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第1章
第46話 イエローエイプと賊
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王都まで馬車で3日の距離だという。トニーは時折馬車の外を見て景色を眺めていたが、のどかな草原が続き、辟易としていた。初日に峠道を超えたが、それ以降は田舎道が続く。小さな村が続き、初日に泊まる町の間には町は一つだという。
食事の為の休憩をするだけで先を進む。
護衛と供回りを含め4台の馬車と護衛の騎馬が前後を固める。トーマスの話だと盗賊はまず襲ってこないと。護衛の兵士がいるので、余程の大人数でないとこの規模の隊は襲われないという。但し魔物は別だ。時折獣型が出ては槍で倒しているとの事。
トニーは暇でウトウトしていた。
町まであと一時間くらいの所で馬車が急に止まった。
うへ?っと情けない声を上げるが様子がおかしい。騒がしいのだ。
トーマスが御者席との間の小窓を開けて確認する。
「どうしましたか?」
「ぼっちゃん、ちぃとやばいですぜ。大型の魔物ですぜ。うわっ!兵士が吹き飛んだ!」
するとドカッ!と音と共に馬車が揺れた。するとぐあぁと呻き声が聞こえた。
ガキンガキンと音がしたり、避けろ!とか怯むな!等怒声が聞こえる。
「よくなさそうだね。俺が行こう。護衛の被害も無視できないだろう」
「トニーさん、大丈夫ですか?」
「これでもゴブリンジェネラルを殺っているんでね」
「申し訳有りません。頼みます!」
馬車の外に出ると、凄惨な光景が見られた。馬車が一台潰されており、護衛も半分が倒れている。
奴はイエローエイプだ。
体高3m位で毛長猿をメタボにし顔をキイロにしてデカくした感じだ。
強敵だが、魔法の使い手にとっては大した脅威ではない。
トーマスはヘタレこんだ。
「だ、駄目だ。逃げなきゃ。イエローエイプが何故こんなところにいるんだよ!トニーさん、逃げないと!」
「問題ないぞ。兵士を2人程貸してくれ。というか、俺の護衛だ。魔法を使うから」
トーマスは馬車付きの護衛の兵士2人に、トニーの護衛を命じた。
ブンブンと長い腕を振るっている。
トニーは足場を作成し、飛び跳ねるように駆けて行く。
「おらよ!」
そう言うと、顔の目の前でファイヤーボールを炸裂させた。もろにヒットした。兵士を攻撃するのに夢中でトニーの接近に気が付かなかったのだ。
「ウキーキキキー」
と叫びながら顔を手で覆い、ふらついている。
背後に半円状のアースウォールを展開し、エイプがそこにもたれ掛かる感じになった。トニーはにやりとし、地面に手を付きながらアイスランスを炸裂させ、その体を肛門から串刺しにし、脳天を突き破った。
ポンッ!音と共に魔石とブーツをドロップし霧散していった。
ふう!とため息をつき、ハッとなる。空白の3秒が過ぎたのだ。
レベルが上がった。
エイプは表面は皮膚が厚く、中々剣や槍が刺さらない。なので、ファイヤーボールでよろけさせ、アースウォールに押し付ける。別にエアーボールでも良いが、動きが停まった所にアイスランスを下から上に向って出す。
すると肛門に刺さり、柔らかい内臓を貫き、やがて脳天にの達する。
「トニーさん!貴方一体何者なのですか?トリプルですか?」
「まだです!」
トニーはえっ?と唸る。女性の声だ。
まさかと思い、気配察知を使う。すると30人ばかりの気配を感じる。
「30人位に囲まれている。多分奴らがエイプをけしかけて来た。」
周りを見ると死に掛けている兵士が何人もいる。幸い死亡者はいないっぽいが、あまり時間はない。
しゃあないなと唸りボイントを50使い光魔法を7迄上げた。これでエリアヒール(中)を使える。欠損以外は何とか救える。
「俺を守れ!エリアヒール!」
俺はエリアヒールをミドルとして唱えた。すると怪我をしている兵士が光り出し、傷口が塞がる。
周りからうおぉーと聞こえた。
「陣形を組め!相手は盗賊風情だ!」
俺は陳武なやり方で対応する。少し小高い所から駆けてくるので、奴ら全体をカバーするブラックスモークを発生させ、奴らの進行方向に直径75cm程、長さ170m程の溝を作った。今出せる最大のだ。その土は更に前に積まれている。
多くの賊が引っ掛かった。いきなり目の前に溝があり、そこに向けて落下する。馬の前足が地面を踏まず、落下し、乗っていた者は前方に投げ出された。そして目の前には、この溝が作られるのに削られた土が盛られているのでそこに体を打ち付けていく。中には馬の下敷きになる者もいる。
