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第4章

ポータル

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 当夜は自分にヒールを掛け、怪我を治す。限定的な条件だが魔法が使えたが、制限があるようだ。システムメッセージで警告があった。
 魔力が回復しないのだ。だから向こうの世界から持ってきた魔力が切れると魔法が使えない。
 ギフトは別物のようで、無限収納がそうだった。

 そして転送前に取得したギフトは登録した相手とホームに指定した場所に移動できるポータルだ。強制転移されるまでの残り1分で咄嗟に取得と設定をした。体を接触している者であれば一緒に移動できるようだ。ホームの設定までは間に合わず、今設定しようとすると何故か日本の自宅をのみしか選択出来なかった。設定する者はシャクラ、スクーニャ、ルナを辛うじて設定していた。

 俺はベッドから降りて体に付いた管やら電極を外した。そうすると慌てた看護師達が駆け寄ってくる。何処も怪我がない旨を伝え、強引に退院をしようとするも、担当医を呼んできて俺を診察する。俺は研修医だと説明し、登録番号等を伝え確認をして貰う。医学知識を持っていて自らを正常と判断し、筋力の大幅な低下以外の症状がないと説明し渋々納得させた。
 親に連絡をして貰い、あり得ないと驚きつつも明日にならないと迎えに行けないとい言うので、お金を送って貰えれば自力で帰ると説明し、後日退院手続きをするものとして病院に務める親の知り合いの医師にお金を振り込んで貰った。それを交通費として渡され、手続きや精算は後日とし、退院し病院を後にする。

 服は向こうのだから違和感満載だが仕方がない。
 一旦バスで駅まで向かう事とし、外から病院を改めて見てみると、所謂障害者支援施設を兼ねた大きな総合病院という感じだった。

 コミュニティーバスで駅に向かい、駅につくと誰もいない所に行き、早速ポータルを試すもシャクラとスクーニャが駄目で、ルナを選ぶと移動できた。
 どうやら何処かの別荘に居るようで、当夜を見たルナとマリーが当夜に抱き着いて泣いている。当夜は二人を抱きしめて落ち着かせ、状況の確認と説明の為の話をした。どうやら当夜の近くに転移させられたようだが、当夜が落下していった崖の近くの山中に放り出されたぽっい。どうも魂が繋がっていて当夜とセットで転移されたっぽいとかいせきをする。
 こんな状況だがマリーが特に慌てて説明をしてきた。ドールシステムの最終フェーズの期限が残り1日程度しかないと。どうも転移してから既に2日が経過していて今はお腹が物凄く空いていると言うので収納から食べ物を出して食べさせた。その間に二人がいた痕跡をできるだけ消して、マリーを伴いポータルで移動した。
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