異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow

文字の大きさ
34 / 241
第1章

第34話 賊との戦い

しおりを挟む
 町を出て少しすると気になる事があった。妙に後ろから歩いて来る者の視線が気になる。

「ニーナ!」

「分かっている。殺気を感じるからお前達も戦う準備をしておけ。戦えないだろ?基本的にアタイがやるから、お前達は自分の身を守る事だけを考えろ。レオンは厳しそうだな。アイリーン、後ろを向くな」

「いや、上から石を投げるとか位は出来ますよ」

 ニーナは頷いた。

「では戦闘になったらアイリーンを抱えて飛び、上から援護を頼む」

 そうこうしていると、馬に乗った奴が3騎通り過ぎていった。その後前方にて先程の騎馬の3人が道を塞ぎ、シミター、ショートソード、ナイフを手にしていた。

「来たな」 

「よお兄ちゃん。昨日は仲間が世話になったようだな。兄ちゃんのお陰で町に入れなくなったじゃないか。落とし前をつけろや!」

 俺はため息をつく。

「ほう、姉ちゃんが増えてるじゃねえか。荷物と女を置いていけば、命までは取らずに見逃してやる。ぐはははは」

 そうしていると後ろから歩いていた奴等も追い付き、囲まれていった。

 俺はため息をついた。賊は昨日絡んできた奴だった。

「昨日の怪我はこいつらの仕業だが、こいつらは殺しても良いのか?」

「構わんが、心が壊れ兼ねんぞ!?」

「こいつらをここで見逃せば、他の人達が被害に遭う。俺は人を殺した事が有るから大丈夫だ。馬側の3人を任せてもよいか?」

「承知した」

「おいこら!随分舐めた事を言ってんじゃねえか。気が変わった。男も殺さずに捕らえろ。こいつの目の前で女を犯してやる。おいグレン、お前は赤毛とやれ。俺は黒髪だ。女を皆で回した後、こいつはロンに掘らせ、その後は手足をもいでポイ捨てだ。いや、駄目だ。目は潰すな!こいつの目の前で女供を犯してやり、女供が見ている前で喉を掻っ切ってやる!」

 「ぐへへへへ」と下卑た笑いを発しながら奴らが近付いて来る。

「クズが。私を相手にそんな事が出来ると思っているのか?」

「おい。仕方なく一緒にいる奴は逃げろ。一瞬でぺったんこだ。死にたくなければ武器を捨てて投降しろ」

「おい聞いたか!?投降しろだと!今日1番笑える話だぜ。ぐはははははは」

 周りも一斉に笑い出す。

 アイリーンは俺の後ろで震えている。

「大丈夫だ。君は何もしなくても良い。身を守るだけでよいから」

 先ずは1人が斬り掛かってきたので剣で受け止めた。アイリーンが援護の為に足元にウインドカッターを放ち、地面を穿ってくれた。これで先制攻撃を受けた。

「く、黒髪の女が魔法を使いやがった」


 怯んだのか奴らは1度下がったが、俺は念の為先手を打たせたのだ。

「終わりだ。死ね!」

 俺は手を前方に翳して高さ3m程まで上がり、賊の上から大岩の1つを放り出した。

 ドスン。

 後方から来ていた者達の上に岩が発現すると、無慈悲に落下して賊達は岩の下敷きだ。アイリーンは口に手をやり「えっ!」と唸った。まさかレオンが人を相手にぺったんこさんをするとは思わなかったのだ。ニーナも唖然とした。聞いてはいたが、賊共が家よりでかい大岩の下敷きになったのだ。でかい岩が目の前に現れたのだ、釘付けになるなというのは無理な話だ。

 残りは騎馬の3人だ。
 尻餅をついて「ひぃー」と唸り、立ち上がると「うわあああああ」と叫びながらニーナに斬り掛かって行った。

 ニーナは冷静に剣を3振りしたが、1振りする度に首が1つ飛んでいった。

 呆気にとられる程の一方的な戦闘だった。無駄のない華麗な剣捌き。つい見惚れていた。喋らなければ武者振り尽くしたくなる程の美貌の持ち主だ。ただし、中身はおっさん臭いが・・・

 そうして賊共との戦闘は一方的に、俺達の勝利で終わったのであった。
しおりを挟む
感想 19

あなたにおすすめの小説

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

インターネットで異世界無双!?

kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。  その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。  これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。

商人でいこう!

八神
ファンタジー
「ようこそ。異世界『バルガルド』へ」

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」 俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」 ハーデス 「では……」 俺 「だが断る!」 ハーデス 「むっ、今何と?」 俺 「断ると言ったんだ」 ハーデス 「なぜだ?」 俺 「……俺のレベルだ」 ハーデス 「……は?」 俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」 ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」 俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」 ハーデス 「……正気……なのか?」 俺 「もちろん」 異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。 たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~

エルリア
ファンタジー
HOTランキング1位ありがとうございます! 2000年代初頭。 突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。 しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。 人類とダンジョンが共存して数十年。 元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。 なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。 これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~

さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。 キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。 弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。 偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。 二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。 現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。 はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!

ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜

KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞 ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。 諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。 そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。 捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。 腕には、守るべきメイドの少女。 眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。 ―――それは、ただの不運な落下のはずだった。 崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。 その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。 死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。 だが、その力の代償は、あまりにも大きい。 彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”―― つまり平和で自堕落な生活そのものだった。 これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、 守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、 いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。 ―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。

処理中です...