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第13話 二人旅の支度
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コウは着替えようとしたのだが、元々着ていた服が見当たらなかった為、フレンダに質問をした。
「俺が元々着ていた服ってどこに行ったか知らない?」
そうするとフレンダがニコニコしながらコウの服を持って来た。穴の空いた所にワンポイントの模様がついてはいるが、開いた穴を直してくれたようで、着る事が可能な状態になっていた。
フレンダが出してきた服を手に取るとコウはフレンダに尋ねた。
「ひょっとしてフレンダが直してくれたのか?」
「ええそうよ。私が直したのよ。これでもお裁縫は得意なんだから。ねえ、この服ってね魔法防御力がかなり高いのだけども、どういう代物か知っているの?」
「そうなのか。意外だな。良い嫁さんになれるぞ!これはこの世界に召喚された時に着ていた服なんだよな。元々着ていた服は収納の中にあったんだ。直して貰った服は防御力が高いと言うが、矢とか魔物の角がモロに刺さったぞ」
フレンダは手で自らの頬を押さえ照れていた。
「ええそうよ。それは普通の服よりは物理攻撃に対して防御力があるけれども、それでも冒険者用の服の域を出ないの。でもこの服は魔法防御力が凄くて中級魔法なら殆ど防いでくれるのじゃないかしら?この上にちょっとした胸当てなんかを装着すればいいんじゃないの?」
「そうなのか。よく分からないが、破れたから新しい服を買ったら捨てようかと思ったんだけど、良い服なのか?」
「あんた何言ってるのよ?だ、だめに決まってるでしょ!これを売れば数か月は遊んで暮らせる額になる筈よ。これかなり貴重なのよ!」
「そんなに価値があるのか?」
フレンダが羨ましそうに頷いていた。
コウは分かったと返事をし、ふと時間を見た。まだ16時ぐらいであったので、この後の事について相談し始めた。
「今後の旅の事を考え、弓と矢を買っておきたいんだ。まだ店に行くような時間はあるか?それとフレンダはお金を持っているんだっけ?」
「盗賊から回収したお金はコウの収納の中に有るのと、私自身は路銀を少し持っている位で、私のお金じゃ宿代と食事代で消えるわ。盗賊から回収したお金は盗賊を全滅させたコウに権利が有るの。死んだ人達のもね。だけど、回収したお金は大した金額じゃないわよ」
「まあ確かに回収したけど、俺には貨幣の価値や物価が分からないんだよ。装備を整える位は有りそうか?」
「そうね。私は魔法を使うけど、近接戦闘はコウが受け持つと思うの。私には接近戦は無理なのよ。そうねぇ、確かにその装備だと心もとないわね。高くないのならなんとか買えると思うわ。じゃあ武器や防具を見に行くわよ」
フレンダの話だと基本的にあの盗賊たちが持っていたお金は全てコウのものになると言う。元々フレンダがいたのは隣の国まで行くキャラバンにお金を払い客として便乗していたようだ。キャラバンは護衛を同行させていたが、その者達は全て死んでいるのだ。彼らの物は盗賊が奪っていたのだ。
とりあえず今着ている女物の服を脱ぎ、その場で冒険者の服に着替えたのだが、フレンダはうっとりと見ていた。
「なんかそんなにじろじろ見られていると、さすがに俺でも恥ずかしいんだが。まあ丁度よいや。見ての通り俺は女じゃないからな」
「ええ分かっているわ。コウって細いけど筋肉質よね。意外と鍛えているのね」
フレンダはコウの胸板をツンツンしていた。
しかし、コウはフレンダにまた食ってかかった。
「おい!俺の脛毛とか全然ないけど、どうなっているんだ?ひょっとして勝手に剃ったのか?」
フレンダがピースサインをし、にこやかにしていたのでコウがまたため息をつき、諦めて服を確認した。