兵士達は矢を射かけ対処する。トニーは溝の左右にファイヤーボールを投げ、更にアイスウォールを片側に出し、反対側には何人かの兵が矢を射掛けんとして待ち構えているのであった。
食事の為の休憩をするだけで先を進む。
護衛と供回りを含め4台の馬車と護衛の騎馬が前後を固める。トーマスの話だと盗賊はまず襲ってこないと。護衛の兵士がいるので、余程の大人数でないとこの規模の隊は襲われないという。但し魔物は別だ。時折獣型が出ては槍で倒しているとの事。
トニーは暇でウトウトしていた。
町まであと一時間くらいの所で馬車が急に止まった。
うへ?っと情けない声を上げるが様子がおかしい。騒がしいのだ。
トーマスが御者席との間の小窓を開けて確認する。
「どうしましたか?」
「ぼっちゃん、ちぃとやばいですぜ。大型の魔物ですぜ。うわっ!兵士が吹き飛んだ!」
するとドカッ!と音と共に馬車が揺れた。するとぐあぁと呻き声が聞こえた。
ガキンガキンと音がしたり、避けろ!とか怯むな!等怒声が聞こえる。
「よくなさそうだね。俺が行こう。護衛の被害も無視できないだろう」
「トニーさん、大丈夫ですか?」
「これでもゴブリンジェネラルを殺っているんでね」
「申し訳有りません。頼みます!」
馬車の外に出ると、凄惨な光景が見られた。馬車が一台潰されており、護衛も半分が倒れている。
奴はイエローエイプだ。
体高3m位で毛長猿をメタボにし顔をキイロにしてデカくした感じだ。
強敵だが、魔法の使い手にとっては大した脅威ではない。
トーマスはヘタレこんだ。
「だ、駄目だ。逃げなきゃ。イエローエイプが何故こんなところにいるんだよ!トニーさん、逃げないと!」
「問題ないぞ。兵士を2人程貸してくれ。というか、俺の護衛だ。魔法を使うから」
トーマスは馬車付きの護衛の兵士2人に、トニーの護衛を命じた。
ブンブンと長い腕を振るっている。
トニーは足場を作成し、飛び跳ねるように駆けて行く。
「おらよ!」
そう言うと、顔の目の前でファイヤーボールを炸裂させた。もろにヒットした。兵士を攻撃するのに夢中でトニーの接近に気が付かなかったのだ。
「ウキーキキキー」
と叫びながら顔を手で覆い、ふらついている。
背後に半円状のアースウォールを展開し、エイプがそこにもたれ掛かる感じになった。トニーはにやりとし、地面に手を付きながらアイスランスを炸裂させ、その体を肛門から串刺しにし、脳天を突き破った。
ポンッ!音と共に魔石とブーツをドロップし霧散していった。
ふう!とため息をつき、ハッとなる。空白の3秒が過ぎたのだ。
レベルが上がった。
エイプは表面は皮膚が厚く、中々剣や槍が刺さらない。なので、ファイヤーボールでよろけさせ、アースウォールに押し付ける。別にエアーボールでも良いが、動きが停まった所にアイスランスを下から上に向って出す。
すると肛門に刺さり、柔らかい内臓を貫き、やがて脳天にの達する。
「トニーさん!貴方一体何者なのですか?トリプルですか?」
「まだです!」
トニーはえっ?と唸る。女性の声だ。
まさかと思い、気配察知を使う。すると30人ばかりの気配を感じる。
「30人位に囲まれている。多分奴らがエイプをけしかけて来た。」
周りを見ると死に掛けている兵士が何人もいる。幸い死亡者はいないっぽいが、あまり時間はない。
しゃあないなと唸りボイントを50使い光魔法を7迄上げた。これでエリアヒール(中)を使える。欠損以外は何とか救える。
「俺を守れ!エリアヒール!」
俺はエリアヒールをミドルとして唱えた。すると怪我をしている兵士が光り出し、傷口が塞がる。
周りからうおぉーと聞こえた。
「陣形を組め!相手は盗賊風情だ!」
俺は陳武なやり方で対応する。少し小高い所から駆けてくるので、奴ら全体をカバーするブラックスモークを発生させ、奴らの進行方向に直径75cm程、長さ170m程の溝を作った。今出せる最大のだ。その土は更に前に積まれている。
多くの賊が引っ掛かった。いきなり目の前に溝があり、そこに向けて落下する。馬の前足が地面を踏まず、落下し、乗っていた者は前方に投げ出された。そして目の前には、この溝が作られるのに削られた土が盛られているのでそこに体を打ち付けていく。中には馬の下敷きになる者もいる。
兵士達は矢を射かけ対処する。トニーは溝の左右にファイヤーボールを投げ、更にアイスウォールを片側に出し、反対側には何人かの兵が矢を射掛けんとして待ち構えているのであった。
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