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第28話 異変
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ブラッドは機嫌が良かった。
2日目の馬車の中で終始鼻歌を囀っており、ついにニスティーが尋ねた。
「昨夜は随分遅くまでお楽しみだったようですわね?」
「ああ!人生って素晴らしいよ。きのうのレイラちゃん中々可愛かったんだぞ!」
「抱いたんだ?!」
「ああ?昨夜グレイズと一緒に飲みに行ったんだよ!いゃー素晴らしい!ヨイショされまくってな!酒が美味かった!グレイズはお持ち帰りしたようだけどな。ああ、安心しろ。俺は約束は必ず守るから。一年間は女を抱きたくなったら娼館にでも行くさ」
「私達の目の前でよくも言えましたね?」
「別に構わんだろ。お前ら俺の恋人や愛人でもないんだぞ。俺が女を買おうかナンパした女を抱こうがどうこう言われる筋合いはないぞ」
「お嬢様、流石にここはブラッド様に一理あります。ただ、未婚の女子の前でデリカシーの無い最低男ですが」
3人から責められ、ジト目をされ流石に心地悪い。ここは分が悪いので謝罪の一手だと感じた。
「流石にこれは俺が悪かった。だがな、男として大事な事なんだ。おれのxxがちゃんと機能するのかを確認せずに、愛する女と結婚の約束はできない。これから昔愛した女に会いにいくのに、俺の体がどうなったかを確かめたかったんだ。お前達相手にそれをできないから娼館に行こうと思わなくはないが、そんな事を話すべきじゃなかった。悪かったな」
「勿論約束は守ってもらいます!ただ、タミアさんには謝ってあげて」
そんな会話もあった。だが、何を言ってもタミアは口を利いてくれなかった。
ブラッドは昨夜は浮かれていたのだ。確かに大いに騒ぎ奴隷商と羽目を外した。それを黙っておけば良いのに、隠す事ができない武人だった。因みにその躯体からアバンチュールの夜をと迫られたが丁重に断っていたが、ニスティーとマリーナの為にあたかもお待ち帰りしたかの誤解をさせておく事にしたのだ。
不器用なのだ。
2日目はタミアがマリーナ経由でしかブラッドに必要事項を伝えなかった。
ため息を付きつつ、ニスティーに頭を撫でられていた。
タミアは斜向かいに座っており、ブラッドの隣はマリーナとニスティーが交代で座り、お世話?をしていた。飲み物を差し出したり、おやつを口に入れたりだ。
昨夜の反省からこの日の夜は奴隷商からの誘いを断り、早々に寝た。相変わらず自腹で部屋を借りて一人で寝ていた。
ニスティーに一緒で良いのでは?と聞かれたが、俺に犯されたいならそうするぞとしか言わなかった。つまり美人過ぎて理性が保てないという事だ。
ニスティーとマリーナは複雑な思いがあった。タミアがずっと泣いており、それを宥めるのがしんどくなっていた。しかも道中の馬車でブラッドへの仲介をする事になったからだ。
しかし、タミアは奴隷商から何やら言われたようで、翌日には旅の始まりの時の様な状態に戻っていた。
3日目は特に何もなく、朝も皆で朝練をしていた。
そして4日目に異変が有った。
予定外の所で馬車が止まったのだ。ブラッドはニスティーに寄り掛かるようにして寝ていたが、異変から目覚め、弓を出したりして武器を配った。
「何かおかしい。無理せず身を守れ。もし逸れたらこの先の町で落ち合おう。タミア、無理をするなよ」
それだけを言って迎えに来たレイガルドに跨ると先頭の馬車に向かった。
奴隷商のグレイズの所に着いた。
「グレイズ、何があった?」
「これはブラッド様。あれですよ。恐らく盗賊に身をやつした兵士の一団でございます」