服のデザインが少しいじられているが、この短期間でよくやったなと感心しつつも、男女兼用の服であったが、女性寄りに少し仕立て直しをされているような感じだった。
意外とこいつ器用だなと改めてコウは思った。そしてコウが女性っぽくなった服を着ている姿を見るフレンダの目がやばかった。
こいつ絶対腐女子だ!顔は可愛いけどやばい奴だ!顔は好みなんだがなあといった感じに思っていた。
ただ年齢を聞いて少し引いていた。大人びた言質や仕草、体の成長具合からは16歳以上にしか見えなかった。だが、14歳だと言っていたので驚いた。胸も爆乳ではないが、Dカップ位はあるなと、中々に男心をくすぐる我儘ボディだなと感じていた。コウは17歳で、まもなく18歳になる。フレンダはどうも背伸びをしているとしか思えない節があったが、何か理由があるのだろうとは思う。
一気に好みの異性から、手を出したら犯罪だ!となった。つま俺はロリコンじゃないと引いてしまったのだ。
それはともかく予備の服などを買わないとどうにもならない。彼女の服も燃やされてしまい、今着ている服しかなかった。
これから旅をする事を考えるとやはり冒険者用の服などを購入する必要があるのだろうとは思うのだ。
それと自分はともかく、フレンダは年頃の少女だ。替えの下着も欲しいだろうと何故か思ったのだ。
武具屋に行き、簡単な胸当て、今着ている服に対する補助的な防具を着ける。また弓を扱っている武器店に行き、弓を三つ買っていった。矢は百本以上買い込んで行く。コウが元々持っていた弓は普段は封印する事にした。ここぞという時までは温存なのだ。
弓を三つ買ったのには理由がある。一つは通常使用。もう一つは予備。そしてもう一つはフレンダに使わせる為だ。フレンダが弓を使えなければさらに予備になる。
当たらなくても牽制ぐらいにはなるから持たせようとしたのだ。
また、水で戻すような保存食なども少し買う事にした。それと盗賊が馬車を襲撃する時に火矢を使った為、旅に必要な物の大半が焼けてしまった。その為、必要な物や不足している物はそれなりに有るので買う物についてはフレンダのアドバイスを聞いていた。
ただ買い物で町を彷徨っていたのだが、特にコウは周りからの注目を集めていた。その事に気がついたのだが、特に若い男達からの熱い視線が痛かった。キモいと思うのだ。すげーあの二人めちゃくちゃまぶい!大きい方めっちゃ綺麗だ!とか、小さい方中々の躰だぞ!そういう感じのいやらしい視線を感じた。あんな娘が彼女だったらなあと誰もが羨むような美人2人組の認定である。
女性からも黄色い悲鳴が上がっていた。
キャー!素敵!まるで戦いの神ユルム様のようですわというような声も上がっていた。そう、コウは男装の麗人に見えるのだ。
その後宿に戻る途中の店で食事をする事にしたが、コウはフレンダに何を食べるかを委ねるしかなかった。
そう文字が読めないからと、食材の名前が分からないからだ。また、会話については異世界あるあるだという認識で喋っている。言葉はおそらく翻訳機能が働いていて意味が通じるのだろうが、文字は違うようだ。残念ながら文字の認識ができない設定だったようだとため息をついていた。
なんとかいう若鶏の煮込みスープと季節の野菜炒め。そんな形の料理を頼んでもらっていたが、残念ながら米はなかった。そうして買い物や食事も終わり、宿に戻ったが残念ながらお風呂が無く、湯浴み場があるだけの宿だった。
湯浴みも考えたのだが、個室がないので諦め、コウは自分とフレンダにクリーンを掛けた。
そしてこの日は疲れがかなり有るからと早々に眠る事になったのだが問題が有った。そしてコウは頭が痛くなり、額を押さえてどうしてこうなったとぼやいていた。
その問題とはフレンダが部屋を一つしか取らなかった事だ。しかもこの部屋は二人用の部屋ではあるが、ダブルベッドがひとつあるだけだったからである。フレンダを責める事が出来ない。それは何処も満室でこの部屋しか空いていなかった為、選択肢がなかったからであった。
