異世界召喚された俺は余分な子でした

KeyBow

文字の大きさ
106 / 572
第4章

第105話 盗賊もどきの討伐

しおりを挟む
 洞窟の中には30人位がいるように思われた。
 先ずは見張りをナイフを投擲して倒し、内部に突入していく。
 直ぐにT字路になり、俺が右に突っ込み、2人は左だ。
 右は牢屋で見張りが2人いただけだ。速攻で倒し、2人に念話を送り、こちらに来るように伝えるが、遅かった。乱戦で2人共囲まれていた。

 魔法でも使っているのか、音や声が聞こえてこなかったのだ。

 俺が駆けつけると2人は血まみれで、瀕死のフレデリカを傷だらけのトリシアが守っていた。転移で割り込み、更に洞窟の入り口にゲートを開き2人をセレナに預けて回復を任せた。
 俺はアイスアローを撃ち込みまくった。

「あの二人が倒されるなんて」
 相手は普通の強さではない。変だなと思っていると生き残りが予想より多かった。

 長剣の一撃を辛うじて避けた。
 おかしい。盗賊の一撃ではない。
 正規の訓練を受けた手合いの剣戟だ。先日の女騎士団長より強いし、ああいった真っ当な剣筋だった。
 俺も囲まれた。転移で先程の一撃を入れてきた奴の後ろに跳び、その首を刎ねた。
 そいつの背後からそいつの体ごと貫いた剣が俺の鎧を掠る。脇に当たったので横に反れたが、俺のステータスによる補正でも躱しきれなかった。
 剣の実力では敵いそうに無い。しかも仲間の体ごと躊躇なく刺してきた。

「こいつらA級からS級の実力が有る」

 俺は唸った。
 ステータスに頼り切った戦闘をしてきた付けだ。
 フレデリカ達の所に行かせたくはない。
 俺が討ち漏らすと彼女達の所に行ってしまう。多分実力が彼女達より上の者が生き残っている筈だ。

 余裕が無く相手のステータスを確認できない。一旦後方に転移して距離を置き、コンボ技に出る事にした。大きく魔力を込めてアースホールを実行する。

 直径は通路一杯で、深さ10m位のが出来た。残りの奴が6人程落ちていったが、それでも生き残りがいた。

 穴の底にアイスアローを30発ばかり打ち込むと、流石に生き残りはいなくなった。

 急いで外に出るとフレデリカ達の治療は無事に終わっていた。
 奴隷にした奴に尋問をした。嘘をつくなと命じて。

「これから聞く事に正直に答えろ。お前達は盗賊ではないな?盗賊の振りをしている何処かの組織に属している者達だろう?お前達は何処の所属だ?若しくは誰に命ぜられて盗賊行為を行っている?」

 そう聞くと片方がしゃべり出した。

「俺達は他のエリアから移ってきた只の盗賊だ」

 見る見るうちにどんどん苦しんでいっている。嘘をついている証拠だ。

「嘘をついているのは分かっているんだ。そのまま嘘をつけばお前は死ぬぞ。お前達は何処から来た?雇い主は誰だ?」

「うがああああ」

 もうひとりがいきなり唸り出して俺に襲い掛かってきたが、奴隷紋の力で呼吸が出来なくなりやがて息を引き取った。嘘をついた者も程なくして事切れた。

 中の気配を探ると牢屋の中以外で生きている者の気配は何もない。

 周辺を警戒させつつ、俺は一旦ニーベルング達の所にゲートを開き、待避所に移った。
 次に皆を屋敷に送り、馬車を持ってこさせた。
 馬車を木に繋ぎ、皆の所に戻るとシェリー達に馬車を持ってくるように指示をして牢屋に向かう。
 中には若い奴隷の女が4人いた。高級奴隷のようだ。しかし女だけで奴隷商人の姿がない。ステータスによると生娘のままだ。次回のオークションの為に向かっていたが襲われて監禁されていたといった所か。

 やはりあいつらは盗賊ではない。盗賊ならば彼女達は既に犯されているだろう。

 牢を壊して助けようとするが、恐らく警戒するだろう。そこでナンシーとレフトアイを呼んで3人で牢の前に行ってから声を掛ける。

「大丈夫か?盗賊共は俺達が倒した。君達を助ける。取り合えず身の回りの世話は彼女達に頼むから心配をするな。一体何が有った?」

 1人が答えた

「冒険者様、助けて頂き有難うございます。私達を月に一度開催される奴隷市にてオークションに掛ける為に、バルバロッサの首都に連れて行くと聞かされていました。2日前に盗賊共に襲われ、オークションに掛けられる私達4名の奴隷以外は恐らく全員殺されております。護衛も屈強な方が20名もおりましたのに、一方的に倒されておりました。我々も犯され殺されると思っておりましたが、こちらに閉じ込められ、食事もあの者達と同じ物を出されていました」

 俺は頷いた。

「取り合えず分かりました。一旦安全な所に避難しましょう。先ずは牢を出て外に行きましょう。仲間の女性達が外に居ますので」

 俺は牢から出すときに一気に4人の首輪に触れ、仮主人から俺に主人を変更した。

「奴隷25を取得しました」
 と28まで流れてきた。
 女奴隷24人か。まあ6人は違うんだけどね。

 今回の子達も超美形揃いだ。
 皆驚いている。彼女達について奴隷の主人が出来たのだから。
 もう笑うしか無いよね。買ってもいないのに奴隷がまた増えた。勿論奴隷としては扱わないけど、シェリーがそうだが、奴隷根性が抜けない。

 外に出ると皆口をぽかーんと開けていて只驚くばかりだ。
 セレナはプルプルと震えている。
 取り合えず馬車に乗せる。
 2号車にセレナとクレアに移って貰い、当初の目的の町に向かう事にした。

 俺以外は一旦待機してもらい、俺は死体の回収とお宝の探索に出た。死体の回収を女性達にやらせたくはない。
 死体を全て回収し、武器も確保。鎧こそ皮鎧だが、武器は騎士がよく使うロングソードが殆どだ。
 金目の物は意外と少なかった。今回、奴隷商人を襲った分くらいしかない。おかしい。稼ぎを既に上納した後のようだ。
 金目の物を回収して牢はファイアーボールを撃ち込んで破壊してきた。
 アジトの入り口はアースウォールを使い塞いだ。他の盗賊に悪用されないようにだ。
 アースウォールの場合発動したら消せないので、その場に残るので蓋をするのに適している。

 そして街道に戻り次の街を目指すのであった。 

 そうそう、俺は馬鹿だった。取り敢えず4人は屋敷に送り、一緒に連れて行くのではなく、保護しておけば良いだけだったのだ。
しおりを挟む
感想 64

あなたにおすすめの小説

少しの間、家から追い出されたら芸能界デビューしてハーレム作ってました。コスプレのせいで。

昼寝部
キャラ文芸
 俺、日向真白は義妹と幼馴染の策略により、10月31日のハロウィンの日にコスプレをすることとなった。  その日、コスプレの格好をしたまま少しの間、家を追い出された俺は、仕方なく街を歩いていると読者モデルの出版社で働く人に声をかけられる。  とても困っているようだったので、俺の写真を一枚だけ『読者モデル』に掲載することを了承する。  まさか、その写真がキッカケで芸能界デビューすることになるとは思いもせず……。  これは真白が芸能活動をしながら、義妹や幼馴染、アイドル、女優etcからモテモテとなり、全国の女性たちを魅了するだけのお話し。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。

タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。 しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。 ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。 激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした

新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。 「もうオマエはいらん」 勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。 ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。 転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。 勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする

ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。 リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。 これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。

処理中です...