ダンジョンから始まる異世界生活〜異世界転移した勇者なのに誰も拾ってくれませんから、ダンジョン攻略しちゃいます〜へなちょこ勇者の成長記

KeyBow

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第5章

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 晃はウキウキしていた。不謹慎ながらこの世界に来て初めて街を出て旅をするので、浮かれていたのだ。

 この世界で旅をするという事がどういう事かよく分かっていなかった。準備をする物は大輔達から聞いており、必要な物を集め、収納に入れていく。

 基本食料は道中のおやつ位で、その都度屋敷に帰って来れば問題はない。ただ野営するにしろ、宿に泊まるにしろ丸1日は屋敷に帰って来ないような日も作った方が良いと周りから言われていた。

 それは旅というのがどういうものか、本来の旅がどういうものかというのを知っておくのも勉強のひとつだという話になったからだ。その為、普通に冒険者が旅をする為の物を一式準備していた。

 最もダンジョンで野営へをしたりしているので、ある程度のことはわかるが馬車の旅では初めてである

「ねぇ、隣の街はどんな感じなの?大きいの?小さいの?」

 晃のはしゃぎ様にサクラが聞いてきた。

「あっ!ひょっとして晃様は街を出た事が無いのですか?」

「うん。そうなんだ。実はあの街しか知らないから、見る物全て新鮮なんだ。大きな山とか見えたりするのかな?」

「どうでしょうか?ちょっとした山はありますが、晃様の気に入る山が有るかですね!」

「あの人達は何をしているの?」

「あの者達は木の実を採取していますよ」

 次から次へと晃の質問が続き、主にサクラとターニャが答えていた。

 しかし、最初こそ晃のテンションが高かったが、次第に口数が減ってきた。
 しきりにお尻を擦り始めたのだ。
 ハッとなったレヴィが何かを言い掛けたが、ローランが

「ぐははは。晃よ、お前尻が痛いんだろ?」

「は、はい」

「そりゃあ、硬い椅子にそのまま座れば痛いわな。さっきサクラのアドバイス聞いてなかっただろう?人の話はちゃんと聞こうぜ」

 晃ははしゃぎすぎていてアドバイスを聞き漏らしていたのだ。

 結局途中から布団を出して、椅子に横になり、サクラに膝枕をして貰っていた。

 そんな馬鹿な晃はともかく、初日は順調に終わり、小さな村をいくつか過ぎて、途中屋敷に戻り馬を替え、トイレに行ったりしていた。

 ローランは旅を舐めていた晃にきつく諭すのではなく、身を持って報いを受けさせ、一度痛い目に合わせる事にしたのだ。

 しかも、身体を慣れさせる必要があるとして、回復魔法を使うのは、襲撃を受けて戦闘になった時のみにした。命に関わるからだ。
 翌朝出発の時には回復魔法を使わせるがそれまでは許さなかった。

 実は旅慣れていない晃なので、戦闘時は晃の指示に従うが、旅の馬車の中ではローランに従うようになっていたのだ。

 初日は一旦屋敷に戻ってから宿に向かった。

 初日は中級宿にして、部屋割はローランとレオナが当然同室で、後は3人部屋が一つと、4人部屋が一つだった。

 晃は風呂の後、ベッドでお尻丸出しだった。恥ずかしがっていたが、赤く腫れたお尻を、くじ引きで同室を勝ち取ったルーシーとエニーに撫でられていた。二人は可愛いと悦に入ってはいたが、薬を塗っていたのだ。

 染みていて痛がっていたが、効き目はバツグンで、腫れはかなり引いていた。

 その後は眠気に勝てなかった晃は、半分眠っていて、寝ぼけざまに、エニーを後ろから抱き締め、ひたすら胸を揉んで、更に直接触りながら遂に眠りに落ちるのであった。
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