「俺が元々着ていた服ってどこに行ったか知らない?」
そうするとフレンダがニコニコしながらコウの服を持って来た。穴の空いた所にワンポイントの模様がついてはいるが、開いた穴を直してくれたようで、着る事が可能な状態になっていた。
フレンダが出してきた服を手に取るとコウはフレンダに尋ねた。
「ひょっとしてフレンダが直してくれたのか?」
「ええそうよ。私が直したのよ。これでもお裁縫は得意なんだから。ねえ、この服ってね魔法防御力がかなり高いのだけども、どういう代物か知っているの?」
「そうなのか。意外だな。良い嫁さんになれるぞ!これはこの世界に召喚された時に着ていた服なんだよな。元々着ていた服は収納の中にあったんだ。直して貰った服は防御力が高いと言うが、矢とか魔物の角がモロに刺さったぞ」
フレンダは手で自らの頬を押さえ照れていた。
「ええそうよ。それは普通の服よりは物理攻撃に対して防御力があるけれども、それでも冒険者用の服の域を出ないの。でもこの服は魔法防御力が凄くて中級魔法なら殆ど防いでくれるのじゃないかしら?この上にちょっとした胸当てなんかを装着すればいいんじゃないの?」
「そうなのか。よく分からないが、破れたから新しい服を買ったら捨てようかと思ったんだけど、良い服なのか?」
「あんた何言ってるのよ?だ、だめに決まってるでしょ!これを売れば数か月は遊んで暮らせる額になる筈よ。これかなり貴重なのよ!」
「そんなに価値があるのか?」
フレンダが羨ましそうに頷いていた。
コウは分かったと返事をし、ふと時間を見た。まだ16時ぐらいであったので、この後の事について相談し始めた。
「今後の旅の事を考え、弓と矢を買っておきたいんだ。まだ店に行くような時間はあるか?それとフレンダはお金を持っているんだっけ?」
「盗賊から回収したお金はコウの収納の中に有るのと、私自身は路銀を少し持っている位で、私のお金じゃ宿代と食事代で消えるわ。盗賊から回収したお金は盗賊を全滅させたコウに権利が有るの。死んだ人達のもね。だけど、回収したお金は大した金額じゃないわよ」
「まあ確かに回収したけど、俺には貨幣の価値や物価が分からないんだよ。装備を整える位は有りそうか?」
「そうね。私は魔法を使うけど、近接戦闘はコウが受け持つと思うの。私には接近戦は無理なのよ。そうねぇ、確かにその装備だと心もとないわね。高くないのならなんとか買えると思うわ。じゃあ武器や防具を見に行くわよ」
フレンダの話だと基本的にあの盗賊たちが持っていたお金は全てコウのものになると言う。元々フレンダがいたのは隣の国まで行くキャラバンにお金を払い客として便乗していたようだ。キャラバンは護衛を同行させていたが、その者達は全て死んでいるのだ。彼らの物は盗賊が奪っていたのだ。
とりあえず今着ている女物の服を脱ぎ、その場で冒険者の服に着替えたのだが、フレンダはうっとりと見ていた。
「なんかそんなにじろじろ見られていると、さすがに俺でも恥ずかしいんだが。まあ丁度よいや。見ての通り俺は女じゃないからな」
「ええ分かっているわ。コウって細いけど筋肉質よね。意外と鍛えているのね」
フレンダはコウの胸板をツンツンしていた。
しかし、コウはフレンダにまた食ってかかった。
「おい!俺の脛毛とか全然ないけど、どうなっているんだ?ひょっとして勝手に剃ったのか?」
フレンダがピースサインをし、にこやかにしていたのでコウがまたため息をつき、諦めて服を確認した。
服のデザインが少しいじられているが、この短期間でよくやったなと感心しつつも、男女兼用の服であったが、女性寄りに少し仕立て直しをされているような感じだった。
意外とこいつ器用だなと改めてコウは思った。そしてコウが女性っぽくなった服を着ている姿を見るフレンダの目がやばかった。
こいつ絶対腐女子だ!顔は可愛いけどやばい奴だ!顔は好みなんだがなあといった感じに思っていた。