「どの国のだ?」
「国と申しますか、そのですな、恐らくニスティーの身柄を取り戻そうとする聖騎士の部下だった者達です」
「何を言ってきた?」
「ブラッド様の身柄と、ニスティー様の身柄の引き渡しでございます」
「分かった。俺が出よう。漸くスキルも馴染んできたから、あの数なら蹴散らす事は出来る。それより取りこぼしが出るから対処はしろよ」
そう言ってブラッドは単騎で駆け出した。見える敵は60騎程だ。ブラッドはバスタードソードを構えているが、ストレージに有った聖騎士が馬上で使っていた宝剣でもある。
聖騎士と戦った時の宝剣は馬から降りて戦う時用のブロードソードで、城の中でも帯剣したりするが、バスタードソードは流石に無理だ。馬上用で柄を含め1.5m程と聖騎士は馬上では両手で使っていたが、ブラッドは片手で振り回す事ができる。間合いが長いので、こちらの剣の方が相手に届く。
また、この世界には実践用のランスがなく、バスタードソードかロングソードが馬上では一般的に使われていたのだった。ランスはまだ御前試合や式典用だった。
「おい、貴様ら、こんな所で何をしている。天下の往来で邪魔だろう」
ヒュイーン、パシッ!
いきなり弓が放たれ、ブラッドの顔に刺さる所だった。
しかし顔色一つ変えずブラッドは顔に当たる直前で、矢を素手で掴み取った。
「ヒュー!やるねぇ」
と聞こえてきた。ブラッドはため息を付きつつ、そいつらに突撃していった。
半数程が商隊に向かっていったが、数騎に対しファイヤーランスを投射して燃やしたが、そこからは構っていられなかった。自身も乱戦に突入したからだ。
元々剣はそれなりに鍛えていた。体躯とその技も相まって、強奪したスキルの相性はすこぶる良かった。
馬上からの攻撃は、得物の長さの関係からブラッドは一方的に倒していった。剣の長さが20cmは長い上に、体格の関係で敵兵は両手でロングソードを振るう。対してブラッドは片手でバスタードソードを振るうからリーチが違う。
ブラッドは数分で全員を倒していった。ただ、数は多かったが、拍子抜けする位に弱かった。
怪我はない。商隊の方を見ると、大乱戦の真っ最中だ。己の馬車からは弓が飛んでいる事からタミアが弓で応戦しているようだ。
「レイガルド!」
ブラッドが一言告げるとレイガルドは分かったと言わんばかりに短く嘶き、商隊の救援の為に駆けていくのであった。
2日目の馬車の中で終始鼻歌を囀っており、ついにニスティーが尋ねた。
「昨夜は随分遅くまでお楽しみだったようですわね?」
「ああ!人生って素晴らしいよ。きのうのレイラちゃん中々可愛かったんだぞ!」
「抱いたんだ?!」
「ああ?昨夜グレイズと一緒に飲みに行ったんだよ!いゃー素晴らしい!ヨイショされまくってな!酒が美味かった!グレイズはお持ち帰りしたようだけどな。ああ、安心しろ。俺は約束は必ず守るから。一年間は女を抱きたくなったら娼館にでも行くさ」
「私達の目の前でよくも言えましたね?」
「別に構わんだろ。お前ら俺の恋人や愛人でもないんだぞ。俺が女を買おうかナンパした女を抱こうがどうこう言われる筋合いはないぞ」
「お嬢様、流石にここはブラッド様に一理あります。ただ、未婚の女子の前でデリカシーの無い最低男ですが」
3人から責められ、ジト目をされ流石に心地悪い。ここは分が悪いので謝罪の一手だと感じた。
「流石にこれは俺が悪かった。だがな、男として大事な事なんだ。おれのxxがちゃんと機能するのかを確認せずに、愛する女と結婚の約束はできない。これから昔愛した女に会いにいくのに、俺の体がどうなったかを確かめたかったんだ。お前達相手にそれをできないから娼館に行こうと思わなくはないが、そんな事を話すべきじゃなかった。悪かったな」
