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第1章
第15話 死者が
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午前の講習は座学で、実際の所大した内容ではなかったが、話の内容からゲームの知識とこの現実世界の違いがある程度は理解出来た。
基本的に魔物は魔力から作られる。魔力の濃いポイントで魔力が凝縮されて行く事で先ずはそれが核となり、やがて魔石が形成される。その核に肉体が形成された物が魔物となる。その時の魔力の集まった濃度のばらつきによって魔力の強い魔石が生成された場合、強い魔物や上位種が生成される可能性が高くなり、時折イレギュラーが発生する。
そのエリアによって傾向が違うが、このエリアでは概ねこの魔物が生成されるというのが決まってきていると言う。そして魔物は倒すと霧散し、魔石をドロップするが、魔石以外にも時折何かのアイテムをドロップする事があるという。但しアイテムがドロップされる確率は高くないらしい。ギルドの受付に魔石を渡す事により、魔物を討伐した証明となり、その魔石を買い取る事で魔物を倒した対価となる。掃除人はそれら魔物を倒した魔石とドロップしたアイテムを売って生計を立てる者だと。
レイラはあくびを噛み殺しながら講習会を聞いていた。というより半ば寝ていた。
「あんたは真面目ね。殆どの人が知っている事だから別に聞かなくてもいいわよ。悪いけどお昼になったら起こしてね!」
そんな感じだった。あーそうでございますかというような感じで俺は一心不乱に講習を受けていた。他の受講者も似たり寄ったりで、寝ている者が半数、雑談をしている者も多かった。皆当たり前の事として知っているようだ。
但し魔法を使えない者はこの講習を受けないと掃除人として登録ができないから、仕方がなく受けている、皆そういう感じなのだ。講師は真面目に聴き続けている俺の方に向かってマンツーマンで教えてくれている感じだ。そして午後からは基本的な剣の扱い方を教えてくれるという。
待ってましたという内容だ。
スキルを使えば確かに剣で無意識のうちに戦える。だがそれでは強さにはならない。スキルを使わずに剣を振ると、自分の足を斬るのではないかと不安が出てきてしょうがないのだ。
そしてお昼になったが、彼女を起こした。
「さあお昼に行くわよ。あんたどうせ碌なのを食べないのでしょ?」
一緒に行くのが当たり前だという感じで俺は彼女に引っ張られて食事をしに行く事になった
何処にでもあるような酒場で定食を食べる。
「ねえ、ああは言ったけど私とパーティーを組んでも良いの?」
「まあ、取り敢えずお試しと言う事で」
「君の秘密は教えてくれないのよね?」
「秘密?」
「君はヘキサマジシャンよね?」
「そうだけど、それがどうかしたの?」
「君ねぇ。それがどれ程凄い事なのか分かっていないの?」
「えっ?他にも沢山いるだろ?」
「いる訳ないでしょ!」
「そうなのか?」
「そうなのかって、あんた馬鹿じゃないの?」
「どういう事?」
「魔法を使えるのはこの町にもいるけども、20人いるかどうかなのよ。王都でも100人いるかどうかだし、そもそも2属性はこの町にいないわよ。王都にも数人の筈よ!」
「君こそ何者だい?妙に事情に詳しいね」
「あっ。その…」
「なあ、今はお互い詮索はよさないかい?」
「うん。そうだね。そろそろ戻りましょうか」
そうして昼を食べた後は剣の基本訓練だった。俺はお話しにならないくらいに酷く、取り敢えず自らの脚を斬らないようにするのが精一杯で、今後レイラに手解きを受けないとなというか、お願いしたいなと思ったりする。
そして講習が終わり、ギルマスの所に行ったが俺は信じられない光景を見た。
なんと死んだ筈の奴らがギルマスの部屋に集合していたのだ。死体が並べられているのではなく、自らの足で立っているのだ。
俺は驚きから後退ったが、レイラの反応は違った。
「マスター、全員間に合ったんですね!」
「な、何で?何で皆生きているんだ?」
「何言ってるの?君、どこかの山にでも住んでいたの?この町はと言うか、町には神殿があり、掃除人は魔物に殺されても死体があれば神殿で生き返らせる事が出来るのは当たり前でしょ?常識よ。君の師匠は世捨て人?」
全員が俺に感謝をしていた。特に最初の2名は木っ端恥ずかしいくらいにお礼をしてきた。この町の期待の魔法使いがいるパーティーで、俺のお蔭で生き返ったとギルマスに言われた。
結局危険手当込で俺とレイラは各々金貨10枚を貰った。また、魔石はレイラが金貨2枚、俺が4枚だった。
掃除人になると神の加護を得られ、魔物と戦える肉体を得られ、スキル等を得られる。
そして魔物と戦う為の加護の一つに、死んでも丸一日以内でかつ、死体が有れば神殿で生き返らせてくれると言うものだ。デスペナルティは仲間が回収してくれなかったら、装備や荷物を失くす位だ。
