神獣使いは魔法の使えない魔法使い!〜異世界召喚された魔法使いはヌンチャクの使い手だった!奴隷少女と格闘派魔法使いの異世界成り上がり物語!〜

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第一章 召喚編

第3話  説明

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 国王が話すとは言え、椅子が用意されたので促された3人はそこに座った。まずは側近が国王から説明と挨拶をするとし、改めて国王を紹介した。

「改めてご挨拶申し上げる。私がこの国を収めるバロン=ガラリック三世である。御三方は訳あって異世界召喚によりこちらに来て貰っておる。召喚に応じて頂きまことに感謝しておる。質問や思う所もあると思うが、まずはこちらの話を聞いては貰えぬだろうか?話の最中に知りたい事も増えると思うのでな。その前に先ずは名前を教えてはくれぬか?」

 見た目の年齢順に話した。

「お初にお目に掛かります。私は渡井 剛、21歳の大学生です。質問は多々有りますが、先ずは話を聞きましょう」

「俺は那岐 聖哉だ。19歳で取り立て屋だ。俺も黙って話を聞いてやるが、謝礼は寄越すんだろうな?俺は高いぞ!それと女だ。毎日女を抱かないと気が済まないからな。良い女を充てがうなら暫くは言う事を聞いてやらんでもないぞ。うはははは」

「僕は夢河 三朗17歳の高校生です。僕は何故生きているのでしょうか?先程もう死ぬと走馬灯が見えていたのですが?」

 三者三様の挨拶だ。特に二人目の態度から騒然となっていたが、国王が手を上げて制していた。

「話をお聞き頂き感謝申し上げる。この世界は勇者様方のいた世界とは違い魔法がある。その為、怪我を負ってしまったさぶろう殿を治療させたのだ。そなた達を召喚した際に不手際があり、サブロウ殿に怪我を負わせてしまったようで申し訳ない。見ての通りこの世界は魔法が有り、魔物との生存競争に晒されておる。しかも今はおそらく魔王が発生し、人類はそちらと戦って居る状況である。残念ながら押されておる次第なのだ。そこで異世界召喚を行ったのだ。勇者様にこの世界を救って頂くべく召喚をし、そなた達が現れた次第である。詳しくは後ほど部下が説明をするが、勿論報酬は弾む事を約束するし、魔王を討ち滅ぼした暁には爵位でも領土でも希望するものを可能な限り報酬として与えるつもりである。また聖哉殿の言われる女性については、既にこちらの方で一人に付き一人を手配をしておる。最高級奴隷を身の回りの世話を含めお譲りする。勿論まだ未経験であるから病気の心配はない。この者達は高級奴隷であり、殺す事以外は何をしても構わぬ。ただ、もし殺してしまった場合、代わりの者を充てがう事はできぬのであしからず。この者達は普通の者が一生掛かって稼いだ金よりも高いぞ!」

 そう言ってパチンと指を鳴らした。するとおどおどしながら3人の女性が入ってきた。三郎はその女性を見てドキリとした反面、怒りが湧いてきた。高級奴隷と言っていたのもあるが若く見目麗しい女性が3人入って来た。だが、服は貫頭衣というのだろうか、麻袋に腕と首を通す穴を開けただけのような簡単な袋をかぶっているだけだ。胸も辛うじて乳首は見えないが、見えそうで見えない位と裸に近い格好である。

「おお!話が判るな。お前、気に入ったぞ。こうやって礼を尽くすならちゃんと言う事を聞いてやるよ。さあどれを選ぶ?俺はこのボインちゃんがいいな。ぐふふふ」

「下衆が」

 渡井が呟いた。

「一人を選ばないとならないならば、私はその背の高い子にしましょう」

 そう言うと三人は各々の横に動いた。年下の為三郎に選択肢はなかったが、三郎は切れた。

「ざけんなよ。可哀想に!綺麗な女の子なのにこんなんを着せられて。誰か何かコートかなんかを寄越せよ!女性になんて事をするんだよ!」

 そう言うとヌンチャクを顕現させ、ブルース・リー宜しくヌンチャクを振り回し、アチョーと言って身構えた。

 先程身体を流す時に言われたのは、今持っている勇者の武器は念じれば消え、腕に印が出る。そして念じればまた出ると。

 慌てた側近の者が告げた。

「勇者様!どうかなされましたか?どうか怒りをお沈めくだされ。誰かこの奴隷達にマントを渡してくれ」

 渡井がその者に告げた

「我々の国には奴隷などいないのですよ。聖哉さんは喜んでいるようですが、若い三郎君には嫌悪感が湧いても仕方がないと思いますよ。私が嬉しがっていると思ったら大間違いです。くれると言うならば貰いますが、正直胸糞が悪いですね。しかし三郎君のヌンチャク捌きは見事ですね」

「お前ブルース・リーの見過ぎか?それと童貞だろう?俺は早速今晩からこいつとよろしくやるぞ!」

「可哀想だと思わないのですか!?嫌がる女性を無理やりなんて僕にはできません。彼女達は震えているじゃないですか!」

「ほう、童貞が偉そうにしやがって。やるか?この奴隷を好きにしても良いと言ってただろ?俺はこいつが嫌がっても抱くぜ。中々そそるおっぱいをしているじゃねえか!」

「下衆ですね」

「彼女達に手を出さないと約束しろ!さもないと僕が許さないぞ!」

 聖哉も剣を身構えた。しかし渡井が聖哉を止めた。構えから素人と判断したのだ。

「やめたほうが良いですよ。彼はヌンチャクの使い手のようですから、失礼ですが今のあなたの力では彼に瞬殺されますよ」

「分かった、分かったよ。こんばんは手を出さずに置いといてやるよ。それでいいな?流石に娼館も駄目とか言わねえよな?」

 とりあえず一発触発の状態になったが、渡井の仲裁もあり一旦やめになった。皆固唾を飲んで見守っていたが、三郎は怒りからヌンチャクでパフォーマンスを始め、雄叫びと共に床に一撃を加えた。するとそこには直径1m位の半クレーター状の穴が開き、周りに石等が散らばった。

 皆騒然となった。かなりの威力と振動だったからである。流石勇者様だとか、メイド達からは腕前も勇者様なのね。夜這いしようかしら?等と下世話なヒソヒソ話をしていたのが漏れ聞こえる。

 勿論ヌンチャクが体に当たれば骨が折れるところの話ではない。頭に当たれば脳漿を撒き散らし、真っ二つに割れるであろうというようなかなりの威力である。当の三郎もその威力に驚いていた。

「確かに聞きましたからね」

「分かった、分かったって。今は坊主の方が俺より強そうだからな。まあ、暫くは大人しくしといてやるよ。こっちには娼館位あるだろ?そこで我慢しといてやるよ。それでいいな?」

「はい、分かりましたお願いしますよ」

「ほう、娼館は良いんだな」

「僕が駄目だというのはあくまで本意でない相手の話だから、商売女の事はどうでも良いです」

 そして奴隷に対して、奴隷自身が本当に心からの同意がなければ体を求めないと、とりあえずは確約を取り付けた。どうやら話し合いが終わったとして国王が話を再会するのであった。
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