「勿論約束は守ってもらいます!ただ、タミアさんには謝ってあげて」
そんな会話もあった。だが、何を言ってもタミアは口を利いてくれなかった。
ブラッドは昨夜は浮かれていたのだ。確かに大いに騒ぎ奴隷商と羽目を外した。それを黙っておけば良いのに、隠す事ができない武人だった。因みにその躯体からアバンチュールの夜をと迫られたが丁重に断っていたが、ニスティーとマリーナの為にあたかもお待ち帰りしたかの誤解をさせておく事にしたのだ。
不器用なのだ。
2日目はタミアがマリーナ経由でしかブラッドに必要事項を伝えなかった。
ため息を付きつつ、ニスティーに頭を撫でられていた。
タミアは斜向かいに座っており、ブラッドの隣はマリーナとニスティーが交代で座り、お世話?をしていた。飲み物を差し出したり、おやつを口に入れたりだ。
昨夜の反省からこの日の夜は奴隷商からの誘いを断り、早々に寝た。相変わらず自腹で部屋を借りて一人で寝ていた。
ニスティーに一緒で良いのでは?と聞かれたが、俺に犯されたいならそうするぞとしか言わなかった。つまり美人過ぎて理性が保てないという事だ。
ニスティーとマリーナは複雑な思いがあった。タミアがずっと泣いており、それを宥めるのがしんどくなっていた。しかも道中の馬車でブラッドへの仲介をする事になったからだ。
しかし、タミアは奴隷商から何やら言われたようで、翌日には旅の始まりの時の様な状態に戻っていた。
3日目は特に何もなく、朝も皆で朝練をしていた。
そして4日目に異変が有った。
予定外の所で馬車が止まったのだ。ブラッドはニスティーに寄り掛かるようにして寝ていたが、異変から目覚め、弓を出したりして武器を配った。
「何かおかしい。無理せず身を守れ。もし逸れたらこの先の町で落ち合おう。タミア、無理をするなよ」
それだけを言って迎えに来たレイガルドに跨ると先頭の馬車に向かった。
奴隷商のグレイズの所に着いた。
「グレイズ、何があった?」
「これはブラッド様。あれですよ。恐らく盗賊に身をやつした兵士の一団でございます」
「どの国のだ?」
「国と申しますか、そのですな、恐らくニスティーの身柄を取り戻そうとする聖騎士の部下だった者達です」
「何を言ってきた?」
「ブラッド様の身柄と、ニスティー様の身柄の引き渡しでございます」
「分かった。俺が出よう。漸くスキルも馴染んできたから、あの数なら蹴散らす事は出来る。それより取りこぼしが出るから対処はしろよ」
そう言ってブラッドは単騎で駆け出した。見える敵は60騎程だ。ブラッドはバスタードソードを構えているが、ストレージに有った聖騎士が馬上で使っていた宝剣でもある。
聖騎士と戦った時の宝剣は馬から降りて戦う時用のブロードソードで、城の中でも帯剣したりするが、バスタードソードは流石に無理だ。馬上用で柄を含め1.5m程と聖騎士は馬上では両手で使っていたが、ブラッドは片手で振り回す事ができる。間合いが長いので、こちらの剣の方が相手に届く。
また、この世界には実践用のランスがなく、バスタードソードかロングソードが馬上では一般的に使われていたのだった。ランスはまだ御前試合や式典用だった。
「おい、貴様ら、こんな所で何をしている。天下の往来で邪魔だろう」
ヒュイーン、パシッ!
いきなり弓が放たれ、ブラッドの顔に刺さる所だった。
しかし顔色一つ変えずブラッドは顔に当たる直前で、矢を素手で掴み取った。
「ヒュー!やるねぇ」
と聞こえてきた。ブラッドはため息を付きつつ、そいつらに突撃していった。
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