掃除人の中でも魔法を使える者は希少で、その為に魔法を使える者は大事に扱われる。だから死んだのが魔法を使える者だと分かるとギルマス自ら足を運んだのだという。
これは不味いなと思った。あまりにもものを知らなさ過ぎるからだ。
察したのかレイラの機転で山に籠もっていた田舎者としてくれて、世捨て人同様にしていたから常識がズレている扱いにしてくれた。
何故あの2人があそこで襲われたのかは分からないが、俺は皆から抱きつかれ感謝をされまくった。また、可能ならダンジョンの調査をして欲しいとギルドマスターから言われた。
その後ギルドを引き上げたが、この後はレイラと夕食だ。美少女とのデートにウキウキしたい所だが、そうも言ってはいられないのだろうと思うのだ。彼女も何か訳ありのようだけど、これからの事について、この後夕食を食べながら話し合う事になったのであった。
基本的に魔物は魔力から作られる。魔力の濃いポイントで魔力が凝縮されて行く事で先ずはそれが核となり、やがて魔石が形成される。その核に肉体が形成された物が魔物となる。その時の魔力の集まった濃度のばらつきによって魔力の強い魔石が生成された場合、強い魔物や上位種が生成される可能性が高くなり、時折イレギュラーが発生する。
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レイラはあくびを噛み殺しながら講習会を聞いていた。というより半ば寝ていた。
「あんたは真面目ね。殆どの人が知っている事だから別に聞かなくてもいいわよ。悪いけどお昼になったら起こしてね!」
そんな感じだった。あーそうでございますかというような感じで俺は一心不乱に講習を受けていた。他の受講者も似たり寄ったりで、寝ている者が半数、雑談をしている者も多かった。皆当たり前の事として知っているようだ。
但し魔法を使えない者はこの講習を受けないと掃除人として登録ができないから、仕方がなく受けている、皆そういう感じなのだ。講師は真面目に聴き続けている俺の方に向かってマンツーマンで教えてくれている感じだ。そして午後からは基本的な剣の扱い方を教えてくれるという。
待ってましたという内容だ。
スキルを使えば確かに剣で無意識のうちに戦える。だがそれでは強さにはならない。スキルを使わずに剣を振ると、自分の足を斬るのではないかと不安が出てきてしょうがないのだ。
そしてお昼になったが、彼女を起こした。
「さあお昼に行くわよ。あんたどうせ碌なのを食べないのでしょ?」
一緒に行くのが当たり前だという感じで俺は彼女に引っ張られて食事をしに行く事になった
何処にでもあるような酒場で定食を食べる。
「ねえ、ああは言ったけど私とパーティーを組んでも良いの?」
「まあ、取り敢えずお試しと言う事で」
「君の秘密は教えてくれないのよね?」
「秘密?」
「君はヘキサマジシャンよね?」
「そうだけど、それがどうかしたの?」
「君ねぇ。それがどれ程凄い事なのか分かっていないの?」
「えっ?他にも沢山いるだろ?」
「いる訳ないでしょ!」
「そうなのか?」
「そうなのかって、あんた馬鹿じゃないの?」
「どういう事?」
「魔法を使えるのはこの町にもいるけども、20人いるかどうかなのよ。王都でも100人いるかどうかだし、そもそも2属性はこの町にいないわよ。王都にも数人の筈よ!」
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「あっ。その…」
「なあ、今はお互い詮索はよさないかい?」
「うん。そうだね。そろそろ戻りましょうか」
そうして昼を食べた後は剣の基本訓練だった。俺はお話しにならないくらいに酷く、取り敢えず自らの脚を斬らないようにするのが精一杯で、今後レイラに手解きを受けないとなというか、お願いしたいなと思ったりする。
そして講習が終わり、ギルマスの所に行ったが俺は信じられない光景を見た。
なんと死んだ筈の奴らがギルマスの部屋に集合していたのだ。死体が並べられているのではなく、自らの足で立っているのだ。
俺は驚きから後退ったが、レイラの反応は違った。
「マスター、全員間に合ったんですね!」
「な、何で?何で皆生きているんだ?」
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結局危険手当込で俺とレイラは各々金貨10枚を貰った。また、魔石はレイラが金貨2枚、俺が4枚だった。
掃除人になると神の加護を得られ、魔物と戦える肉体を得られ、スキル等を得られる。
そして魔物と戦う為の加護の一つに、死んでも丸一日以内でかつ、死体が有れば神殿で生き返らせてくれると言うものだ。デスペナルティは仲間が回収してくれなかったら、装備や荷物を失くす位だ。
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