ざまぁから始まるモブの成り上がり!〜現実とゲームは違うのだよ!〜

KeyBow

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第1章

第8話 金髪少女とガチンコとモミモミ

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 便利屋ギルドとは、ちょっとした物の配達や、子守、買い物代行等から始まり、魔物の駆逐、護衛や希少品の採取など、様々な依頼をこなす。勿論依頼料が有り、それを対価として受け取り生計を立てる。

 登録は3種類だ。
 町から町へ移動をせず、その町の中のみの雑務をこなす仕事人と、冒険者と言われる町の外に出るのが2種類ある。

 一つ目は魔物の討伐依頼を含まない非戦闘系の依頼。(道中魔物や盗賊に襲われ、戦う事もある)
 採取依頼等をする採取人。

 もう一つは魔物の駆除や、商隊や貴族の移動時の護衛依頼、盗賊の討伐依頼など、戦闘を前提とした掃除人だ。

 そしてカードを渡され、指示に従いカードに血を一滴垂らすとカードが一瞬光り、登録が終わったと告げられた。
 表示されるのは名前とレベルのみだ。

 ゲームだと依頼には推奨レベルというのがあった。受付のおっちゃんに聞くと、その依頼を受けるかどうかは当人の自己責任だそうだ。

 なので推奨レベルが大幅に外れていても、特にギルド側にてどうこうはないが、失敗すると依頼料の1割をペナルティとして払う必要があるので要注意だ。

 また、パーティー募集等もレベルXX以上等が条件付けにあり、例えば求む前衛職。レベルXX以上10以上とか、レベル20の魔法士以上。要水又は火属性のレベル2以上が使える事等だ。

 開示できる中で強さの目安はレベルだけだ。

 又、討伐依頼には常時依頼があるので、ゴブリンやオークを始め、魔石の買い取りをしてくれる。鑑定スキルを持っていなくても色とサイズから種類が特定できる。

 また、お勧めの宿を教えて貰った。魔石の買い取りは採取人や掃除人に登録をしていないと不可で、掃除人には魔法を使える者は魔法を使える証明のみで登録ができるが、魔法を使えない者は講習の参加が義務化されており、受講者のみに登録証のカードが渡される。但し、掃除人以外は討伐系の依頼を受けられない。採取人は無条件で登録出来る。

 ゲームだとチュートリアルだ。
 但し講習受講料が金貨2枚だという。
 迷ったが生きる為にちゃんと聞いておいた方が良いと思い、ギルドへの登録料を含め、3枚の金貨を出して受講を申し込んだ。毎日朝一番で開始され、参加者がいない日もあれば、10人参加の時も有るそうだ。魔法を使えるなら不要だと言われたが、多分知らない事が多くて、講習を受けない方が怖いと伝えた。

 そして門番から渡された札と死亡者のカードを見せると、また死んだ奴が出たかとため息を付き、ついてこいと言われてギルドマスターの所へ報告となった。

 2階に上がり、いかにもといった感じの部屋の前に着き、受付のおっちゃんがノックをしようとしたらドアがバンッ!と勢い良く開いた。

 そして慌てて出てきた女性がおっちゃんとぶつかり、おっちゃんは吹き飛ぶ。トニーはそんなおっちゃんの後ろにいたものだから、おっちゃんを受け止めるクッションになってしまい、その衝撃で後ろへ半ば吹き飛ぶ感じでよろけた。その部屋の前は吹き抜けになっていて、落ちないように腰までの高さの欄干が有ったが、トニーは運悪く?その欄干に乗り上げる形になり、そのままくるっと回る形で下に落ちていった。

「えっ?うそ~ん!」

 そう唸ると言うか叫ぶも視界が急激に変わり、落下しているのが分かる。

 そうなると打つ手はない。
 ドサッ!何かに当たった。
 イタタタタと呻いていたが、手は何か柔らかい"モノ"を触っており、覆いかぶさられている。重たいので退けようとするが"ソレ"を触る形になるが、少し手を動かすと妙に柔らかく揉めて温かい。なんだろう?と思うが、急に体に覆いかぶさっていた"何か?"がなくなった。するとパチーンと乾いた音と共に目の前にいる女性に平手打ちを食らった。
 
 トニーはえっ?と唸る。

「よくも私の胸を触ったな!この不埒者!貴様等ど、どこぞで野垂れ死んで獣の餌にでもなれば良いのだ!」

 そう言ってその女性は顔を真っ赤にしながらギルドのロビーの方に走っていった。

 トニーは呆然としていた。上を見上げれば先程までいた2階の欄干が見えた。何かにぶつかられ、2階からよろけて落ちたと理解したが、どうやら先程の女性にぶつかり怪我をせずに済んだ。あの様子から打ち身はあるだろうが、怪我はないだろう。

 胸を触ったのか!と。事故とはいえ、初めて胸をお触りした。柔らかく、彼女からはいい匂いがしていたような気がする。

 顔はよく見えなかった。見る暇もなく平手打ちを貰ったからだ。後ろ姿からは日本の普通の女子生徒と変わらない背丈かな?と思った。多分155cm前後で綺麗な金髪のポニーテールだった。それと年齢は15歳前後と思われた。誤解だと伝えて事故とはいえ胸を触ってしまった事を謝りたいと思った。
 すると階段を慌てて降りてきた先程の女性に突き飛ばされ、その先にその女性は入っていった。かなり慌てており、やばいやばいとか聞こえてきた。

 なんとなくそこはトイレだろうと思った。

 すると、おっちゃんに大丈夫かと声を掛けられ、手を振ってからもう一度2階に上がった。

 おっちゃんは手招きで中に入るように指示をし、ソファーに腰掛けるように促されたので取り敢えず座った。

 すると先程の女性?少女?幼女が現れた。

「ごめんごめん。少年、大丈夫だったかい?」

「大丈夫だけど、あんたの所為で女性に平手打ちを食らったじゃないか!」

 すると掌の跡のついた頬に触れてきた。

「ヒール」

 すると痛みが消えた。

 なるほどと思う。ヒールにはこういう使い方もあるのかと。

「相変わらずですね。坊主はよりによって若い女にぶつかったんですぜ。謝っといてくださいよ」

「ゴメンよ。ところでボクの所に何をしにきたんだい?」

「ああ、この坊主がこれを持ってきたんだよ。登録から1年位の奴等だよ」 

「どんな最後だったんだぃ?」

「えっと、失礼ですが、どちら様で?」

 その女性は幼児体型を通り越してぺったんこだが、無駄にセクシーな衣装を着ている。言われてみれば気持ち胸がなくはない。合法ロリ?とトニーは思ったりしたが、話や展開の流れから多分ここのギルドマスターなのだろうと思うのであった。
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