神獣使いは魔法の使えない魔法使い!〜異世界召喚された魔法使いはヌンチャクの使い手だった!奴隷少女と格闘派魔法使いの異世界成り上がり物語!〜

KeyBow

文字の大きさ
19 / 111
第二章 逃亡編

第18話  馬車

しおりを挟む
 馬車を取り扱っている店は直ぐに分かった。

 皆で話し合った結果、身の上話を作った。この国の王都にはアルガス国から来ており、亡くなったと知らせの有った親類への別れの挨拶を家を代表して来たと。他国を見聞きし、見聞を広げる目的もあったので自分達が来ていたと。

 知らなかったのもあり、王都の近くの森がショートカット出来ると地図から判断して突っ込んだと。半分位来た所で大量の魔物と遭遇し馬車と荷物の殆どを喪ったと。

 幸い命からがら森を抜けられたのと、お金は肌身はなさず持っており、馬車を買い足して向かうと。因みにトニーとルースは従兄弟通しだとした。黒目黒髪で周りから見たら恐らく兄弟等に見えると。ルースが本家とした。
 奴隷達と気ままな旅をしていたと。
 町の名前等をを聞かれたら、王都に居を構える商会の息子とするとした。ミライが気が付き、急遽ストーリーを作ったのだ。それと時間が惜しかったが、名前だけは書けるように10分位で練習をしていた。奴隷に書類に記載させる事は多いそうだが、それでも最後は主人が署名するからとボロが出ないようにした。ルース達は文字が読めるので、奴隷に偉そうにしておけば余程の事がない限り目立たないし変に思われないと。

 店はすぐに分かった。大きな商会と聞いており迷う事も無かった。

 商会に入ると怪訝そうな目で見られたが、高級奴隷を連れていることから金持ちと判断されたようで、いらっしゃいませと手を揉みながら店の者が来た。

「ここで馬車が手に入ると聞いたが、間違いないか?」

 打ち合わせ通りルースは偉そうに話した。

「はい。私共で取り扱っております。どのような馬車がいりますでしょうか?」

「王都から国元に戻る最中に魔物の襲撃に合ったんだ。幸い腕に覚えがあったから撃退こそしたが、馬車と荷物を失ったんだ。幸いお金は回収したのでそれなりにある。急ぎ国元に帰りたいので、粗末な荷馬車でも構わないので直ぐに乗れるのが欲しい。馬もね。それと万が一野営をする事も考え、三人が寝泊まりできる毛布等の一式が欲しいが手配できるか?」

「あのう、5人じゃなくて3人分でございますか?」

「ああ。交代で見張りをしなきゃだからね。足が遅くならない為荷物を減らしたいから使い回す感じかな。」

「なる程。冒険者様でもあるのですね。そうでしたら問題は無いようでございます。直ぐに引き渡し可能な馬車ではこちらです」

 裏にある馬車置き場に案内されたが数台の馬車があった。

 ただ、商人の移動用と貴族用のしかなかった。一番安いので金貨500枚だ。今後の事を思うと高かった。

「如何でしょうか?今ある中でこれがお値打ちでございます」

「こんなん買ったら親父に殴られるよ。贅沢すんなってさ。中古ので良いからせめて半値位のとかは無いかな。これだと道中の路銀に不安が出てしまうんだよね」

「そうですな。こちらは新品でございますから、中古でしたらその、いわくつきの馬車が有りますが、それでしたらお値打ちに提供出来るかと思いますが如何されますでしょうか?」

「見れるの?」

「はい。更に裏手に成りますが荷馬車もこちらにあります」

 そこで見たのは先程の金貨500枚の馬車と大差ない乗用馬車だ。外観は特に問題なさそうだった。金貨100枚と言っていた。

「さっきのと大差ないよね?いくら中古とは言え差があり過ぎじゃないの?曰くって事で安いの?」

「よくおわかりですな。おっしゃる通りで、本来中古でも金貨300枚にはなります。しかし、中を見ればわかります。修復前なのでお安くしております」

 促されたのでそっとドアを開け中を見た。

 血まみれだった。流石にシートにはついていないが、室内の至る所に血がついており、天井も一箇所剣で切られた跡があり、応急処置をされている。

「何人死んだんだい?」

「ほう、肝が座っておいでですな。普通は事前に聞いていなくていきなり見られましたらこれを見たら吐きますぞ。4人殺された馬車でございます。これより安い物となりますと荷馬車になりますな。お客様は大丈夫そうですが、奴隷達はどうですかな?」

「おい、奴隷共、中を見ろ。言っておくが中は血まみれで凄惨だぞ。中で吐いたらお仕置きだからな」

 三人がはいご主人さまと言って中を見た。

 何食わぬ顔をして出てきたので店の者は啞然としていた。

「大丈夫そうだからこれを貰おうか。他に旅に必要な物も見繕い、荷台に積み込みをして欲しいが頼めるか?」

「はい。馬と合わせて金貨160枚に成ります。その、おみそれしました」

「血は見慣れているよ。準備にどれ位掛かる?待っている間に他の買い物も済ませたいんだ」

 一時間で準備するというので、一時間半後に戻ると告げた。手付金として金貨20枚を渡したが、金払いが良いのでそれ以上は何も言ってこなかった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

俺、何しに異世界に来たんだっけ?

右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」 主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。 気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。 「あなたに、お願いがあります。どうか…」 そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。 「やべ…失敗した。」 女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。 【あらすじ】   異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。  それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。  家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。  十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。   だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。  最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。  この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。  そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。  そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。  旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。 ☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。 ☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。

ファンタジーは知らないけれど、何やら規格外みたいです 神から貰ったお詫びギフトは、無限に進化するチートスキルでした

渡琉兎
ファンタジー
『第3回次世代ファンタジーカップ』にて【優秀賞】を受賞! 2024/02/21(水)1巻発売! 2024/07/22(月)2巻発売!(コミカライズ企画進行中発表!) 2024/12/16(月)3巻発売! 2025/04/14(月)4巻発売! 2025/09/12(金)5巻発売!同日コミカライズ開始! 2026/03/16(月)コミカライズ1巻発売! 応援してくださった皆様、誠にありがとうございます!! 刊行情報が出たことに合わせて02/01にて改題しました! 旧題『ファンタジーを知らないおじさんの異世界スローライフ ~見た目は子供で中身は三十路のギルド専属鑑定士は、何やら規格外みたいです~』 ===== 車に轢かれて死んでしまった佐鳥冬夜は、自分の死が女神の手違いだと知り涙する。 そんな女神からの提案で異世界へ転生することになったのだが、冬夜はファンタジー世界について全く知識を持たないおじさんだった。 女神から与えられるスキルも遠慮して鑑定スキルの上位ではなく、下位の鑑定眼を選択してしまう始末。 それでも冬夜は与えられた二度目の人生を、自分なりに生きていこうと転生先の世界――スフィアイズで自由を謳歌する。 ※05/12(金)21:00更新時にHOTランキング1位達成!ありがとうございます!

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める

自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。 その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。 異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。 定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。

『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』

チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。 気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。 「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」 「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」 最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク! 本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった! 「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」 そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく! 神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ! ◆ガチャ転生×最強×スローライフ! 無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!

異世界帰りの勇者、今度は現代世界でスキル、魔法を使って、無双するスローライフを送ります!?〜ついでに世界も救います!?〜

沢田美
ファンタジー
かつて“異世界”で魔王を討伐し、八年にわたる冒険を終えた青年・ユキヒロ。 数々の死線を乗り越え、勇者として讃えられた彼が帰ってきたのは、元の日本――高校卒業すらしていない、現実世界だった。

処理中です...