567 / 572
第2章
第566話 再建への第一歩
しおりを挟む
俺はドローンたちの要塞(母艦)を破壊した後、数日間あちこち飛んで回った。
どれくらいの距離を飛んだか分からない。
様々な高度を飛んだり、上空に留まったりと色々試していった。
もちろん呼吸が出来なくなるような高度まで上がり、半ば弾道軌道になるような飛行も試してみた。
・
・
・
結果あのドローンや付随する何かが再び現れることはなかった。
念の為、俺以外は安全宣言をするまで外に出ないようにしていた。
調査結果を皆と協議し、彼らが安全だと判断してから安全宣言をすることになった。
とはいえ、思った以上に慎重を期したいとなった。そこからさらに数日間、年長者が外で活動することになり、俺は護衛の形で同行した。
そして要塞(母艦)を叩いてから10日が経過し、晴れて安全宣言をした。
そうすると子供達は恐る恐るだが外に出ていった。
ただ、年長の者のほとんどは中々出られなかった。実際のところ安全宣言するまでに野外活動をした者は、くじで決められた、つまりババを引いた者が決死の覚悟を持って行っていたのが実情だ。
また、俺たちが滞在していた集落から数時間歩いた所に、本来の集落があるという。
なので、子供達の1人に案内させて飛んで行くことにした。
初めての空の旅におっかなびっくりだったが、子供の順応速度は早く、すぐにキャッキャと喜んでいた。
そんな感じの楽しげなガイドに案内され、目的の場所へと向かう。
程なくして集落の跡地が見付かったが、それは空の旅の終わりを告げ、少し残念そうにしていた。
そして俺たちがそこで見たのは・・・最早廃墟というしかなかった。
見えるのは瓦礫ばかり・・・かつて建物だった物のなれの果てだけだった。
一部の建物は半壊程度で、直せば住めなくもないのもあった。
しかし、その子は間違いなく自分達の集落だったところだと理解した。
状態だが、例えば第二次世界大戦の空襲後の写真などを見た事があるとすれば、正にあの状態だ。
時折奇跡的に原型を留めている建物や半壊の建物が、ポツリとある程度なのだが、それよりも辛いのは、腐敗したり、骨になっている死体があちこちに転がっていることだ。
それを見た瞬間、俺はその子の目を手で覆った。
取り敢えずゲートを繋げ、一度案内してくれた子と共に戻った。
すぐに皆をこちらに呼び寄せたかったが、建物はともかく、死体があちこちにあることを告げなければだったので皆に現状を伝えた。
死体・・・それもかなり酷い状態であり、かなりの数が散乱しているようなところに向かうため、覚悟を持って向かってもらう。
皆それぞれに色々な想いがあるだろう。
それでも誰一人として行かないとは言わなかった。
俺がゲートを出すと、全員ゲートをくぐった。
皆戻ってこれた喜びと、変わり果てた集落の姿に一喜一憂していた。
各々今のこの集落を見てどう思ったのだろうか?
