありやしない。
「(……だったら、俺にも奪う理由があればいいんだよな)」
あいつらが弱者から奪う権利があるというのならば、俺から見て弱者であるあいつらから奪う権利は当然あるはず。
ちょうど俺は獲物を探していたところだ。この世界の魔族がどれほどのレベルなのか実戦するために、昨日とはまた違う魔族で実験する予定だったのだ。
お前らは俺より弱いだから奪われるのは当然のこと。今まで散々奪ってきたんだから今更糾弾する権利なんかねえよ!
俺は翼から羽を一本毟って手裏剣のように投げる。すると羽は刃となって盗賊の頭らしき獣人の腕を切断した。
年端のいかない少女を汚そうとした腕が両断され、その服を血で赤く染める。
「あ……ああああああああああああああああ!!!?」
遅れて悲鳴を上げる牛のな顔をした大男。奴は転がりながら血をまき散らし、汚い悲鳴を上げて痛みを訴えている。
いきなり親分の腕が切断されたのだ。当然周囲の奴らは騒ぐ。怒声や混乱する声が飛び交い、犯人探しを始めた。
それから数秒ほどで村に到着。俺はズドン!と広場に着地して姿を見せてやった。
「よぉ劣等共。お前らに死を届けに来てやったぜ」
他者から見れば、おそらく俺は悪い笑みを浮かべているのだろう。自分でもこれからの『実験』を心の底から楽しみにしているのが分かる。……ああ、さっさと暴れてえな。
これから始まるのは戦闘でも虐殺でもない。この俺による蹂躙だ。
「略奪か?こんな辺鄙な村に?」
急いで村に飛びながら魔力で遠視する。大体20㎞先だろうか。そこにはオークやオーガが村の家燃やす光景があった。
胸糞悪い。壊す必要のねえ家が壊され、男が殺されかけている。更にまだガキの女を犯そうとしてやがる。
「(さて、どうしようか?)」
前世の感覚としては今すぐにでも助けてやりたい。
俺は獣として暮らしてきたが、まだ人間としての感性や精神が残っている。それが言っているのだ、彼女たちを助けろと。
だが、獣としての精神が言う。手出しは無用。弱者が食われるのは自然の摂理だと。確かにやりすぎる面はあるが、この世界の常識を知らない以上、関係のない俺が下手に手を出すべきではないと。
生物である以上、俺たちは何かを傷つけて生きている。前世の頃だって牛や豚を食って生きてきたじゃないか。
今世なんか特にそうだ。生きるために他の生物をこの牙で直接殺し、時には獲物を奪ってきた。更に縄張りを守るために同類を殺し、逆に奪いもした。
この世界は残酷だ。生きるためには何かから奪うしかない。それは前世も今世も同じ。思えば前世だって陰に隠れて散々他生物から奪いまくっていたし、今世ではそれを直に感じ取った。
なら俺が彼らをとやかく言うのはお門違いではないか。彼らとて生きるためにしてるのだ。今まで似たようなことをしてきた俺に糾弾する権利などありやしない。
「(……だったら、俺にも奪う理由があればいいんだよな)」
あいつらが弱者から奪う権利があるというのならば、俺から見て弱者であるあいつらから奪う権利は当然あるはず。
ちょうど俺は獲物を探していたところだ。この世界の魔族がどれほどのレベルなのか実戦するために、昨日とはまた違う魔族で実験する予定だったのだ。
お前らは俺より弱いだから奪われるのは当然のこと。今まで散々奪ってきたんだから今更糾弾する権利なんかねえよ!
俺は翼から羽を一本毟って手裏剣のように投げる。すると羽は刃となって盗賊の頭らしき獣人の腕を切断した。
年端のいかない少女を汚そうとした腕が両断され、その服を血で赤く染める。
「あ……ああああああああああああああああ!!!?」
遅れて悲鳴を上げる牛のな顔をした大男。奴は転がりながら血をまき散らし、汚い悲鳴を上げて痛みを訴えている。
いきなり親分の腕が切断されたのだ。当然周囲の奴らは騒ぐ。怒声や混乱する声が飛び交い、犯人探しを始めた。
それから数秒ほどで村に到着。俺はズドン!と広場に着地して姿を見せてやった。
「よぉ劣等共。お前らに死を届けに来てやったぜ」
他者から見れば、おそらく俺は悪い笑みを浮かべているのだろう。自分でもこれからの『実験』を心の底から楽しみにしているのが分かる。……ああ、さっさと暴れてえな。
これから始まるのは戦闘でも虐殺でもない。この俺による蹂躙だ。
0
あなたにおすすめの小説
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生先は上位貴族で土属性のスキルを手に入れ雑魚扱いだったものの職業は最強だった英雄異世界転生譚
熊虎屋
ファンタジー
現世で一度死んでしまったバスケットボール最強中学生の主人公「神崎 凪」は異世界転生をして上位貴族となったが魔法が土属性というハズレ属性に。
しかし職業は最強!?
自分なりの生活を楽しもうとするがいつの間にか世界の英雄に!?
ハズレ属性と最強の職業で英雄となった異世界転生譚。
異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。
桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。
だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。
そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。
異世界転生 × 最強 × ギャグ × 仲間。
チートすぎる俺が、神様より自由に世界をぶっ壊す!?
“真面目な展開ゼロ”の爽快異世界バカ旅、始動!
転生貴族の領地経営〜現代知識で領地を豊かにして成り上がる
初
ファンタジー
ネーデル王国の北のリーディア辺境伯家には天才的な少年レイトがいた。しかしその少年の正体は現代日本から転生してきた転生者だった。
レイトが洗礼を受けた際、圧倒的な量の魔力やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のレイトを辺境伯領の北の異種族の住むハーデミア領を治める領主とした。しかしハーデミア領は貧困に喘いだ貧乏領地だった。
これはそんなレイトが異世界の領地を経営し、領地を豊かにして成り上がる物語である。
【完結】悪役に転生したのにメインヒロインにガチ恋されている件
エース皇命
ファンタジー
前世で大好きだったファンタジー大作『ロード・オブ・ザ・ヒーロー』の悪役、レッド・モルドロスに転生してしまった桐生英介。もっと努力して意義のある人生を送っておけばよかった、という後悔から、学院で他を圧倒する努力を積み重ねる。
しかし、その一生懸命な姿に、メインヒロインであるシャロットは惚れ、卒業式の日に告白してきて……。
悪役というより、むしろ真っ当に生きようと、ファンタジーの世界で生き抜いていく。
ヒロインとの恋、仲間との友情──あれ? 全然悪役じゃないんだけど! 気づけば主人公になっていた、悪役レッドの物語!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタにも投稿しています。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる