ダンジョンから始まる異世界生活〜異世界転移した勇者なのに誰も拾ってくれませんから、ダンジョン攻略しちゃいます〜へなちょこ勇者の成長記

KeyBow

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第5章

探られた

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 晃達は順調にダンジョンを進んでいた。本格的な攻略に取り組み出してから数日が経過し、今日は攻略ではなく、お金を稼ぐ為の日だった。

 何事もなく進み、19階層では20階層から上がってきていた主を倒す。20階層付近にいるのだが、19階層に上がるまでに大抵倒され、20階層でリポップするのだ。目的の主を倒し、ダンジョンを後にした。
 ダンジョンを出て屋敷に向かって引き上げていると覆面をした者達が現れて

「言いつけをちゃんと守っているようだな。俺達も言いつけを守っている限りは手を出さないでおいてやるからな。まあせいぜい低階層で稼ぐんだな」

 それだけを告げ、去りかけたが、忘れていました的に続きを述べた。

「念のた為に聞くがダンジョン攻略をしようだなんて準備なんぞしてないだろうな?」

 そんな捨て台詞を吐いて消えていく。間髪入れずにソレイユが後つけていく。

 元々ソレイユは尾行などが得意だった。ましてや神からの隠密に適した能力を得てからは本気で尾行をするソレイユを見つけられる者はまずいない。


 1時間ほどでソレイユが戻ってきた。もちろん尾行されるなどというようなヘマはやらない。

「ソレイユ大丈夫だったかい?」

「うふふふ誰に物を言っているの?勿論ばっちりよ。ばっちりだから、ねえねえ、褒めて!褒めて!」

「えっ?あいつらがどこの手の者か分かったの?」

「当たり前よ。私を誰だと思ってるの。ねえねえ褒めて褒めて!」

 晃は褒めてと催促をするそんなソレイユの頭を撫でて

「えらいぞソレイユ。さすがだな。頼りにしてるよ!」

 褒められ、頼りにされているというものだからソレイユは機嫌が良かった。

 ソレイユの報告だと奴らが入った屋敷は2のダンジョンを攻略している最中の団で、評判が良くない所だと言う。強引な手を使い、敵対する団とのいざこざが絶えない団だと言う。

 明日からしばらくソレイユを筆頭に隠密行動が得意な者達を集め、奴らの屋敷を見張る事になる。

 こその屋敷から出てきた者達が晃達を監視していたりすればビンゴである。

 3日程してやはりその屋敷を出入りしている者達が晃の屋敷の見張りをする為に近くにある屋敷に陣取り見張っていた。見張っていた者と屋敷から来た者とが入れ替わったという。そしてその見張っていた者達をつけるとやはり同じ屋敷に戻っていったと。晃はこいつらバカかと思う。

 監視している側が尾行されるとは思わなかったのだろうか。

 ただ今後の手札にはなるが今のところどうこうするわけではない。ただちょっかいを出してきているところがどこかわかったので、ターニャに相談し、奴らが何者かについて詳しく調べるようお願いをしておいた。

 そしてダンジョン攻略は着々と進んでおり、それから一週間でそれぞれ50階層、50階層、60階層を進んでいる感じであった。
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