ただ年齢を聞いて少し引いていた。大人びた言質や仕草、体の成長具合からは16歳以上にしか見えなかった。だが、14歳だと言っていたので驚いた。胸も爆乳ではないが、Dカップ位はあるなと、中々に男心をくすぐる我儘ボディだなと感じていた。コウは17歳で、まもなく18歳になる。フレンダはどうも背伸びをしているとしか思えない節があったが、何か理由があるのだろうとは思う。
一気に好みの異性から、手を出したら犯罪だ!となった。つま俺はロリコンじゃないと引いてしまったのだ。
それはともかく予備の服などを買わないとどうにもならない。彼女の服も燃やされてしまい、今着ている服しかなかった。
これから旅をする事を考えるとやはり冒険者用の服などを購入する必要があるのだろうとは思うのだ。
それと自分はともかく、フレンダは年頃の少女だ。替えの下着も欲しいだろうと何故か思ったのだ。
武具屋に行き、簡単な胸当て、今着ている服に対する補助的な防具を着ける。また弓を扱っている武器店に行き、弓を三つ買っていった。矢は百本以上買い込んで行く。コウが元々持っていた弓は普段は封印する事にした。ここぞという時までは温存なのだ。
弓を三つ買ったのには理由がある。一つは通常使用。もう一つは予備。そしてもう一つはフレンダに使わせる為だ。フレンダが弓を使えなければさらに予備になる。
当たらなくても牽制ぐらいにはなるから持たせようとしたのだ。
また、水で戻すような保存食なども少し買う事にした。それと盗賊が馬車を襲撃する時に火矢を使った為、旅に必要な物の大半が焼けてしまった。その為、必要な物や不足している物はそれなりに有るので買う物についてはフレンダのアドバイスを聞いていた。
ただ買い物で町を彷徨っていたのだが、特にコウは周りからの注目を集めていた。その事に気がついたのだが、特に若い男達からの熱い視線が痛かった。キモいと思うのだ。すげーあの二人めちゃくちゃまぶい!大きい方めっちゃ綺麗だ!とか、小さい方中々の躰だぞ!そういう感じのいやらしい視線を感じた。あんな娘が彼女だったらなあと誰もが羨むような美人2人組の認定である。
女性からも黄色い悲鳴が上がっていた。
キャー!素敵!まるで戦いの神ユルム様のようですわというような声も上がっていた。そう、コウは男装の麗人に見えるのだ。
その後宿に戻る途中の店で食事をする事にしたが、コウはフレンダに何を食べるかを委ねるしかなかった。
そう文字が読めないからと、食材の名前が分からないからだ。また、会話については異世界あるあるだという認識で喋っている。言葉はおそらく翻訳機能が働いていて意味が通じるのだろうが、文字は違うようだ。残念ながら文字の認識ができない設定だったようだとため息をついていた。
なんとかいう若鶏の煮込みスープと季節の野菜炒め。そんな形の料理を頼んでもらっていたが、残念ながら米はなかった。そうして買い物や食事も終わり、宿に戻ったが残念ながらお風呂が無く、湯浴み場があるだけの宿だった。
湯浴みも考えたのだが、個室がないので諦め、コウは自分とフレンダにクリーンを掛けた。
そしてこの日は疲れがかなり有るからと早々に眠る事になったのだが問題が有った。そしてコウは頭が痛くなり、額を押さえてどうしてこうなったとぼやいていた。
その問題とはフレンダが部屋を一つしか取らなかった事だ。しかもこの部屋は二人用の部屋ではあるが、ダブルベッドがひとつあるだけだったからである。フレンダを責める事が出来ない。それは何処も満室でこの部屋しか空いていなかった為、選択肢がなかったからであった。
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【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
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