モブ高校生と愉快なカード達〜主人公は無自覚脱モブ&チート持ちだった!カードから美少女を召喚します!強いカード程1癖2癖もあり一筋縄ではない〜

KeyBow

文字の大きさ
34 / 197
第1章(高校生入学編)

第34話 友里愛の本音

しおりを挟む
 僕は入学式が終わっても心ここにあらずだった。
 やってしまった・・・
 しかも盛大に・・・
 特に最後のあれは渚さんのジト目からダメ出しを食らいそうだ。
 折角お近付きになれるかも?と思ったけど、流石に引いたよな。

 教室に行くと誰かに引っ張られてその席に座る。
 隣にはニコニコ顔の渚さんだ。
 怖いです。
 ニコニコ顔に騙されてはいけない。

「トーマス君、かっこよかったわ!」

 渚さん以外に言われたのですが、どう言う事だろうか?

「斗枡君、彼女とかいるの?」

「今度私とデートして下さい!」

「と、ま、す、く、ん??モテモテね。さっきのあれは何?凄かったわと言いたいけど、何であんな事が出来るのかなー!?かなー!?」

 詰め寄られた。

「な、渚さん、本当に躓いたんだ。何とか転けないようにと踏ん張ったらああなっていまして・・・」

「確かに最初は私もやっちゃった!って思ったけど、流石にあそこまですると引くわよ。でも女の子にウケて良かったわね」

 刺々しいが・・・何故?

 「斗枡、ほら答えてあげたら?彼女いるのかって」

「お恥ずかしながら彼女がいた事は無いです」

「キャー!聞いた!彼女いないんですって!ワンちゃんあるかな!?」 

 何のワンちゃんだろうか。

 ガラガラガラ

「ほら座れー!先生だぞお!」 

 残念そうに女の子達が離れていく。

「淺沼、ご苦労様でしたと言いたいが、ちーとやり過ぎだぞ!お前何処かの雑技団にでもいたのか?」

 アハハハと皆が笑う。

「まあ良い。淺沼のは(バトルスーツ)民生のじゃないよな?あの動きからすると自衛隊のか?ってそう言う事か。ってどんなふうに座ってんだ?バラバラだな。顔と名前が覚えられんから出席番号順に・・・」 

「先生!」

「何だ?お前は?」

「渚です。せめて1週間このままにしませんか?誰が何処に座ったか座席表を作って演台に置いておきますから」

「そうか。反対の奴いるか?・・・よしいないな。じゃあ明日のオリエンテーション迄に作ってくれ。それでは改めて・・・」

 ホームルームが終わり、下校となった。

「さあ行くわよ!」

 渚さんに腕を組まれ、強制連行されています。
 もう少し他の人とも話したかったな。
 女子のあっ!という感じに残念そうにしている姿があったけど、やっぱり渚さんは人気者だな。

 色恋なしでとはいえ渚さんを専有しているから、女子に総スカン食らわないようにしなきゃね。

「斗枡、君が羨ましい・・・」

 田仲君は僕にそう言い今日は別れた。

 AカップかBカップだろうか、慎ましい胸が腕に当たる。
 それでも柔らかい。

 離すと何処かに行ってしまいそうと思われたかな?がっしりホールドされております。

「斗枡君って彼女いないんだ。私もいないんだ。って君、私の胸小さいって思ったでしょ?」

「いや、その、当たっていて・・です」 

「ですって何?当たっているんじゃなく当てているのよ。全く女の子にここまでさせて。私3月生まれで今が色々な成長期なの。斗枡君は胸の大きい子が好きそうだけど、今に私に付き合ってくれって言わせる位大きくなるんだからね」

 何が言いたいのか?
 胸の大きさにコンプレックスを抱いているのかな。

 渚さんは時折知り合いにバイバイと手を振っている。
 やはり女子からの人気は高い。
 勿論男子からは絶大な人気があるので、男子からの怨嗟の視線が痛い・・・

 学校からギルドまでは近いので歩いて向かう。
 先程はポニーテールだったけど、今は解いて腰までのストレートが眩しい。
 しかし・・・何故僕はこの人と腕を組んで歩いているのか?不思議だ。

 勿論渚 友里愛は目的があり斗枡に近付いている。

 彼女からすると斗枡の顔は平凡。
 どこにでもいるモブとしか思えない。
 しかしその見た目とは違い、ラビリンスでは自分達が尻尾を巻いて命からがら逃げてきた魔物をサクッと倒している。

 何とか入り口に戻るとどう見ても、彼と2人の女が自分達より先にラビリンスから出る所だった。

 つまりボスを倒してホールを使った事を意味する。
 間違いなく自分や姉より強い。 
 姉に買って貰ったバトルスーツは学校に着ていけない。
 怖くてバトルスーツが無いとラビリンスに入れそうにない。
 学校の授業や課題で入らざるを得なく、その場合自力で購入した以外のバトルスーツを着られない。

 となるとバトルスーツを自力で買わないといけない。
 偶々知り合った同じクラスの斗枡に助けて貰おうとしたのだ。

 また、魔物に追われていて、彼が倒してくれなかったら追い付かれて殺されていた可能性が高い。
 姉のパーティーリーダーは認めなかったらしいが、自分も姉も彼が命の恩人だとなった。

 姉の話だと見た事のない探索者だし、顔付きから自分と同じで今年入学する者の可能性が高いとなり、再会を心待ちにしていた。

 やはりいた。
 贔屓目に見ても髪型が超ダサい。
 身なりにあまり気を使わないのだろうか?
 ちらっと見掛けた連れの女性は美少女と美人だった。
 顔については負けるつもりはないが、胸が・・・

 多分巨乳好きなんだろうと思う。
 そんな中、ちょっと強気に行ったらこの前の事に引け目を感じていたようで、まさかまさかであっさりとパーティーを組んでくれるようだ。

 見た感じ流される性質に見えるから、陰ながら操るつもりで行かないと、色仕掛けをする他の女に取られ兼ねない!
 だから急いでパーティー登録をしなきゃなのよ!

