神獣使いは魔法の使えない魔法使い!〜異世界召喚された魔法使いはヌンチャクの使い手だった!奴隷少女と格闘派魔法使いの異世界成り上がり物語!〜

KeyBow

文字の大きさ
18 / 111
第二章 逃亡編

第17話  街へ

しおりを挟む
 そこから先も時折魔物と遭遇していたが、その都度速攻で叩き潰している状態であった。

 たまたま恵まれたとしか言いようがないのだが、弱い魔物としか出くわさなく、今の彼らでも対処できていた。

 奴隷の3人は現在魔法が使えない。
 正確には魔法使用を禁止されている為できなかったのだ。

 奴隷になった時に魔法使用を禁止されており、ルースもトニーもそれを知らない。もしも知ってさえいれば封印を解除する事が可能だったが、3人がそうされていると知らなかった為解除していなかった。主人が奴隷に告げれば簡単に出来るのだが。

 魔法を使えない魔法使いは何の役にも立たないお荷物でしかなかった。

 おまけに奴隷として売られるまでの間に教育を受けていたが、その間の扱いもあまり良くなく、結果として体も弱かった。体力が少ない影響から息が切れるのが早く、30分進むと10分ほど休憩せざるを得ない状況になっていた。

 そのため遅々として進まないような状況である。幸い森を進む事によって進みたい方向に対してショートカットしている状態であった。

 丁度お昼ぐらいだろうか、何度か休憩した後奴隷の3人は肩で息をしている状態だったのだが、森を抜け街道に出た。

 そこから15分程歩いただろうか、大きくはないがこの世界での典型的な大きさの町が見えてきた。

 ルース達が抜けてきた森は、本来危険生物が多く生息する危険な地域だ。

 行けば死が待っているとして、近隣の町の者たちは決して近寄らない森であった。その為王都から今ルース達が辿り着いた町に行こうと思うと、この森を丸一日掛けて大きく迂回しなければ来る事ができない。
 ルース達が獣道を歩き森の中をショートカットしてきた為、半日でこの町に辿り着いたのだ。

 この町も高い壁で覆われており、正面入り口と思われるところに門があり、入出を管理する門番がいるのが見えた。

 町に入るのはそんなに難しい事ではなかった。数組が町に入る為に並んでおり、数分で順番が来たが、ルース達は目立っていた。

 奴隷を、それも美人ばかりだからかなりの高級奴隷と分かる奴隷を3人も連れている。しかも主人はかなり若いし、髪が漆黒だからだ。どこぞのボンボンなのだろうと、関わらない方が良いと、周りの者は一瞥するに留まった。奴隷に対してもそうだが、下手に値踏みするように見てしまうと、なにを人の奴隷を見ているんだと難癖を付けられるかもだから、やはり一瞥だけしかしなかった。

 門番は奴隷を見るも一瞥だけし、奴隷の主に対しオーブに手をかざせと言った。ソフィアはルースに理由を教えた。犯罪者のチェックだと。

 オーブに手をかざすと言っても奴隷はしない。主人のみだ。奴隷は主の後ろをついて歩く。ルースとトニーの二人がチェックを受け、問題無しとして町へ入る許可が出た。

 町に入る時にする事は犯罪者のチェックだけである。貴族などであれば通行証を見せてそれで終わるが、一般人はオーブに手を翳す事だけはやらなければならない。

 この町から国境迄は馬車で2、3日掛かると言う。さてどうするか?となったが、なるべくなら王都から距離を置きたかった。勇者を取り逃がしたと気がつかれているのだろうと、追手を差し向けて来るであろうと危機感があった。城では何とか逃げ切ったが、寝込みを襲われればひとたまりもない。ましてやお荷物、もとい、奴隷の少女達を守りながら逃げられるとは限らない。ルースは自分の事で精一杯なのだが、この少女達を見捨てたりする事は出来ない。関わってしまったし、可愛そうだと情が湧いたのだ。奴隷から開放すると約束をした。約束を果たす義理はないのだが、一度した約束は絶対なのだ。意固地になるような性分だった。それに二人の事を保護しないとと、自ら求めて奴隷の主人になった訳ではないが、主人となってしまっているので責任感が働いている。

