異世界召喚された俺は余分な子でした

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第4章

第103話 セレナディ

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 ナンシーがギルドで出迎えてくれた。
 ギルドマスターからの要件は2つだった。
 1つは先のダンジョンの件で、コアを見せると納得し、周辺の異常な魔物の出没も説明がついたと納得していた。

 もう一つは明日から2、3日程掛かる依頼あると言うのだが、ここから2日掛かる町の周辺にかなり強い盗賊による被害が多く出ており、被害の急増の具合が無視できないレベルになっている。

餌となる商隊を送り込むので、その商隊を町へ護衛する護衛任務か、単独での討伐をお願いされた。

 隣町と更にその先の隣の町に間に大規模な盗賊が出始めたと言うのだ。

 俺は自らの馬車で囮になり、退治する事を選んだ。

 ブラックオニキス、ブラックスワン、ムーンストーンのシータとエリシスを除いた面々で行くとした。

 ダンジョンコアの査定は後日となった。
 ブラックスワンも俺達全員を最低でもCランクに上げる。俺はダンジョンの分でSに。ナンシーとシェリーもAになる。他のメンバーもダンジョンを入れるとBだ。悪くない。

 シータ達も参加者扱いにしてくれるとの事だ。

 ギルドを後にしてシェリー達買い物組以外は食料調達だ。

 だが俺はギルドを出た後はセレナとのデートになる。俺達のデートを中止にしようとしたのだが、皆から猛烈に反対されてしまった。
 仲良く腕を組み、俺はセレナに町を案内する。
 特に目的はないのだが、それが良い。

 途中アクセサリー店を見つけて中に入り、商品を見ていく。
 ネックレスの2つが妙に気になった。
 アメジストとエメラルドの大粒のネックレスだ。

 セレナ用にはエメラルドの方が良さそうだなと思い、100万Gもするのだが衝動買いをしてしまった。
 セレナは俺が誰の為に買っているのか分からない感じだった。

 ネックレスを包んで貰い店を出る。
 昼頃なので昼食を食べる店を探す。
 見えたのは男性単独お断りの店だった。
 セレナが気になったと言うので、セレナが先に入ってもらい、男性同伴の了承を貰ってから店に入る。そうしないと入れないからだ。

 奥の席が空いていて席に座った。
 しかし、問題が発生した。
 そう、2人共メニューが読めないのだ。
 日替わりがないか聞いたら有るとの事で、2人分を注文した。

 弁当を作れないかと聞くと、容器代を追加すれば可能だと言うので、11人分を先払いで注文した。

 セレナとの食事は楽しかった。
 主に俺の日本での仕事の事を聞いてきた。
 だがしかし、途中で話が詰まってしまった。
 部下の名前が出てこないからだ。
 気が付いたらセレナが俺の顔を拭いていた。
 どうやら涙が出ていたようだ。

 食事が終わり弁当を受け取った。中は見ていない。開けてからの楽しみにする為だ。店を出てから少し歩くと、人気の少ない高台の公園を見つけた。そこに有ったベンチに腰を掛け、俺の事を正直に話した。
 実際は45才なのと、既婚で子供もいる事を告げた。
 だが、召喚の実態から既に帰る事が不可能だと確信していて、こちらに骨を埋める覚悟をしている。
 それでハーレムを構築している。万が一強制送還されても困らないように、ナンシー達に分散してお金を預けている。

 だから皆と関係を持ったのも、遊びや騙してではなく本気だと。

 等と言っていると抱き付くと即時にキスをしてきた。

「ごめんなさい。私ね、志朗の事を誤解していたの。ハーレムを作るムッツリスケベさんだなぁと思っていたの。18歳なのに妙におっさんくさいなーって。大人だなーって。酷い事をさらっとするなって。でも理解できたの。それとね、志朗って殆ど笑わないなって。背負ってる物が大き過ぎて、責任感が人一倍強いからなんだって。あっちはでは部下を10人と、その家族の生活の責任を背負っていたのよね?だから自分を圧し殺して耐えていたのね。ちょっとエッチだけど」

 俺の手を握りしめた。

「今もナンシーさん以外の20人以上の命を救い、生活に責任を負っているのね。私には無理だな。自分の面倒すら覚束ないのだもん。ねえ?どうしたらそんなに強くなれるの?私にもその辛さを負担させて!」

