ざまぁから始まるモブの成り上がり!〜現実とゲームは違うのだよ!〜

KeyBow

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第1章

第60話 思ったより威力がない!

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 各自MP回復の為にマナポーションを飲んだ。いや俺が飲むように指示をした。

「何よこれ?こんなの飲ますなんて酷いわよ!」

「そう言うなよ!クソ不味いけど、戦闘中にMP不足で殺されたら話にならないからな」

「それ位分かっているわよ。別にあんたを責めた訳じゃないんだから。その、これが終わったら私達と今後どうして行くのかを話し合うんだからね!覚悟なさい!」

 覚悟?変な事を言うな?しかしこの美貌でデレ語は反則だよな?

「初めて飲みましたが、皆さんよくこのようなのを平気で飲めますね」

 おいおい、お前受付嬢をしている時に散々売っていたろう?

 俺は心の中でツッコミを入れつつ、補助魔法を使った。

「2人共これで口直ししておきなよ」

 俺はコップに水を入れて2人に差し出した。

「流石トニーさん!気が利きますね!できる男は違いますね!」

「あら?気が利くじゃない。トニーにしては上出来よ!その、ありがとう」

 アイハは持ち上げてくれるな。うんうん。

 レイラはレイラだな。

 俺は剣を抜いてダンジョンの入り口に向かう。そうすると黙って2人は従ってついてくる。

 アイハは弓を出しいつでも矢を放つ事が出来るようにして進む。

 入り口には見張りはいない。先のダンジョンと同じで、地面から入り口が見え、緩やかに下に下がる感じだ。

 俺は手振りで先に進むぞと示した。

 奥の方から何かがやってきた。
 オークのくせに俺と同じ位の背丈だ。つまりジェネラル種だ。お供にメイジとナイトだ。それとオークが6匹だ。

 やはりジェネラルがいると言う事は奥にはキング種がいる筈だ。 

 ここは先制攻撃あるのみ。ファイヤーボールを早速生成してぶち込む。直径1m位のが2発行けるので投げたが、当然こちらの存在を知られた。

 但し、その瞬間迫りくる炎の塊になす術もなく火だるまになる筈だ。

 やはり上位種は生き残った。

 次にアイハが風魔法を使った。今回マックスまで取れている。

「風の精霊よ!我が求めに応じ、その刃にて敵を打ち滅ぼさん事を!ストリーム!」

 3つの小型の竜巻を発生させ、3体に突撃させた。

 竜巻の中に無数の刃があり、回転しながらその刃が襲い掛かる強力な魔法だ。

 3個の竜巻が襲い掛かる。
 メイジが魔法を放ちナイトも斬りかかるがあっという間に斬り刻み霧散した。
 ジェネラルは剣で一つの竜巻を斬り裂いたが、残りの2つが左右から襲い掛かる。

 片方をなんとか斬り裂いたが、もう1つがジェネラルを斬り裂く。ジェネラルの腕が飛ぶ。

 ヒュン。丁度ジェネラルの剣がこちらに飛んできて、レイラが弾く。

 レイラがダブルスラッシュを使った。スラッシュの倍の威力で、2刃を繰り出す。

 ジェネラルは残った腕でガードしようとしたが、腕はあっさりと斬り裂かれ、もう1刃が首を刎ねた。

 トニーはあれっ?と違和感があった。2人の魔法とスキルの威力が思ったよりない。

 魔石とドロップを拾う。 

 俺には着れそうにない女性用の鎧だ。それと先程弾いたブロードソードだ。俺はロングソードをしまい、ブロードソードにチェンジした。

 レイラは精々胸当てしか着けていなかった。

 ドロップの鎧はバストラインが強調されるが、胸から股間辺り迄をカバーする。守らねばならない心臓、肺、内蔵をカバー出来る。動きやすさ優先で少し谷間が見えてしまうが、その分腕の動きには影響が少なそうだ。胸元は服でカバーかな。

 取り敢えず回収したが、皆もレベルが上がっているようだ。一旦入り口を塞ぎ、先程のポイント迄下がる。

 レイラの装備変更だ。アイハに見張りをお願いした。俺も気配察知が有るから、まず大丈夫な筈だ。
 胸当てを外し、ドロップの鎧を当ててみるとピッタリだ。

 レイラは恥ずかしがっていた。肌着の上に装着していたからだ。

 確かに胸のポッチが見えているが、時間が惜しいからお構いなしだ。

「レイラ、これはどう見ても君が装着するべきだ。良いね?」

 頷くのでそのまま装着する。当然胸を寄せたりしないといけないから触る。あかん!柔らかくて意識がそっちに向く。何故なら彼女が恥ずかしがっているからだ。

「恥ずかしがるな。俺も意識してしまう。よし!胸もちゃんと収まったな。ズレていないよな?」

 装着が終わると、次に急ぎ俺を含め、スキルを取得する。

 レイラとアイハは魔法効果倍(10)だ。アイハに取らせるのを忘れていた。

 そして俺を含めスキル効果倍(20)だ。それを取得してもう一時度ダンジョンに入るのであった。
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