 町に入って町並みをざっくりと見た。平屋建てもしくは2階建ての建物が殆どであり、所々3階建てが有る程度だ。また作りは基本的に木造だった。

 中にはレンガ作りのものもあったが、やはり映画で見た事のあるような中性のヨーロッパだったり、イタリアやパリ辺りを彷彿とさせるような建物が多く見られた。

 2階が住居で1階が店舗というようなパターンが多い。通りにはお店が多くあった。入り口から近いためであろう。

 そして去り際に門番に旅の途中で魔物に襲われ馬車を喪った事。代わりの馬車が欲しいがどこに行けば買えるのかを聞き、教えて貰った所で馬車を買おうとなった。
 
 アルテミスが心配そうに聞いてきた。

「お金がそれなりに掛かると思われますが大丈夫なのでしょうか?」

 ルースはドヤ顔で答えた。 
 
「ふふふ。お金は収納の中にたっぷり入っているから大丈夫だと思うよ!亡くなった聖哉さんの支度金もドサクサに紛れて持っているしさ。3人の支度金を合わせて金貨1500枚有るから、事お金に関しては困らないと思うけど、足りるよね?」

「えっ?そんなにお持ちだったのですね。多分馬車は金貨100枚くらいからあると思います」

 お金は余裕だな!となり、馬車を扱っている商店に向かって行くのであった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

ファンタジーは知らないけれど、何やら規格外みたいです 神から貰ったお詫びギフトは、無限に進化するチートスキルでした

渡琉兎
ファンタジー
『第3回次世代ファンタジーカップ』にて【優秀賞】を受賞! 2024/02/21(水)1巻発売! 2024/07/22(月)2巻発売!(コミカライズ企画進行中発表!) 2024/12/16(月)3巻発売! 2025/04/14(月)4巻発売! 2025/09/12(金)5巻発売!同日コミカライズ開始! 2026/03/16(月)コミカライズ1巻発売! 応援してくださった皆様、誠にありがとうございます!! 刊行情報が出たことに合わせて02/01にて改題しました! 旧題『ファンタジーを知らないおじさんの異世界スローライフ ~見た目は子供で中身は三十路のギルド専属鑑定士は、何やら規格外みたいです~』 ===== 車に轢かれて死んでしまった佐鳥冬夜は、自分の死が女神の手違いだと知り涙する。 そんな女神からの提案で異世界へ転生することになったのだが、冬夜はファンタジー世界について全く知識を持たないおじさんだった。 女神から与えられるスキルも遠慮して鑑定スキルの上位ではなく、下位の鑑定眼を選択してしまう始末。 それでも冬夜は与えられた二度目の人生を、自分なりに生きていこうと転生先の世界――スフィアイズで自由を謳歌する。 ※05/12(金)21:00更新時にHOTランキング1位達成!ありがとうございます!

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める

自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。 その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。 異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。 定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。

異世界帰りの勇者、今度は現代世界でスキル、魔法を使って、無双するスローライフを送ります!?〜ついでに世界も救います!?〜

沢田美
ファンタジー
かつて“異世界”で魔王を討伐し、八年にわたる冒険を終えた青年・ユキヒロ。 数々の死線を乗り越え、勇者として讃えられた彼が帰ってきたのは、元の日本――高校卒業すらしていない、現実世界だった。

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

{完結保証}規格外の最強皇子、自由に生きて無双する〜どこへ行っても、後世まで語られる偉業を残していく、常識外れの皇子〜

Saioonji
ファンタジー
母に殴られ、命を奪われた――そのはずだった。 だが目を覚ました先は、白く豪奢な王城の一室。 赤子の身体、仕えるメイド、そして“皇子”という立場。 前世では愛されず、名前すら価値を持たなかった少年が、 今度は世界の中心に生まれ落ちてしまった。 記憶を失ったふりをしながら、 静かに、冷静に、この世界を観察する皇子。 しかし彼の中には、すでに常識外れの思考と力が芽生えていた。 ――これは復讐でも、救済でもない。 自由を求めただけの少年が、 やがて国を、歴史を、価値観そのものを揺るがしていく物語。 最強であることすら、彼にとってはただの前提条件だった。 重複投稿作品です 小説家になろうとカクヨムにも投稿しています。

処理中です...