神の布使い

KeyBow

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第45話 ライラとアヴァンチュール

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 誰かに相談すべきか晃司は悩む。
 アモネスに聞いても、多分自分を娶る前に女慣れしておいてください!
 本気にならないのならば、むしろ推奨すらすると言われ兼ねない。

 少し考えてから呼び鈴を鳴らし、入って来たメイトに1つお願いをする事にした。

「悪いんだけど誰がいるか知らせずに、アモネス殿下の侍女のライラを呼んで来て欲しい」

「ライラですか?畏まりました」

 待つ事5分、ドアがノックされた。

「ライラです。失礼します」

 ライラがドアを開け、中に入りドアを閉めると深々とお辞儀をした。

 晃司はライラに手を振った。

「なっ!貴様が何故ここに?」

「ライラに会いたくてさ」

「えっ?嘘?」

「正確には陛下に呼ばれて、その事で相談出来るのがライラかなって」

「ふーん。あまりお嬢様の元を離れたくないのだが」

「不躾な事を相談しなきゃだし、本来ライラに相談する内容じゃないとは思うけど、怒らずに聞いて欲しいんだ」

「お嬢様に何故会われない?お嬢様に相談せずに何故私なのだ?」

「アモネスの答えは聞くまでもない。その、陛下の夜伽の相手を俺が抱き、身籠らせるように要請されたんだ」

「私をからかっているのですか?」

「ふざけた内容だけど、嘘を言っておらず真面目な話とされたんだ。取り敢えず聞いて欲しいんだ。それに陛下の体の事があるからアモネスに知らせるべきか聞きたいんだ」

「からかったりしたら許さないわよ」

「ああ。そのアモネスのと言うか、陛下の子供は女だけだというのは本当か?」

「事実だけど、それが?」

「先祖が受けた呪いにより陛下の子種だと女しか生まれないそうだ。それと、30歳辺りから一切の性欲がなく、女を抱けなくなったと。夜伽の相手も夜伽ではなく添い寝で、女性がいくら奉仕しても性交渉をするようにはならないから、さっき風呂に来た国家間逆罪にて奴隷となった公爵だか侯爵の娘は添い寝のみで生娘のままとか」

「噂は聞いていたが、うむ。なるほど。それは分かったが、何故貴様が今登場する?」

「その女性が来月には娼館にて娼婦をするか、死を選ぶかの2択になるそうで、抜け道が勇者である俺の子を身籠る事らしい。陛下は俺の子を身籠った女性の子種は陛下のだという事にすると言うんだよ。身籠らなくとも何度か寵愛を受けていないと駄目なんだとさ」

「何故抱かない?貴様にとっては美味しい話だろ?陛下の夜伽の相手なら容姿端麗ではないのか?」

「確かに見た目はお前にも引けを取らない、つまり美人だよ」

「何が問題なのだ?男は見目麗しい女に欲情するのだろう?胸か?胸が小さくて嫌なのか?」

「いや、お前と同じか少し小振り?だけど、そこそこ大きいしそこじゃない。心が通っていない相手を抱くのか?だ。愛し合った結果子を宿すならともかく、子を宿す事を強いられている女を抱くのかと思うとね・・・本来はちゃんと結婚して、その者との間に子をもうけるなら分かるけどさ。娼館で女を買うのとは違うんだ。そんな女性の立場につけ込むなんて抵抗があるんだ。ただ、彼女は必死だったんだ。奴隷だから主から陛下の子を身籠れ、身籠らないまでも定期的にご寵愛を賜れと。それを後1か月以内にしなければ娼婦落ちになり、複数の男の慰み者になるなら死を選ぶと言うんだ。死にたくないからと涙していたよ。流石に俺が抱かないともう死ぬのなら仕方がなく抱くけど、それってその女性に失礼じゃないか?」

「男はやれる女がいたら猿のように腰を振ると思っていたが、貴様は違うのだな。例えば私が貴様の事を好いている。だから一夜を共にして欲しいと言ったらどうするのだ?」

「本心なら抱きたい。前にも言ったろ?初めては愛している相手としたいと。一生初めての相手として心に残るからさ」

 ライラはドアの鍵を確認すると、晃司に抱きついた。

「私は晃司を愛してしまった。その女を抱くのは良い。寧ろ早く抱いて死の恐怖から救ってあげて。感謝こそされても恨らまれる事なんてないわ。でも、貴方が抱く初めての女と言うのを取られるのは嫌。私を抱いて欲しい」

 ライラは晃司にキスをする

「ちょい待て!お前、からかっているんだろ?」

「晃司は私の事を嫌いなのか?先程私が抱いてと言えば抱くと言ったのは嘘なの?私は本気なのよ。好きでも無い相手にキスをするなんて無いのよ」

 ライラは服を脱ぎ捨て、その裸体を晃司に晒しベッドに押し倒した。
 晃司の手を胸に当てさせ、更に服を脱がせていく。

 晃司の理性が保てる訳もなく・・・
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