神獣使いは魔法の使えない魔法使い！〜異世界召喚された魔法使いはヌンチャクの使い手だった！奴隷少女と格闘派魔法使いの異世界成り上がり物語！〜

第三章 新天地編

第55話 奴隷商とは

　周りも、ルース自体も何故こんな事を言ったのか理解できなかった。ルースも混乱しており、支離滅裂だったが、国王は冷静に受け答えをした。

「我が国では奴隷を禁止しておる。但し、貞操帯の代わりとして父親が主人となるのは別だ。奴隷商はその為と、奴隷開放の為にいるのだ」

「ミライが言っていたね」
　　
「ルース殿、奴隷より開放した２名のケアが必要でございます。明日からルース様達が魔法等を学ばれる間に、奴隷商にて開放奴隷の為の講習を受けられる方が宜しいかと。それとアルテミス様におかれましては神獣様と騎士団にて従魔術の訓練をされる事をお勧め致します。ルース様の許可を貰い、リーナ様の訓練もどうですかな？」

「その、奴隷の件は分かりました。俺の早とちりだったようですね。申し訳ありません。それと、俺は魔法が使えないんです。使えるのはスキルのみで、今までは勇者武器を使って何とか切り抜けてきました。魔法を覚えたいんです。覚えられますかね？」

「分かりました。優秀な魔道士を講師として用意しておきますので心配しなくても使えるようになりますとも。確か魔法について何も知らされる事なく城を脱出したのでしたな」

「魔法か！折角魔法使いとして召喚されたんだから、格好良く使いたかったんだよね！。召喚されたのが夜中で、翌日に色々説明をするとしていたから、何も知らないんだよね。回復も生活魔法もあくまでスキルなんだ」

「明日はまず模擬戦をしてもらい、何ができて何ができないのかを把握する所からのスタートですから、戦闘のできる服装でお願いします。朝案内の者がお部屋にお迎えに参ります」

「はい！宜しくお願いします！ソフィアも一緒にいけますか？ソフィアは中級が行けるのでちゃんとした人から教われればなと思います」

　そうしていると、部屋の外から先の立哨が呼ばれ、ルース達を一旦紗代子の部屋に案内するように指示を出していた。

「部下に部屋を手配させるが、ひとまず聖女様の部屋にて昼食の間までを過ごして欲しい。昼食後各自の部屋に案内するように指示を出しておく。昼食後は町に繰り出すなどして過ごして頂きたい。では聖女様のお部屋に案内するのだ」

　そうしてルース達は兵士の案内で、紗代子の部屋に向かうのであった。