奴隷勇者の転生物語

KeyBow

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第三章 リブート編

第68話 大輝の記憶と報告とカミングアウト

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 ジークは何から話そうかと思ったが、マスターとシリウスの2人に勇者大輝の認識について確認する事にした。

「その前に、前回の勇者についての認識を確認したいのですが」

「何故?大事な事なのか?」 

「はい。物凄く大事な事です」

「一般的には数百年前に魔王を打ち滅ぼしたが、相打ちになったと記されている。だがギルドマスター以上が見られる正史に記されている内容は違う。異世界召喚されたが、奴隷にされたようだな。その後、力を付けたとみなされ魔王討伐を命じられた。魔王と戦ったその場には魔王の死体と、近くの部屋に勇者の死体があったそうだ。その死体の傍には転生術を使う為の魔方陣が構築されていたという。また、魔王城にある筈の宝物の類が一切合切無かったと言う事と、横たわっていた死体は、転生の儀式により魂が転生した為、抜け殻となった肉体がそこに残った。当時調査した関係者がそう記している。また、勇者召喚をして勝手に奴隷にしていた王女は、召喚した勇者に対して数々の虐待をしていた事が判明し、処刑された。これが正史に記るされている内容だ」

「彼が何をされたのかは知っていますか?」

「記録にないが、どうせ性的に奉仕させられたりしたのだろうな。表立っての記録にはないから、そういう事だろう。それにそれだと王女が処刑された理由として説明が付く。まあ転生は奴隷から逃れる為の苦肉の策だろうな。成功したのか否かは分からないがな。大昔の事だ」

「これを見てください」

 大輝の使った宝剣と魔王城にあった他の宝剣を出した。

「こ、これは、伝説の勇者が使ったとされる宝剣じゃないのか?これを何処で?」

「どうしたのだと思いますか?」

「ま、まさか、君がそうだと言うのか?」

「記憶は完全ではありませんが、僕は勇者大輝の生まれ変わりです。」

 シリウスが立ち上がった。

「そうか、大物なのだと思ったが、そういう事になるのか。しかし、君があの勇者の生まれ変わりとは。ただ、意味もなく君が今の時代に転生する訳はないのではないのか?」

「先日魔王を名乗る魂が現れました。ただ、僕が倒したのとは別です。よりによってダニーが封印を解いたようです。このカレンが退けてくれなかったら僕は乗っ取られる所でした」

「魔王が現れたと?」

「僕も最初は盛った話をする奴だと思いましたが、ゴブリンキングが出た以上あれが本物だとみなすしか有りません」

「それは分かった。だがカレンがどうしたと?」

「カレンは聖女様の弟子の一人として各町のギルドに派遣されたうちの一人ですが、知らなかったのですか?」

「聞いていないぞ。カレン、どういう事だ?」

「はい。概要をお伝えします。何処とは分からなかったようですが、魔王またはそれに準ずる驚異が発生する予知と、それに対処しうる勇者様が既に生まれているとの予知が有ったとの事で、私達弟子を各町のギルドに派遣し、当たりを引いた者が勇者様のサポートをする為に派遣した者の一人としてこの町には私が来ました。特殊ギフトを植え付けられており、魔王に対する攻撃に特化していますが、魔物相手には一般人であり、レベルの恩恵は有りません」

「成程。僅かな期間で受付嬢になれたのと、計算も全て自分でやっていたりと逸材だとは思っていたのだが、そういうからくりか。所で各町と言ったな?君以外の弟子はどうするんだ?」

「はい。その町のギルドに尽くし、勇者様が同胞を連れてきた場合は全力でサポートを行い、そうでなければ一人の女として生きよとの聖女様からの指示ですわ」

「勇者と出会った君の身の振り方は?」

「この後数年は魔王が力を付けるまで恐らく雌伏しており所在が掴めません。私が旅立つのは、ジークが魔王の居場所を突き止め、討伐に向かう時に同行し、この身と引き換えになろうとも、魔王を討ち滅ぼす為に協力しますが、それ迄は受付嬢としてジークとその仲間達の成長のサポートをしてまいりますわ」

「分かった。ジーク君、カレン君、聖女様の所に行くぞ。シリウスも来てくれないか」

「私は構いませんが、まさか今からですか?」

「そうか。もう夕方か。いや、明日の朝にしよう。何か予定があったりするか?」

 3人共無いとの事で、明日の朝一番にギルドにて集合し、4人で赴く事として今日は解散となったのであった。

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