異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow

文字の大きさ
149 / 241
第2章

第149話 2人の女性の思惑

しおりを挟む
 初日の講習は何事もなく終わり、皆で引き上げようとしていたが、阿雅佐君と椎那君が女性達に話し掛けられていた。

 魔法使いと神官の装いの2人にだ。
 どうもどちらか、又は、2人共身分の高い者のようで、女騎士はパーティー員というよりも、護衛の騎士の振る舞いだ。

 時折深々とお辞儀をしていて、2人は困惑している感じだ。
 ちらちらと俺とさくらの方を見ていたが、次はシャルルと話していて、次いでさくらも混じり女4人で話をしていた。

 そうそう、男子のうちこの2人は剣道部のキャプテンと副キャプテンで、剣の腕は中々だった。
 ただ、競技やスポーツの域での話で、お行儀よく剣道のルールでやれば、ニーナにも10回に1度は1本取れるかも?といった腕前で、時折この女性が品定めするかのように見ていたなと思う。

 すると俺の所に女性陣4人が来た。
 そして魔法使いの方が話し掛けてきた。多分この女性がリーダーだろう。

「レオン様。お初にお目に掛かります。ご挨拶が遅くなり申し訳ありませんでした。私はコナリナス・ラルクス・ハンニバールで、こちらが妹のイリーデ・ラルクス・ハンニバールです」

「イリーデ・ラルクス・ハンニバールでございます。以後お見知りおきを」

 因みに称号の後ろにスが入ると当主の子を意味する。

「えっ?まさか?」

「レオン様はあの変態、コホン。父たるハンニバール公爵と血の兄弟になられたと。珍しくこの町にいる兄弟姉妹の全てを集め、話されていました。変態さんにお願いがございます」

「ちょっと待て、初対面で変態呼ばわりとは何故だ?」

「血の兄弟となったと言う事は、父の前で女とまぐわったのですわよね?ですから変態さんなのですわ」

「コナリナス、確かにレオン様には変態な所も多分ありますが、今回はまだ公爵からロンベルの件のお許しが出る前で、彼らを許して貰う為に体を張ったのですわ」

「お姉様、それは聞いてはおりますが、それでも私は父のように人前で姦淫出来るような変態を伴侶にはしとうございません。コホン。変態かどうかさておき、1つお願いがございます」

「俺で可能な事か?」

「さくら様と話はついておりますが、シイナ様とアガサ様についてです」

「あの2人がどうかしたのか分からないけど、俺は大して知らない者、単なる同郷者だから基本的にさくらさんが承諾しているなら、追認するだけだがなんだろう?」

「はい。私がアガサ様を、イリーデがシイナ様とお付き合いをさせていただきたくそのお願いです」

「何故俺に聞く?君達が彼らに告白するのを止める権利は俺にはないぞ」

「はい。恐らくどちらかがさくら様のパーティーに入り、男性と女性が半々のパーティーになり、シイナ様かアガサ様のどちらかがさくら様の元を離れ、あの騎士達とパーティーを組む事になります。それでこの後クマーシャルのアカデミーにさくら様達6名が通われると聞き、私達も加わりたいのです。そうするとクマーシャルではレオン様の庇護下に入る必要があると思いますので」

「そう言う事か。確認するけど、それは公爵の指示か?」

「いえ。父上はレオン様達異世界人が初心者講習を受けると伝えてきただけで、行きたい者は講習にねじ込むから申告せよと。又、本日から剣聖様の稽古を付けてくれるから参加したい者も申告せよと言われ、自主的に参加しております。勿論シイナ様とアガサ様に告白した後の結果でしょうが、さくら様の話ですと2つ返事で良い返事を貰えるそうです。何でも逆に私達の事を気になり、それとなく恋人がいるか聞いて欲しいとさくら様に話されていたそうです」

「公爵の指示じゃないんだな。君達もアカデミーに行くとして、公爵の許可は?それとアカデミーは簡単に入れるのか?口振りだと行くのが当たり前だが」

「全て問題ございません。父上の指示は1つとしてありません。ひょっとしたらレオン様か他の異世界人の伴侶に娘の誰かを充てがうつもりだったのかも分かりませんが、あんな変態でも政略結婚を指示しませんが、本当は姉妹の誰かをレオン様に嫁がせたいのだと思います。ですが、残念ながらあの変態の思惑通りに動く気はございませんし、そのつもりもありません。ただ、私達はお2人に惚れたとだけ申し上げます。それと許可は問題ございません。また、アカデミーはお金を積めば魔力持ちなら入れます。勿論高額の為、そのお金を出せるのは有力者の子か、国に認められた実力者の為問題ございません」

 公爵の予測と少し違うだろうが、悔しいが公爵の予測の範疇の行動になるが、あくまで2人の意思で決めたと言う。

 俺は許可と保護化に入れる許可を出し、アイリーンに説明をするのであった。

 ・・・ 
 まだ阿雅佐君と椎那君が告白される前だけど、告白されて受け入れる前提で話を進めても良いよね!さっきは軽い挨拶と、彼らのパーティーリーダーが誰かを確認していただけだったようだけど。
 ・
 ・
 ・
リア充爆せろ!
・・・
しおりを挟む
感想 19

あなたにおすすめの小説

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」 俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」 ハーデス 「では……」 俺 「だが断る!」 ハーデス 「むっ、今何と?」 俺 「断ると言ったんだ」 ハーデス 「なぜだ?」 俺 「……俺のレベルだ」 ハーデス 「……は?」 俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」 ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」 俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」 ハーデス 「……正気……なのか?」 俺 「もちろん」 異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。 たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

商人でいこう!

八神
ファンタジー
「ようこそ。異世界『バルガルド』へ」

インターネットで異世界無双!?

kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。  その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。  これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。

はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~

さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。 キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。 弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。 偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。 二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。 現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。 はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!

収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~

エルリア
ファンタジー
HOTランキング1位ありがとうございます! 2000年代初頭。 突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。 しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。 人類とダンジョンが共存して数十年。 元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。 なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。 これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。

ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜

KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞 ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。 諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。 そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。 捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。 腕には、守るべきメイドの少女。 眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。 ―――それは、ただの不運な落下のはずだった。 崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。 その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。 死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。 だが、その力の代償は、あまりにも大きい。 彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”―― つまり平和で自堕落な生活そのものだった。 これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、 守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、 いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。 ―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。

処理中です...