 俺は彼女に抱きついて、お腹だったか胸の中でみっともなく大声で泣いた。

「辛かった。何度も死に掛けた。皆が俺を頼る。何とかしないと誰かが死んでしまう。そんなの嫌なんだ。誰か助けてくれ。おおおおお」

 暫くすると彼女の太股を枕にしている事に気が付いた。彼女の服を涙で汚してしまい、泣き疲れて寝てしまったようだ。そっと頭を撫でていてくれた。

「セレナありがとう。ごめんな、服を汚したね今クリーンをふがごごご」

 彼女が口を塞いできた。唇で。首を横に振りクリーンを拒否してきた。

 有り難かった。俺の魂の叫びに気が付いてくれる人が遂に現れたのだ。
 心の底からセレナを愛していると、魂が欲していると理解した。

 落ち着いてからは彼女の部活の事を聞いた。なんでもインターハイでベスト8まで行ったそうだ。素直に尊敬した。

 時間が経つのは早いもので、夕暮れになってきた。
 知らなかったがここもデートスポットで、ベンチは町を見下ろす感じで、他のベンチにも恋人達が一時の逢瀬に黄昏ていた。

 夕焼けに赤く染められた町は幻想的だった。
 改めてキスをし、セレナが俺の手を心臓の辺りに当ててきた。彼女の胸は柔らかく暖かい。そして鼓動が力強く早かった。

「もみもみしなかった俺は聖人だよね!偉いよね」
 心の中で呟いたが、またもやあほな事を思う余裕が出てきた。しかし彼女は鋭かった。

「あー!志朗ってば、また私の胸を揉もうとしていたでしょ?わかるんだからね!んーもーエッチなんだから」

 胸に置いた手をギュット握ってきた。

 そして俺は彼女を立たせて、跪き、懐からプレゼントを出した。
 先程のネックレスだ。

 こちらの世界では結婚の申し込みに指輪ではなく、ネックレスを贈るのだそうだ。指輪ではないのは、魔法の補助具が多いのが理由だった。

 彼女の手を握りしめた。

「私こと藤久志郎は、汝淑女にして聖女、如月 瀬利佳嬢に我が生涯の伴侶、魂の理解者にならんとする事をここに申し込む。俺の妻となって欲しい」

 そう言い、ネックレスを渡した。

 セレナは驚いており、俺から何を言われたのかが分かると俺をそのまま抱き寄せた。

「はい!お願いします!」

 そうセレナが答えると、いつの間にか周りにいたカップルが口を押さえていたり、動向を見ていたが、プロポーズが成功したので周りから拍手と、おめでとうの声が聞こえた。

 彼女はネックレスを取り出し、それが先程俺が買っていた高価なネックレスであると分かると口を押さえて泣き出した。

 俺に手を差出し、後ろを向いた。

 その手からネックレスを受け取り、その清らかな首に装着した。

 宝石をうっとりと見つめていた。

「ありがとう志郎!大切にするね」

 そう言うと、周りにお辞儀をしてその場を引き上げ、我が家へ向かっていった。

 帰宅すると皆が出迎えてくれた。
 玄関先でナンシーはギルドの制服、女性陣は皆ちゃんとした丈のメイド服た。
 男性陣も全員執事服を着ていた。 

いつの間に揃えたんだ?と思いつつ

「ただいま」

 と言うと、女性陣からざわめきが起こった。  

「聖女様おめでとうございます!」

 刻印メンバーが一斉に言う。  

 セレナは涙を流した。

「ありがとう!」

 そう言うと皆が拍手をしてくれた。

 その後用意してくれた食事を食べた。
 料理人をしていたというだけあって、とても美味しい。
 明日からの分の弁当を作る事をお願いし、2、3日は依頼で町を離れる旨を説明し、ニーベルングにダンジョンを、シータとエリシスに留守を任せると話をし、馬車小屋はゲートポイントにする事を説明した。そしてニーベルング以外のダンジョン組のレベルをリセットし、本日は解散となった。

 今日はセレナが添い寝だ。
 暫くの間他愛も無い事を話していたが、俺はゲスなスケベだけど、スケベモードが出ないまま眠りに落ちていったのであった。
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