 それに並々ならぬオーラと直感でこの人は違う!と感じた。
 私の事を見た目じゃなく中身で見ようとしている。

 でも胸を見て残念そうにしていたのは駄目ね!しばいてやる!

 凄いカーヴァントを持っているのかしら?

 にしてもバトルスーツが凄いのもあるけど、あの身のこなし凄すぎたわ。
 ちょっと格好良いかもって思ったわ。

 駄目よ。
 彼から告白させるの。
 そしたら仕方がないわねって言ってオッケーするの。
 私のプライドにかけて私からは告白しないわ。
 これでもマドンナと言われていたのよ!

 そんな事を思いながら歩いていると、ギルドが入っている市役所に着いた。

「友里愛さん、少し待っていてね」

 プルルル、プルルル・・・

「はーい!麗しの姉璃音とは私の事よ!」

「テンション高いね!」

「どうしたの?」

「今市役所に着いたんだ。クラスメイトとそっちに行くからその連絡だよ」

「じゃあ待っているわ」

「よし、愛姉に連絡したから、さっと手続きをしてくれるよ!」

 そうして2人はギルドのあるフロアへと進んでいった。
しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

転生したら遊び人だったが遊ばず修行をしていたら何故か最強の遊び人になっていた

ぐうのすけ
ファンタジー
カクヨムで先行投稿中。 遊戯遊太(25)は会社帰りにふらっとゲームセンターに入った。昔遊んだユーフォーキャッチャーを見つめながらつぶやく。 「遊んで暮らしたい」その瞬間に頭に声が響き時間が止まる。 「異世界転生に興味はありますか?」 こうして遊太は異世界転生を選択する。 異世界に転生すると最弱と言われるジョブ、遊び人に転生していた。 「最弱なんだから努力は必要だよな!」 こうして雄太は修行を開始するのだが……

異世界転生、防御特化能力で彼女たちを英雄にしようと思ったが、そんな彼女たちには俺が英雄のようだ。

Mです。
ファンタジー
異世界学園バトル。 現世で惨めなサラリーマンをしていた…… そんな会社からの帰り道、「転生屋」という見慣れない怪しげな店を見つける。 その転生屋で新たな世界で生きる為の能力を受け取る。 それを自由イメージして良いと言われた為、せめて、新しい世界では苦しまないようにと防御に突出した能力をイメージする。 目を覚ますと見知らぬ世界に居て……学生くらいの年齢に若返っていて…… 現実か夢かわからなくて……そんな世界で出会うヒロイン達に…… 特殊な能力が当然のように存在するその世界で…… 自分の存在も、手に入れた能力も……異世界に来たって俺の人生はそんなもん。 俺は俺の出来ること…… 彼女たちを守り……そして俺はその能力を駆使して彼女たちを英雄にする。 だけど、そんな彼女たちにとっては俺が英雄のようだ……。 ※※多少意識はしていますが、主人公最強で無双はなく、普通に苦戦します……流行ではないのは承知ですが、登場人物の個性を持たせるためそのキャラの物語(エピソード)や回想のような場面が多いです……後一応理由はありますが、主人公の年上に対する態度がなってません……、後、私(さくしゃ)の変な癖で「……」が凄く多いです。その変ご了承の上で楽しんで頂けると……Mです。の本望です(どうでもいいですよね…)※※ ※※楽しかった……続きが気になると思って頂けた場合、お気に入り登録……このエピソード好みだなとか思ったらコメントを貰えたりすると軽い絶頂を覚えるくらいには喜びます……メンタル弱めなので、誹謗中傷てきなものには怯えていますが、気軽に頂けると嬉しいです。※※

出戻り勇者は自重しない ~異世界に行ったら帰って来てからが本番だよね~

TB
ファンタジー
中2の夏休み、異世界召喚に巻き込まれた俺は14年の歳月を費やして魔王を倒した。討伐報酬で元の世界に戻った俺は、異世界召喚をされた瞬間に戻れた。28歳の意識と異世界能力で、失われた青春を取り戻すぜ! 東京五輪応援します! 色々な国やスポーツ、競技会など登場しますが、どんなに似てる感じがしても、あくまでも架空の設定でご都合主義の塊です!だってファンタジーですから!!

素材ガチャで【合成マスター】スキルを獲得したので、世界最強の探索者を目指します。

名無し
ファンタジー
学園『ホライズン』でいじめられっ子の生徒、G級探索者の白石優也。いつものように不良たちに虐げられていたが、勇気を出してやり返すことに成功する。その勢いで、近隣に出没したモンスター討伐に立候補した優也。その選択が彼の運命を大きく変えていくことになるのであった。

~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる

僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。 スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。 だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。 それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。 色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。 しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。 ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。 一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。 土曜日以外は毎日投稿してます。

レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!? 成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに! 故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。 この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。 持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。 主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。 期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。 その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。 仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!? 美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。 この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました

夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。 スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。 ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。 驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。 ※カクヨムで先行配信をしています。

処理中です...