変わり果てた姿に涙する者、戻ってこれたことに嬉し涙を流す者、復興に息巻く者、何から手を付ければ良いのか分からず呆然とする者、空を見上げ、父や母に帰還した事を報告する者、死体を見て涙する者等様々だった。
10分ほどすると一度皆を集めた。
取り敢えずどうしたいかについて決めなければならないからだ。
当たり前だが先ずは片付けをしなければとなったが、兎にも角にも死体をどうにかしなければならなかった。
取り敢えず墓地を作り、そこに死体を葬らねばならない。死体の状態は悪く、個人を特定するのは困難となり、中には腐敗して悪臭を放っているのもあり、可哀想だがまとめて葬る事となったからだ。
俺の肉体再生で体を直すことは可能だろうが、死者蘇生をするにはどれも日が経ちすぎていた。なので、その能力は伏せざるを得なかった。
見知った顔があれば悲しみが更に増え、辛い思いをさせてしまうだけだからと、己に言い聞かせた。
墓地の場所はすぐに分かったので、俺はお願いされた場所に魔法で穴を作った。
また、全員一致でこの場所に集落を再建する事になった。まあそうなるよな・・・
当面の間は瓦礫の撤去と死体の捜索になる。
今のままだと寝泊まりも出来ないので、俺がゲートを繋げ隠れ家と集落を行ったり来たりすることになった。
こんな時にもし早苗がいたらなと思う。彼女の能力により建物はいくらでも作り出せる。とはいえ、今ここに彼女はいないが、それでも建物の建築に必要な木材等は俺の収納の中にかなり入っている。
体が大きく力のある者が、それらの材料を使って建物を建てる事になった。
因みに瓦礫の除去は俺と水樹の収納に一度入れ、別の場所に放出して子供達が仕分けをすることになった。
使える物は再利用するからで、それともうひとつ大事な目的があった。
家族の思い出となる品が有ればそれを探すためだ。
それと主に女性の仕事にしたのは畑の再開だ。
集落から少し離れた所に畑があったが、手入れがされていないため雑草まみれだ。収穫できる野菜や穀物が有るので、そちらにも人員を割いていかねばだ。いや、むしろそちらの方の優先度は高い。
食料は大事だ。それと種取りも行う。
初日は流石に死体集めだえになったが、リーダーと話して班分けをする事になり、主にリーダーが決めた。
俺達はそれらの手伝いだ。
正直、俺達が本気を出せば彼らがやる時間の数分の1で終わるだろうが、長い目で見ると良いことではないので、自分たちの手で行わせることにした。
そうやって集落の再建に向けて動き出すのであった。
どれくらいの距離を飛んだか分からない。
様々な高度を飛んだり、上空に留まったりと色々試していった。
もちろん呼吸が出来なくなるような高度まで上がり、半ば弾道軌道になるような飛行も試してみた。
・
・
・
結果あのドローンや付随する何かが再び現れることはなかった。
念の為、俺以外は安全宣言をするまで外に出ないようにしていた。
調査結果を皆と協議し、彼らが安全だと判断してから安全宣言をすることになった。
とはいえ、思った以上に慎重を期したいとなった。そこからさらに数日間、年長者が外で活動することになり、俺は護衛の形で同行した。
そして要塞(母艦)を叩いてから10日が経過し、晴れて安全宣言をした。
そうすると子供達は恐る恐るだが外に出ていった。
ただ、年長の者のほとんどは中々出られなかった。実際のところ安全宣言するまでに野外活動をした者は、くじで決められた、つまりババを引いた者が決死の覚悟を持って行っていたのが実情だ。
また、俺たちが滞在していた集落から数時間歩いた所に、本来の集落があるという。
なので、子供達の1人に案内させて飛んで行くことにした。
初めての空の旅におっかなびっくりだったが、子供の順応速度は早く、すぐにキャッキャと喜んでいた。
そんな感じの楽しげなガイドに案内され、目的の場所へと向かう。
程なくして集落の跡地が見付かったが、それは空の旅の終わりを告げ、少し残念そうにしていた。
そして俺たちがそこで見たのは・・・最早廃墟というしかなかった。
見えるのは瓦礫ばかり・・・かつて建物だった物のなれの果てだけだった。
一部の建物は半壊程度で、直せば住めなくもないのもあった。
しかし、その子は間違いなく自分達の集落だったところだと理解した。
状態だが、例えば第二次世界大戦の空襲後の写真などを見た事があるとすれば、正にあの状態だ。
時折奇跡的に原型を留めている建物や半壊の建物が、ポツリとある程度なのだが、それよりも辛いのは、腐敗したり、骨になっている死体があちこちに転がっていることだ。
それを見た瞬間、俺はその子の目を手で覆った。
取り敢えずゲートを繋げ、一度案内してくれた子と共に戻った。
すぐに皆をこちらに呼び寄せたかったが、建物はともかく、死体があちこちにあることを告げなければだったので皆に現状を伝えた。
死体・・・それもかなり酷い状態であり、かなりの数が散乱しているようなところに向かうため、覚悟を持って向かってもらう。
皆それぞれに色々な想いがあるだろう。
それでも誰一人として行かないとは言わなかった。
俺がゲートを出すと、全員ゲートをくぐった。
皆戻ってこれた喜びと、変わり果てた集落の姿に一喜一憂していた。
各々今のこの集落を見てどう思ったのだろうか?
