奴隷勇者の転生物語

KeyBow

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第一章 リスタート編

第22話 模範試合

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 講師が模擬戦の終わりを告げようとしたが、今日の講習の騎士団側を預かっていた見習い騎士の教官に伴われ、騎士団の鎧を着た者が現れた。

「バルザ殿、彼はあの孤高の剣にいたのだと聞いたが、この者と模擬試合をしてはくれぬか?どうやらうちの若い奴らが気がついてしまってな、若い奴の刺激に成ればと思うのだ」

 僕はため息をついた。既にリースティア達が期待を込めた目で見ていたからだ。

 バルザさんが申し訳なさそうにお願いしてきた。

「そのジーク君、悪いんだけど相手を頼めないかな?ここは騎士談の練習場でね、好意で貸してもらっているんだよ。だから出来ればね!頼むよ!この通り」

 僕はバルザさんにこっそり伝えたんだ。格好をつけたいからと

「仕方がないですね。ここだけの話ですが、カレンさんにいいところを見せたいなと思わなくはないんでやります!」

「ジーク君が受けてくれます。ルールは?」

「うむ。今回は剣での模擬戦を皆に観てもらいたいから、魔法やスキルは無しでどうだ?純粋な剣のみだ」

 僕と対戦相手共に頷いたので木剣での対戦になった。

 お互い向き合い礼をし合った。

 そして講師の始め!の掛け声と共に僕は駆けた。
 腕前は分からないけど、フルプレートアーマーを着ているからあまり早く動けない筈なので、まずは頭を狙うと見せ掛け、腕を狙ったけどあっさりと見破られその剣が頬をかすった。

 驚いた事に重装備の騎士なのに、軽装の僕と互角の動きをしていたんだ。悔しいけど僕より実力が上だと思う。動きから普段と違う装備の差が出たのかなと感じたんだ。模擬専用の装備じゃ無く、本来の装備なら3合も持たない気がした。

 20合程打ち合っただろうか、極一瞬だが騎士の動きが止まった。カシャンと言う音がして、面を直した。どうも意図せずにフルフェイスの兜の面の部分が動いてしまい、視界を遮ったようだ。それで十分だった。

 どうやら僕のスキルは常時発動型の、指示や指摘をするものらしく、今日の模擬戦でひょっとして?から確証に変わったのだけど、剣で打ち込むべき所が少し色が変わる。今回は喉を突き、兜を弾いた。尻餅をついたので、即時に喉元に剣を当てると、そこまで!となった。

「そこまで!勝者冒険者ジーク」

 周りから拍手が起こり、僕はため息を付きながらエセ騎士に手を差し伸べて起こした。

 カレンさんの方を見るとリースティアさん達と手を取り合いはしゃいでいた。カレンさんに格好良いところを見せられたけど、本来は僕の負けなんだよね

「いやぁ負けた負けた。やっぱり君は強いね!」

「何を言っているんですか!あそこまでハンデを貰ったから勝てましたが、ハンデが無ければ3合と持たなかったですよ」

「バレていたか。確かに剣のみだとそうだね。魔法やスキル有りだとどうなるか、今度是非手加減抜きで手合わせをお願いしたい位だよ」

 シリウスさんは脚に枷を着けていたんだ。騎士見習いの修練用らしいけど、片脚で10kg、腕にもそれぞれ6kg位のを装着していて、見習い騎士達が外して回収していたんだ。急遽体格の同じ者の鎧を借りたので調整も出来ず、面が調子悪く、修理に出すところだったらしいんだ。そうして実技が全て終わったのだが、平々凡々としたかったのに、既に正体がバレてしまいはぅうとなった。

 だからと言って他の町に行く気はさらさらないんだよね。だってカレンさんがこの町にいるから。
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