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第3章
第227話 カーラへの尋問
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俺は憔悴しきったアーリバンの第2王女であるカーラに向き合っていた。
げっそりと痩せ髪もボサボサ、肌は荒れ放題と、召喚直後に見たあの傲慢そうな美女の面影はまるでなかった。
かつては綺麗だったドレスは痛み、シミだらけだ。
おまけに臭い・・・
女に臭いと言いたくはないが、もしも今裸になり誘ってきてもその場を後にするだろう。
それ程に酷い状態だった。
悩んだ末に俺はアウィンを呼んだ。
「悪いが風呂に入れて着替えさせてやってくれ。以前見たあの自信に満ちた姿からは想像がつかない酷い状態だ。せめて身綺麗にしてやりたい」
アウィンはカーラが身柄を拘束されている部屋に入るとしかめっ面になるも頷く。
カーラに身体を洗い、着替えましょうとアウィンが告げると少し表情を明るくして黙って従っていく。
1時間程で準備が出来たと言われ、カーラと再び向き合う。
頬はコケ、病的に痩せているが元々美人なのもあり、小綺麗になると多少は見られる姿になった。
「俺が誰か分かるか」
首を横に振る。
無理もない。40人を召喚し、その後数時間もしないうちに俺たちはここを離れたのだ。
「召喚した者の中に1人だけ違う格好をした者がいたのを覚えているか」
「は・・・い」
声はか細く、今にも倒れそうな感じだ。
「召喚した理由等聞きたいが、それは後で良い。魔王に攻められたようだが何があった?」
目をキョロキョロさせ、挙動が変わった。
そして助けてとか、何でもしますから痛くしないでと言い、俺にご奉仕を始めた。
キスをし、股間を弄り始めたのだ。
俺が唖然としているとアウィンが引き剥がした。
アウィンに任せ部屋を出る。
まさかの行動に狼狽えたが、よくよく考えれば想定内の自体だ。
恐らく性的に酷い目に合わされ、奉仕を強要されていたのだろう。
声を掛けた俺を見た時、一瞬体を強張らせていたのは折檻されると思い、反射的に奉仕を始めたのだろう。
アウィンもそれを悟ったのか、優しい声を掛けていた。
カーラの啜り泣く声が聞こえた。
困った。これは俺だと尋問する事が出来ない。
仕方がないのでアイリーンとみっちゃんに事情を話し、聞きたい事を告げて尋問を任せた。
しかし、2人は感情的になってしまい、最後はカーラが許してくださいと懇願している声が聞こえて断念。
その後ニーナやらシャルルも尋問を試すが、皆駄目だった。
どうやらアウィンにのみ心を許している感じだ。
なのでアウィンに託さざるをえなくなった。
暫くの間カーラへ食べ物を食べさせたりの世話をアウィンがしつつ、合間合間に話を聞き出してくれていた。
げっそりと痩せ髪もボサボサ、肌は荒れ放題と、召喚直後に見たあの傲慢そうな美女の面影はまるでなかった。
かつては綺麗だったドレスは痛み、シミだらけだ。
おまけに臭い・・・
女に臭いと言いたくはないが、もしも今裸になり誘ってきてもその場を後にするだろう。
それ程に酷い状態だった。
悩んだ末に俺はアウィンを呼んだ。
「悪いが風呂に入れて着替えさせてやってくれ。以前見たあの自信に満ちた姿からは想像がつかない酷い状態だ。せめて身綺麗にしてやりたい」
アウィンはカーラが身柄を拘束されている部屋に入るとしかめっ面になるも頷く。
カーラに身体を洗い、着替えましょうとアウィンが告げると少し表情を明るくして黙って従っていく。
1時間程で準備が出来たと言われ、カーラと再び向き合う。
頬はコケ、病的に痩せているが元々美人なのもあり、小綺麗になると多少は見られる姿になった。
「俺が誰か分かるか」
首を横に振る。
無理もない。40人を召喚し、その後数時間もしないうちに俺たちはここを離れたのだ。
「召喚した者の中に1人だけ違う格好をした者がいたのを覚えているか」
「は・・・い」
声はか細く、今にも倒れそうな感じだ。
「召喚した理由等聞きたいが、それは後で良い。魔王に攻められたようだが何があった?」
目をキョロキョロさせ、挙動が変わった。
そして助けてとか、何でもしますから痛くしないでと言い、俺にご奉仕を始めた。
キスをし、股間を弄り始めたのだ。
俺が唖然としているとアウィンが引き剥がした。
アウィンに任せ部屋を出る。
まさかの行動に狼狽えたが、よくよく考えれば想定内の自体だ。
恐らく性的に酷い目に合わされ、奉仕を強要されていたのだろう。
声を掛けた俺を見た時、一瞬体を強張らせていたのは折檻されると思い、反射的に奉仕を始めたのだろう。
アウィンもそれを悟ったのか、優しい声を掛けていた。
カーラの啜り泣く声が聞こえた。
困った。これは俺だと尋問する事が出来ない。
仕方がないのでアイリーンとみっちゃんに事情を話し、聞きたい事を告げて尋問を任せた。
しかし、2人は感情的になってしまい、最後はカーラが許してくださいと懇願している声が聞こえて断念。
その後ニーナやらシャルルも尋問を試すが、皆駄目だった。
どうやらアウィンにのみ心を許している感じだ。
なのでアウィンに託さざるをえなくなった。
暫くの間カーラへ食べ物を食べさせたりの世話をアウィンがしつつ、合間合間に話を聞き出してくれていた。
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その後、そのカードに血を掛けるとその魔物が召喚され使役できる事が判明した。
彼らは通称カーヴァント。
カーヴァントを使役する者は探索者と呼ばれた。
カーヴァントには1から10までのランクがあり、1は最弱、6で強者、7や8は最大戦力で鬼神とも呼ばれる強さだ。
しかし9と10は報告された事がない伝説級だ。
また、カードのランクはそのカードにいるカーヴァントを召喚するのに必要なコストに比例する。
探索者は各自そのラビリンスが持っているカーヴァントの召喚コスト内分しか召喚出来ない。
つまり沢山のカーヴァントを召喚したくてもコスト制限があり、強力なカーヴァントはコストが高い為に少数精鋭となる。
数を選ぶか質を選ぶかになるのだ。
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彼らは二世と呼ばれ、例外なく特別な力を持っていた。
そんな中、ラビリンスに入った自衛隊員の息子である斗枡も高校生になり探索者となる。
勿論二世だ。
斗枡が持っている最大の能力はカード合成。
それは例えばゴブリンを10体合成すると10体分の力になるもカードのランクとコストは共に変わらない。
彼はその程度の認識だった。
実際は合成結果は最大でランク10の強さになるのだ。
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