変わり果てた姿に涙する者、戻ってこれたことに嬉し涙を流す者、復興に息巻く者、何から手を付ければ良いのか分からず呆然とする者、空を見上げ、父や母に帰還した事を報告する者、死体を見て涙する者等様々だった。
10分ほどすると一度皆を集めた。
取り敢えずどうしたいかについて決めなければならないからだ。
当たり前だが先ずは片付けをしなければとなったが、兎にも角にも死体をどうにかしなければならなかった。
取り敢えず墓地を作り、そこに死体を葬らねばならない。死体の状態は悪く、個人を特定するのは困難となり、中には腐敗して悪臭を放っているのもあり、可哀想だがまとめて葬る事となったからだ。
俺の肉体再生で体を直すことは可能だろうが、死者蘇生をするにはどれも日が経ちすぎていた。なので、その能力は伏せざるを得なかった。
見知った顔があれば悲しみが更に増え、辛い思いをさせてしまうだけだからと、己に言い聞かせた。
墓地の場所はすぐに分かったので、俺はお願いされた場所に魔法で穴を作った。
また、全員一致でこの場所に集落を再建する事になった。まあそうなるよな・・・
当面の間は瓦礫の撤去と死体の捜索になる。
今のままだと寝泊まりも出来ないので、俺がゲートを繋げ隠れ家と集落を行ったり来たりすることになった。
こんな時にもし早苗がいたらなと思う。彼女の能力により建物はいくらでも作り出せる。とはいえ、今ここに彼女はいないが、それでも建物の建築に必要な木材等は俺の収納の中にかなり入っている。
体が大きく力のある者が、それらの材料を使って建物を建てる事になった。
因みに瓦礫の除去は俺と水樹の収納に一度入れ、別の場所に放出して子供達が仕分けをすることになった。
使える物は再利用するからで、それともうひとつ大事な目的があった。
家族の思い出となる品が有ればそれを探すためだ。
それと主に女性の仕事にしたのは畑の再開だ。
集落から少し離れた所に畑があったが、手入れがされていないため雑草まみれだ。収穫できる野菜や穀物が有るので、そちらにも人員を割いていかねばだ。いや、むしろそちらの方の優先度は高い。
食料は大事だ。それと種取りも行う。
初日は流石に死体集めだえになったが、リーダーと話して班分けをする事になり、主にリーダーが決めた。
俺達はそれらの手伝いだ。
正直、俺達が本気を出せば彼らがやる時間の数分の1で終わるだろうが、長い目で見ると良いことではないので、自分たちの手で行わせることにした。
そうやって集落の再建に向けて動き出すのであった。
4
あなたにおすすめの小説
少しの間、家から追い出されたら芸能界デビューしてハーレム作ってました。コスプレのせいで。
昼寝部
キャラ文芸
俺、日向真白は義妹と幼馴染の策略により、10月31日のハロウィンの日にコスプレをすることとなった。
その日、コスプレの格好をしたまま少しの間、家を追い出された俺は、仕方なく街を歩いていると読者モデルの出版社で働く人に声をかけられる。
とても困っているようだったので、俺の写真を一枚だけ『読者モデル』に掲載することを了承する。
まさか、その写真がキッカケで芸能界デビューすることになるとは思いもせず……。
これは真白が芸能活動をしながら、義妹や幼馴染、アイドル、女優etcからモテモテとなり、全国の女性たちを魅了するだけのお話し。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする
初
ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。
リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる