異世界召喚された俺は余分な子でした

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第5章

第165話 ダンジョン2日目

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 朝セチアに起こされたのだが、残念ながら普通にだった。えっ?何を期待していたのかって?何でしょうかね?

 先ずは朝食の準備なのだが、テントの外にはテーブルと椅子を出しており、まるでオートキャンプの様にアイテムが充実している。

 桶にお湯を入れて準備しておいたので、皆は温かいお湯で顔を洗い、すっきりしてから食事をした。
 皆さん普通に何食わぬ顔をして食べてはいるが、屋敷で普段食べる温かい食事が出ているから異常なのだが、誰も突っ込まない。この人はもはやなんでもありと誰しも驚くのを止めたのだ。

 改めて全員で自己紹介となり、スタートはアリアだ。勿論軽く挨拶はしている。

「改めまして宜しくお願いしますね。第三王女をしておりますアリアでございます。双子の妹の方になります。巷では聖女と呼ぶ方もいらっしゃいますが、どうぞただのアリアとお呼び下さい」

 獣人のホーネットが反応した。

「アリアのお姉さんは、ランス兄貴のこれなんだよね?もう交尾はしたの?」

 普通の事のように小指を立ててしれっと言うので、俺は怒りを覚え立ち上がり、殴ろうとしたがアリアがそっと腕に手を添えて首を振った。

「今はまだ交尾は致しておりませんが、既に姉共々お約束を頂いておりますので、落ち着きましたらいずれ致しますわ。既につがいだとお思いくださいまし」

 さらっと返した後に俺に言う。

「獣人族は結婚と言うのは、初めて寝床を共にし、愛し合っていると周りに認められる事=夫婦=つがいとして認められます。しかも親の前で初夜を行います。行為がないのにつがいだと言うのは嘘偽りで、夫婦を偽装しているのだと見なされて非難をされます。私達の関係がどうなのかを判断しようとする部族特有の行動ですので、大目に見てあげてください。彼は幼少の頃より奴隷になっていたと聞きます。ヒューマンとの文化の違いをちゃんと教えられていないのでしょう。今後の事を考えて、優しく教えてあげてください」

 アリアに諭されると不思議と直ぐに落ち着きを取り戻し、種族が違うと風習が違うのだな!ふむふむと思う。


 一通り簡単な自己紹介の後にダンジョンアタックを続けるのだが、油断していた。

 休憩していた部屋の扉の向こうに気配を感じなかったので、戦闘態勢に入っていない状態で扉を開けたのだ。

 いきなりアリゾナが俺を殴り飛ばした。するとアリゾナが血を吹いて倒れたのだ。体に大きな剣が突き刺さり、吹き飛ばされていた。
 彼は俺よりも握り拳一つ大きいし、身長は2mは超えている筈だ。そんな彼の胸に風穴が空いたのだ。もしアリゾナが庇ってくれなかったら俺の首が落とされていた可能性が高かった。
 扉の前に黒いミノタウロスが待ち伏せをしていたのだ。

 立ち上がった俺はアンタレスを抜くと黒い奴に斬り掛かり、20合程打ち合うと首を刎ねた。急いでアリゾナの元に行くと、アリアとオリヴィアが必死に回復魔法を行うが、辛うじて命を繋ぐに留まっていた。

 俺が大量の魔力を込めてヒールを行うと、瞬く間に傷が塞がったが、アリゾナが急に剣を俺目掛けて投げてきた。ビュンっと俺の顔に掠り傷を付けて飛び去ると、何かに刺さった。振り向くともう一匹黒い奴がいて、その胸元に剣が深々と刺さり、瀕死の状態だった。俺は即座に転移し、首を刎ねてトドメを刺した。

「すまない。助かったよ。よく気が付いたな!」

 アリゾナに手を差し出して起こした。

「油断大敵ですぞ勇者殿。しかし勇者殿の治療は凄まじいのですな。おかげで命を繋ぎましたぞ!」

 実はアリゾナは典型的な勇者信奉者で、勇者の為なら命を投げ出す程の忠誠心だったのだ。

「皆に言っておく。俺さえ生きていれば、例え君達が死んだとしても、死体さえあれば、死んでから丸一日以内ならば生き返らせる事が出来るんだ。だから、悪いが俺の命を優先してくれ。例えこのダンジョンの中で死んでしまっても、俺が必ず生き返らせてやるから!」

 皆が頷くとドロップを拾い出発と思ったら、すっかり忘れていたが、身代わりシリーズの装備を皆に付けさせた。

 念の為俺とアリゾナが先頭を行くのだが、ホーネットに殿を任せ、シカゴ達は中央で女性陣を守る盾になってもらっている。

 7階層まで来たが特に何もなく、散発的にオークや獣型の魔物が襲ってくる程度なので、10階層のボス部屋までは男衆4人に任せたが、9階層がホーネットの番になった。

「竜巻旋風脚」「ダンシングアタック」
 等々恥ずかしい技名を誇らしげに叫びながら戦っていたが、戦闘センスはかなり良かった。ネーミングセンスは最悪だが。

 10階層を順調に進みボス部屋に辿り着いたが、入り口前で昼食の為に小休止を取り、腹を満たしてからボスに挑んでいった。

 シカゴとオリンズが是非にと言い、やる気十分なのでまずは任せる事にした。
 何かの特別な力はないのだが、貫禄のある2人で、38歳と32歳のこの2人は以前同じ主の元にいたので元々顔見知りだった。

 ボス部屋に入ると、そこに現れたのはオークジェネラルが2匹だったので、1vs1になった。
 堅実に戦い、ミスを誘い20合位で腕を切り落とし、首を刎ねた。殆ど2体を同時に倒していた。

 きちんと訓練をした者の剣技で安心して見ていられた。

 ミスリルのショートソード2振りとミスリルの盾が出て、2人が手に持ち満足していた。

「ひょっとして得意な得物か?」

 2人共に頷く。基本的にこの2人は無口だ。必要な時以外は頑なに喋らないが、寡黙で渋い奴等だった。

「ちょっと待っていろ」

 俺は今彼らが倒した10階層のボスの魔石を使い、2人の新たな得物を強化した。
 盾にはダメージ半分反射、剣には麻痺と腐敗付与30%と強化値12で強化となつたが、2人は恐縮して震えていた。

 俺が使えと命令しようか?というと、滅相もないと仰々しく受け取ると装着していた。そして11階に向かっていった。


 分かりにくいので男衆メモ
 両腕欠損がオリンズ
 足欠損がシカゴ
 獣人がホーネット
 ドラゴニュートがアリゾナ
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